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公開番号2024044569
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-02
出願番号2022150169
出願日2022-09-21
発明の名称樹脂組成物、及び成形体
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 67/00 20060101AFI20240326BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】機械強度に優れ、低比誘電率および低誘電正接を発揮できる、樹脂組成物及びその成形体を提供する。
【解決手段】液晶ポリエステルと、熱可塑性ポリイミドと、を含有し、前記液晶ポリエステルが、ナフタレン構造を含む繰返し単位を有し、前記ナフタレン構造を含む繰返し単位の数が、前記液晶ポリエステル中の全繰返し単位の合計数100%に対して60%以上であり、前記液晶ポリエステル及び前記熱可塑性ポリイミドの合計含有量100質量%に対する、前記液晶ポリエステルの含有量の割合が、65質量%以上である、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
液晶ポリエステルと、熱可塑性ポリイミドと、を含有し、
前記液晶ポリエステルが、ナフタレン構造を含む繰返し単位を有し、
前記ナフタレン構造を含む繰返し単位の数が、前記液晶ポリエステル中の全繰返し単位の合計数100%に対して60%以上であり、
前記液晶ポリエステル及び前記熱可塑性ポリイミドの合計含有量100質量%に対する、前記液晶ポリエステルの含有量の割合が、65質量%以上である、樹脂組成物。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記液晶ポリエステルが、下記式(11)で表される繰返し単位と、下記式(12)で表される繰返し単位と、下記式(13)で表される繰返し単位とを有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
(11)-O-Ar

-CO-
(12)-CO-Ar

-CO-
(13)-O-Ar

-O-
[式中、
Ar

は、2,6-ナフチレン基、1,4-フェニレン基、又は4,4’-ビフェニリレン基を表す。
Ar

及びAr

は、それぞれ独立に、2,6-ナフチレン基、2,7-ナフチレン基、1,4-フェニレン基、1,3-フェニレン基、又は4,4’-ビフェニリレン基を表す。
Ar

、Ar

又はAr

で表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、又は炭素数6~20のアリール基で置換されていてもよい。]
【請求項3】
前記液晶ポリエステルの、前記Ar

は、2,6-ナフチレン基を表し、
前記Ar

は、2,6-ナフチレン基、又は1,4-フェニレン基を表し、
前記Ar

は、1,4-フェニレン基を表す、請求項2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記樹脂組成物の総質量100質量%に対する、前記液晶ポリエステルの含有量の割合が、65質量%以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
下記測定方法により測定される、下記試験片の周波数10GHzにおける誘電正接の値が、0.0025以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
測定方法:前記樹脂組成物からなる幅64mm、長さ64mm、厚さ0.2mmの試験片に対し、ベクトルネットワークアナライザーおよびスプリットシリンダ共振器を用いて、測定環境23℃、50%RH、周波数10GHzにおける誘電正接の値を測定する。
【請求項6】
前記熱可塑性ポリイミドが、下記式(I)で表される繰返し単位及び下記式(II)で表される繰返し単位を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
TIFF
2024044569000011.tif
51
170
(式中、R

