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公開番号2024034491
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022138749
出願日2022-08-31
発明の名称パイル編成用横編機およびパイル編成方法
出願人株式会社島精機製作所
代理人個人
主分類D04B 15/06 20060101AFI20240306BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】編糸係止用鉤を設けない編針を使用しても、パイル編成を行うことが可能な、パイル編成用横編機およびパイル編成方法を提供する。
【解決手段】捕捉用上下手段10は、シンカー4の先端を歯口1aで上昇させ、給糸口から給糸された地糸を、地糸用掛爪4aとパイル糸用掛爪4bとの間で捕捉して歯口1a下方に引下げるようにシンカー4を駆動する。実線は、シンカー4が地糸を捕捉するように駆動されている状態を示す。破線は、シンカー4の先端が、編針3間から退出している状態を示す。二点鎖線は、シンカー4が地糸8aとパイル糸8bとを仕分けし、フック3aの引込みで編目が形成された後で、一旦、シンカー4の先端が編針3間から退出し、再進入した状態を示す。シンカー4で地糸8aを捕捉して引下げることができるので、編糸係止用鉤を設けない編針3を使用しても、パイル編成を行うことが可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
大略的に矩形で、短辺に平行な針溝が長手方向に並設され、長辺の一方が歯口に臨み、針溝は歯口側が高く、歯口から離れると低くなるように傾斜している針床と、
先端にフックを有し、各針溝にフックが歯口側にそれぞれ収容され、フックを歯口に進退させて、歯口上方から給糸される編糸で編目を編成する編針と、
編糸として地糸とパイル糸とを、地糸が先でパイル糸が後となるように、間隔を空けてそれぞれ編針に給糸する給糸口と、
下部に地糸用掛爪、上部にパイル糸用掛爪がそれぞれ設けられる先端を有し、編針間に進退して、編目形成時に編針のフックが引き込む地糸を地糸用掛爪に掛けて地糸のシンカーループを、パイル糸をパイル糸用掛爪に掛けてパイル糸のシンカーループをそれぞれ形成可能なシンカーと、
各シンカーを、先端が編針間に進退するように駆動し、編針間に進入して、地糸を地糸用掛爪側、パイル糸をパイル糸用掛爪側にそれぞれ掛けるように仕分けを行うシンカー進退機構とを備えるパイル編成用横編機において、
シンカー進退機構は、地糸とパイル糸との仕分けに先行して、シンカーの先端を歯口で上昇させ、給糸口から給糸された地糸を、地糸用掛爪とパイル糸用掛爪との間で捕捉して歯口下方に引下げるようにシンカーを駆動する、捕捉用上下手段を含む、
ことを特徴とするパイル編成用横編機。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記捕捉用上下手段は、前記シンカーの駆動を、編幅を含む範囲内で行い、該範囲外では行わないように切替え可能である、
ことを特徴とする請求項1記載のパイル編成用横編機。
【請求項3】
前記捕捉用上下手段は、前記シンカーの駆動の切替えを、前記長手方向に隣接する複数のシンカーで分けた群ごとに行う、
ことを特徴とする請求項2記載のパイル編成用横編機。
【請求項4】
前記捕捉用上下手段は、前記シンカーを前記歯口上方へ上昇させる上昇カムを含む、
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載のパイル編成用横編機。
【請求項5】
前記上昇カムは、前記シンカーが前記編針間に進退する移動経路に設けられる、
ことを特徴とする請求項4記載のパイル編成用横編機。
【請求項6】
前記捕捉用上下手段は、前記シンカーと前記移動経路との間に設けられ、移動経路に沿う位置を、前記上昇カムを仲介してシンカーの前記先端を前記歯口で上昇させる作用を行わせる位置と、上昇カムを仲介しないでシンカーの先端を歯口で上昇させる作用を行わせない位置とを、選択可能なセレクトジャックを含む、
ことを特徴とする請求項5記載のパイル編成用横編機。
【請求項7】
前記地糸の給糸口と前記パイル糸の給糸口とを、地糸が先でパイル糸が後となるように前記間隔を空けるか、給糸口間の間隔を狭めて、前記シンカーの前記地糸用掛爪に地糸とパイル糸とを掛けるか、を切替えて、パイル編成と地糸およびパイル糸を編糸とする天竺編成とを切替え可能である、
ことを特徴とする請求項1記載のパイル編成用横編機。
【請求項8】
前記シンカーの前記先端は、前記編針間への進入時に、前記地糸用掛爪の下方となる位置に、前記編糸を前記歯口に押込み可能な押込み部を有し、
前記シンカー進退機構は、編糸の給糸を受けた前記編針のフックが歯口から退出して前記編目形成時の度決めを行った後で、シンカーを歯口から退出させてから歯口に再進入させるように駆動する、
ことを特徴とする請求項1記載のパイル編成用横編機。
【請求項9】
大略的に矩形で、短辺に平行な針溝が長手方向に並設され、長辺の一方が歯口に臨み、針溝は歯口側が高く、歯口から離れると低くなるように傾斜している針床の針溝に、
先端にフックを有する編針を、先端が歯口側となるようにそれぞれ収容し、
フックを歯口に進退させて、歯口上方から、編糸として地糸とパイル糸とを、地糸が先でパイル糸が後となるように、間隔を空けてそれぞれ給糸し、
