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公開番号2024025722
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-26
出願番号2023129184
出願日2023-08-08
発明の名称人工皮革
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類D06N 3/14 20060101AFI20240216BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】製造工程に有機溶剤を使用しないため環境負荷が低く、かつ、エンボス柄の明瞭性に優れる人工皮革の提供。
【解決手段】平均単繊維直径0.3μm以上7μm以下の極細繊維からなる不織布と水分散型ポリウレタンからなる人工皮革であって、該人工皮革はパルスNMR測定(Solid Echo法、プロトン観測、測定温度50℃)における自由誘導減衰信号(FID)をS成分(ガウス成分)、L成分(ローレンツ成分)の2成分についてフィッティングした場合、L成分のスピン-スピン緩和時間Tlが500μ秒以上800μ秒以下であり、L成分の分率Clが25%以上55%未満であることを特徴とする人工皮革。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
平均単繊維直径0.3μm以上7μm以下の極細繊維からなる不織布と水分散型ポリウレタンからなる人工皮革であって、該人工皮革はパルスNMR測定(Solid Echo法、プロトン観測、測定温度50℃)における自由誘導減衰信号(FID)をS成分(ガウス成分)、L成分(ローレンツ成分)の2成分についてフィッティングした場合、L成分のスピン-スピン緩和時間Tlが500μ秒以上800μ秒以下であり、L成分の分率Clが25%以上55%未満であることを特徴とする人工皮革。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記極細繊維は、ポリエステル系繊維である、請求項1に記載の人工皮革。
【請求項3】
前記不織布が、織物であるスクリム層と交絡一体化している、請求項1又は2に記載の人工皮革。
【請求項4】
前記スクリム層は、ポリエステル系繊維の織物である、請求項3に記載の人工皮革。
【請求項5】
前記水分散型ポリウレタンは、片側の末端に2つの水酸基を有するメチルメタクリレート系マクロモノマーと、両末端に水酸基を有する高分子ポリオールと、両末端に水酸基を有する短鎖ジオールと、親水化剤と、有機ジイソシアネートと、鎖延長剤との反応により得られるものである、請求項1又は2に記載の人工皮革。
【請求項6】
前記高分子ポリオールは、ポリカーボネートジオール及び/又はポリエーテルジオールである、請求項5に記載の人工皮革。
【請求項7】
前記ポリカーボネートジオールは、2種以上の多価アルコールを共重合して得られる共重合ポリカーボネートジオールである、請求項6に記載の人工皮革。
【請求項8】
前記片側の末端に2つの水酸基を有するメチルメタクリレート系マクロモノマーの、前記有機ジイソシアネートに対する割合が、0.1モル%以上7.0モル%以下である、請求項5に記載の人工皮革。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、製造工程に有機溶剤を使用しないため環境負荷が低く、かつ、エンボス柄の明瞭性に優れた人工皮革に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
不織布等の繊維シート(繊維質基材)とポリウレタン(以下、PUともいう。)樹脂を主材として構成された人工皮革は、イージーケア、機能性、均質性等の、天然皮革では実現が難しい優れた特徴を有しており、衣類、靴、鞄、更に、インテリア用、自動車用、航空機用、鉄道車両用等のシートの表皮材及び内装材、リボン、ワッペン基材等の服飾材、等に好適に用いられている。これらの分野では、人工皮革の表面にエンボス加工を施すことで更に意匠性を高めることができる。しかし、エンボス加工時の熱によってバインダーの熱分解や熱収縮が発生し、エンボス柄が不明瞭となってしまうという問題がある。
【0003】
かかる問題を解決すべく、皮革様シート状物内の繊維質基材に含浸されるポリウレタン樹脂の原料として、耐熱性の高いポリカーボネートポリオールが使用されている。
【0004】
また、人工皮革を製造する方法としては、従来、繊維シートにPU樹脂の有機溶剤溶液を含浸せしめた後、PU樹脂の非溶媒(例えば、水又は有機溶剤)中に浸漬してPU樹脂を湿式凝固せしめる方法が、一般的に採用されている。この場合、ポリウレタン樹脂の溶媒である有機溶剤としては、N,N-ジメチルホルムアミド等の水混和性有機溶剤が用いられるが、有機溶剤は人体や環境への有害性が高いことから、人工皮革の製造に関しては、有機溶剤を使用しない手法が強く求められている。
【0005】
以下の特許文献1には、主として合成皮革の風合いを改良する目的で、片末端に2つの水酸基とポリシロキサンを側鎖にもつジオールと2種類の共重合ポリカーボネートジオールと有機ジイソシアネートと、鎖延長剤との反応により得られる種々のポリカーボネート系PUが提案されている。しかしながら、これらのポリカーボネート系ポリウレタンはN,N-ジメチルホルムアミドに溶解したものであり、人工皮革の製造に際して、有機溶剤を使用するため環境負荷が高く、人体への有害性が高いという問題である。
【0006】
以下の特許文献2には、シート状物の風合いが硬くなることを防ぐことを目的としてポリカーボネートジオールやポリエステルジオールをエステル交換して得られるポリオールと両末端に水酸基をもつポリオールと有機ジイソシアネートと、鎖延長剤との反応により得られるPU樹脂が提案されている。しかしながら、これらのPU樹脂に含まれるウレタン結合及びウレア結合などの凝集性基の比率が高いため、繊維シートに付着させて得られる人工皮革にエンボス加工を施すと、熱収縮が生じるため、明瞭なエンボス柄を付与することは困難である。
【0007】
また、従来、NMRによるウレタン樹脂自体の局所構造解析(構成イソシアネート、鎖延長剤、ポリオールのモノマー)によりウレタン樹脂の構造を同定することは、一般的に行われてきたが、人工皮革の技術分野において、ポリエステル繊維シートにウレタン樹脂を付着させた固体状態・非破壊でウレタン樹脂の運動性を評価することができる技術(手法)は知られていなかった。したがって、従来技術では、人工皮革のエンボス柄の明瞭性と、該人工皮革にバインダーとして含有されたウレタン樹脂の運動性との関係も当然に知られていなかった。
【0008】
かかる従来技術の水準において、極細繊維を用いた不織布にPU樹脂を含浸させて得られる人工皮革において、製造工程に有機溶剤を使用せず環境負荷が低く、かつ、エンボス柄の明瞭性に優れた人工皮革は未だ提供されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第4506754号公報
特許第6582992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記した従来技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、製造工程に有機溶剤を使用しないため環境負荷が低く、かつ、エンボス柄の明瞭性に優れる人工皮革を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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