は少なくとも1つの脂環式炭化水素構造を含む炭素数6~22の2価の基である。R

は炭素数5~16の2価の鎖状脂肪族基である。X

及びX

は、それぞれ独立に、少なくとも1つの芳香環を含む炭素数6~22の4価の基である。)
【請求項7】
前記熱可塑性ポリイミドの、前記式(I)の繰返し単位と前記式(II)の繰返し単位との合計100モル%に対する、前記式(I)の繰返し単位の含有割合が20モル%以上70モル%以下である、請求項6に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1~3のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、成形体。
【請求項9】
下記測定方法により測定される、周波数10GHzにおける誘電正接の値が、0.0025以下である、請求項8に記載の成形体。
測定方法:前記成形体に対し、ベクトルネットワークアナライザーおよびスプリットシリンダ共振器を用いて、測定環境23℃、50%RH、周波数10GHzにおける誘電正接の値を測定する。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、及び成形体に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
液晶ポリエステルは、化学的安定性、耐熱性及び寸法精度が高いことが知られており、電気、電子、機械、光学機器、自動車、航空機及び医療分野等の様々な分野で利用されている。これらの分野の中でも、液晶ポリエステルは誘電損失が小さく電気特性にも優れるため、特に電子部品用の材料として注目されている。
【0003】
低誘電率および低誘電正接を示す液晶ポリエステルとして、特許文献1には、特定の繰り返し構造単位からなり、それらの構造単位を特定の数値範囲内で含む、芳香族液晶ポリエステルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-272810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示されるような、ナフタレン構造を含む繰り返し単位を多く有する液晶ポリエステルの成形体は、誘電特性は良好であるものの、機械強度の向上については検討の余地がある。
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、機械強度に優れ、低比誘電率および低誘電正接を発揮できる、樹脂組成物及びその成形体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ナフタレン構造を含む繰り返し単位を所定の割合以上で有する液晶ポリエステルと、熱可塑性ポリイミドとを、含有し、所定の割合で前記液晶ポリエステルを含有する樹脂組成物が、機械強度に優れ、且つ低比誘電率及び低誘電正接を示す成形体を提供可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
【0008】
<1> 液晶ポリエステルと、熱可塑性ポリイミドと、を含有し、
前記液晶ポリエステルが、ナフタレン構造を含む繰返し単位を有し、
前記ナフタレン構造を含む繰返し単位の数が、前記液晶ポリエステル中の全繰返し単位の合計数100%に対して60%以上であり、
前記液晶ポリエステル及び前記熱可塑性ポリイミドの合計含有量100質量%に対する、前記液晶ポリエステルの含有量の割合が、65質量%以上である、樹脂組成物。
<2> 前記液晶ポリエステルが、下記式(11)で表される繰返し単位と、下記式(12)で表される繰返し単位と、下記式(13)で表される繰返し単位とを有する、前記<1>に記載の樹脂組成物。
(11)-O-Ar

-CO-
(12)-CO-Ar

-CO-
(13)-O-Ar

-O-
[式中、
Ar

は、2,6-ナフチレン基、1,4-フェニレン基、又は4,4’-ビフェニリレン基を表す。
Ar

及びAr

は、それぞれ独立に、2,6-ナフチレン基、2,7-ナフチレン基、1,4-フェニレン基、1,3-フェニレン基、又は4,4’-ビフェニリレン基を表す。
Ar

、Ar

又はAr

で表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1~10のアルキル基、又は炭素数6~20のアリール基で置換されていてもよい。]
<3> 前記液晶ポリエステルの、前記Ar

は、2,6-ナフチレン基を表し、
前記Ar

は、2,6-ナフチレン基、又は1,4-フェニレン基を表し、
前記Ar

は、1,4-フェニレン基を表す、前記<2>に記載の樹脂組成物。
<4> 前記樹脂組成物の総質量100質量%に対する、前記液晶ポリエステルの含有量の割合が、65質量%以上である、前記<1>~<3>のいずれか一つに記載の樹脂組成物。
<5> 下記測定方法により測定される、下記試験片の周波数10GHzにおける誘電正接の値が、0.0025以下である、前記<1>~<4>のいずれか一つに記載の樹脂組成物。
測定方法:前記樹脂組成物からなる幅64mm、長さ64mm、厚さ0.2mmの試験片に対し、ベクトルネットワークアナライザーおよびスプリットシリンダ共振器を用いて、測定環境23℃、50%RH、周波数10GHzにおける誘電正接の値を測定する。
<6> 前記熱可塑性ポリイミドが、下記式(I)で表される繰返し単位及び下記式(II)で表される繰返し単位を有する、前記<1>~<5>のいずれか一つに記載の樹脂組成物。
TIFF
2024044569000001.tif
51
170
(式中、R

は少なくとも1つの脂環式炭化水素構造を含む炭素数6~22の2価の基である。R

は炭素数5~16の2価の鎖状脂肪族基である。X

及びX

は、それぞれ独立に、少なくとも1つの芳香環を含む炭素数6~22の4価の基である。)
<7> 前記熱可塑性ポリイミドの、前記式(I)の繰返し単位と前記式(II)の繰返し単位との合計100モル%に対する、前記式(I)の繰返し単位の含有割合が20モル%以上70モル%以下である、前記<6>に記載の樹脂組成物。
<8> 前記<1>~<7>のいずれか一つに記載の樹脂組成物を含む、成形体。
<9> 下記測定方法により測定される、周波数10GHzにおける誘電正接の値が、0.0025以下である、前記<8>に記載の成形体。
測定方法:前記成形体に対し、ベクトルネットワークアナライザーおよびスプリットシリンダ共振器を用いて、測定環境23℃、50%RH、周波数10GHzにおける誘電正接の値を測定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、機械強度に優れ、低比誘電率および低誘電正接を発揮できる、樹脂組成物及びその成形体を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の樹脂組成物、及び成形体の実施形態を説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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