下部に地糸用掛爪、上部にパイル糸用掛爪がそれぞれ設けられる先端を有するシンカーを、編針間に進退させて、給糸を受けた地糸とパイル糸とを仕分けし、編目形成時に編針のフックが引き込む地糸を地糸用掛爪に掛けて地糸のシンカーループを、パイル糸をパイル糸用掛爪に掛けてパイル糸のシンカーループをそれぞれ形成させるパイル編成方法において、
地糸とパイル糸との仕分けに先行して、シンカーの先端を歯口で上昇させ、給糸口から給糸された地糸を、地糸用掛爪とパイル糸用掛爪との間で捕捉して歯口下方に引下げる、
ことを特徴とするパイル編成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、地糸とパイル糸とによるパイル編成を行うパイル編成用横編機、およびパイル編成方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、パイル編成を行う横編機は、針床の長手方向の先端が臨む歯口に、上方から、地糸を先に、パイル糸を後からそれぞれ、長手方向に並設されるパイル編成用編針に給糸する。針床は、長手方向に並設される針溝に編針を収容し、歯口側が高く、歯口から離れると低くなるように傾斜している。パイル編成用編針は、針溝に収容した状態で歯口側となる先端のフックをべらで開閉するべら針であり、さらにべらでフックと対向する内縁側に、編糸係止用鉤が設けられている。パイル編成は、パイル編成用編針を歯口に上昇させながら最も進入させた後で、下降させながら退出させて編糸係止用鉤に地糸を係止させる。パイル編成用編針間には、パイル編成用のシンカーの先端を進退させる。パイル編成用のシンカーの先端は、上方にパイル糸を係止可能なパイル糸用掛爪、下方に地糸を係止可能な地糸用掛爪を備える。パイル編成用編針間に進入するシンカーは、先端で地糸とパイル糸とを仕分けしながらパイル編地を形成する。このようなパイル編成方法を実行するパイル編成用横編機は、パイル糸によるシンカーループを地糸によるシンカーループよりも長く形成してパイルループにすることができる(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1で開示されているパイル編地の手袋は、指先から手首までのすべてがパイル編成で、手首にはゴム糸がタックで挿入され、パイルループが内側に出る状態で編成することができる。このような手袋は、外側にラテックスなどをコーティングして防水や防寒機能を持たせたり、パイル糸にアラミド繊維などを使用し、パイルを外側にして耐切創性や耐熱性を持たせたりすることができる。パイル編地は、靴下としても形成することもでき、たとえばパイルループを内側にすることで、防寒機能を持たせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特公昭61-20668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のようなパイル編成方法は、べらの内縁側に編糸係止用鉤を設けるパイル編成用編針と、編針間に進退する先端で、地糸とパイル糸とを仕分けることが可能なパイル編成用のシンカーとを必要とする。編糸係止用鉤は、べらに設けることで編針としての製造コストを増加させるにも係わらず、横編機で多く使用する天竺編成やゴム編成などでは不要である。
【0006】
本発明の目的は、編糸係止用鉤を設けない編針を使用しても、パイル編成を行うことが可能な、パイル編成用横編機およびパイル編成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、大略的に矩形で、短辺に平行な針溝が長手方向に並設され、長辺の一方が歯口に臨み、針溝は歯口側が高く、歯口から離れると低くなるように傾斜している針床と、
先端にフックを有し、各針溝にフックが歯口側にそれぞれ収容され、フックを歯口に進退させて、歯口上方から給糸される編糸で編目を編成する編針と、
編糸として地糸とパイル糸とを、地糸が先でパイル糸が後となるように、間隔を空けてそれぞれ編針に給糸する給糸口と、
下部に地糸用掛爪、上部にパイル糸用掛爪がそれぞれ設けられる先端を有し、編針間に進退して、編目形成時に編針のフックが引き込む地糸を地糸用掛爪に掛けて地糸のシンカーループを、パイル糸をパイル糸用掛爪に掛けてパイル糸のシンカーループをそれぞれ形成可能なシンカーと、
各シンカーを、先端が編針間に進退するように駆動し、編針間に進入して、地糸を地糸用掛爪側、パイル糸をパイル糸用掛爪側にそれぞれ掛けるように仕分けを行うシンカー進退機構とを備えるパイル編成用横編機において、
シンカー進退機構は、地糸とパイル糸との仕分けに先行して、シンカーの先端を歯口で上昇させ、給糸口から給糸された地糸を、地糸用掛爪とパイル糸用掛爪との間で捕捉して歯口下方に引下げるようにシンカーを駆動する、捕捉用上下手段を含む、
ことを特徴とするパイル編成用横編機である。
【0008】
また本発明で、前記捕捉用上下手段は、前記シンカーの駆動を、編幅を含む範囲内で行い、該範囲外では行わないように切替え可能である、
ことを特徴とする。
【0009】
また本発明で、前記捕捉用上下手段は、前記シンカーの駆動の切替えを、前記長手方向に隣接する複数のシンカーで分けた群ごとに行う、
ことを特徴とする。
【0010】
また本発明で、前記捕捉用上下手段は、前記シンカーを前記歯口上方へ上昇させ
る上昇カムを含む、
ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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