TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025179975
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024086955
出願日2024-05-29
発明の名称液滴吐出装置
出願人ブラザー工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B41J 2/01 20060101AFI20251204BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】液滴が光の中を通過する際の光量の変動を検知しつつ光源の発光量を制御することが可能な液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】液滴吐出装置は、ノズルを有する吐出ヘッドと、ノズルから吐出された液滴が飛翔する飛翔空間へ向けて光を出射する光源と、光源から出射された光が飛翔空間を通過した後の光に関する受光量を検知して第1周波数の検知信号を出力する受光部と、制御装置とを備え、制御装置は、受光部により出力される検知信号に基づき光源による発光量を調整するよう所定の応答周波数で動作するフィードバック処理を実行し、フィードバック処理では、第1設定として、応答周波数が第1周波数よりも低い第2周波数に設定されている、または、第2設定として、応答周波数が第1周波数に近似する第3周波数に設定されていると共に検知信号の減衰性に関する減衰定数ξが0<ξ<1に設定される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
被印刷媒体に液滴を吐出する複数のノズルを有する吐出ヘッドと、
前記ノズルから吐出された前記液滴が飛翔する飛翔空間へ向けて光を出射する光源と、
前記光源から出射された前記光が前記飛翔空間を通過した後の光に関する受光量を検知して第1周波数の検知信号を出力する受光部と、
制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記受光部により出力される前記検知信号に基づき前記ノズルの吐出不良を検知する処理である吐出不良検知処理と、
前記受光部により出力される前記検知信号に基づき前記光源による発光量を調整するよう所定の応答周波数で動作するフィードバック処理と、を実行し、
前記フィードバック処理では、第1設定として、前記応答周波数が前記第1周波数よりも低い第2周波数に設定されている、または、第2設定として、前記応答周波数が前記第1周波数に近似する第3周波数に設定されていると共に前記検知信号の減衰性に関する減衰定数ξが0<ξ<1に設定されている、液滴吐出装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記制御装置は前記吐出不良検知処理の開始前に前記光源を発光させる、請求項1に記載の液滴吐出装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記フィードバック処理を実行する自動光量調整回路(APC回路)を含む、請求項1に記載の液滴吐出装置。
【請求項4】
前記第1設定において、前記第2周波数は、全ての前記ノズルについての前記吐出不良検知処理の実行周波数の2倍以上である、請求項1に記載の液滴吐出装置。
【請求項5】
前記第1設定において、前記第2周波数は前記ノズルの吐出周波数の2倍以上である、請求項1に記載の液滴吐出装置。
【請求項6】
前記光源から前記飛翔空間へ向けて出射された光のエネルギー密度が当該光の光軸方向の位置において異なることに起因して前記検知信号の前記第1周波数は前記光軸方向における前記液滴の飛翔位置に応じて異なり、
前記制御装置は前記第2設定で実行する前記フィードバック処理において前記液滴の吐出位置に応じて前記第3周波数を変化させる、請求項1に記載の液滴吐出装置。
【請求項7】
前記制御装置は前記第2設定で実行する前記フィードバック処理において環境ノイズの大きさに応じて前記第3周波数を変化させる、請求項1に記載の液滴吐出装置。
【請求項8】
前記光源から出射された光は光軸方向において光径が最小となる部分であるビームウェスト部を有し、
前記制御装置は、前記吐出不良検知処理において、前記光源から出射された光による前記液滴の位置における照度と前記光の光軸方向の照度勾配との積に基づく感度に基づき、前記ビームウェスト部における前記光の半径であるビームウェスト半径を決定する、請求項1に記載の液滴吐出装置。
【請求項9】
所定値以上のSN比を充足する前記感度であるSN充足感度は、前記光源による発光量、前記受光部における受光感度、および、前記受光部におけるノイズ量に基づいている、請求項8に記載の液滴吐出装置。
【請求項10】
前記制御装置は、前記ビームウェスト半径に応じた、前記感度と、前記ビームウェスト部における前記光の径方向の中心位置からの距離との関係性において、前記感度が前記SN充足感度以上であることを満たす前記距離である検知幅が最大となる前記ビームウェスト半径を有する前記光を前記光源に出射させる、請求項9に記載の液滴吐出装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、例えばインクジェットプリンタ等の印刷装置に設けられる液滴吐出装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、インクジェットプリンタにおいて、光源から出射されて受光素子で受光される光の中を通過するようにノズルからインク滴を吐出させ、当該インク滴が光の中を通過する際に受光素子で得られる光量を検出する。そして、インク滴の通過による光量の変動に基づきノズルの吐出不良の有無が判別される。ここで、光源の経年劣化、光源および受光素子におけるインク滴のミストに基づく汚れ、又は光路上の障害物等に起因して受光素子における光量が低下することがある。そのため、受光素子による検知信号の信号強度が低下する結果、ノイズに対する区別が困難となり検知精度が低下する。そこで、検知信号の信号強度が低下することを避けるべく、光源の発光量が一定になるよう増加させる補正処理を行うことが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-152269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、インク滴が光の中を通過する際の光量の変動を検知する機能と、光源による発光量の変動を抑制させるべく当該発光量を一定にする機能とは相反する。そのため、光量の変動を検知しつつ光源の発光量を制御することが課題であった。
【0005】
そこで、本開示は、液滴が光の中を通過する際の光量の変動を検知しつつ光源の発光量を制御することが可能な液滴吐出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の液滴吐出装置は、被印刷媒体に液滴を吐出する複数のノズルを有する吐出ヘッドと、前記ノズルから吐出された前記液滴が飛翔する飛翔空間へ向けて光を出射する光源と、前記光源から出射された前記光が前記飛翔空間を通過した後の光に関する受光量を検知して第1周波数の検知信号を出力する受光部と、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記受光部により出力される前記検知信号に基づき前記ノズルの吐出不良を検知する処理である吐出不良検知処理と、前記受光部により出力される前記検知信号に基づき前記光源による発光量を調整するよう所定の応答周波数で動作するフィードバック処理と、を実行し、前記フィードバック処理では、第1設定として、前記応答周波数が前記第1周波数よりも低い第2周波数に設定されている、または、第2設定として、前記応答周波数が前記第1周波数に近似する第3周波数に設定されていると共に前記検知信号の減衰性に関する減衰定数ξが0<ξ<1に設定されているものである。
【0007】
本開示に従えば、第1設定の場合、フィードバック処理の応答周波数を検知信号の第1周波数よりも低い第2周波数に設定することによって、光源の発光量を調整させる際の応答性を検知信号の変動速度に対して遅延させることができる。これにより、液滴が光の中を通過する際の検知信号に係る波形(検知波形)の変動が発光量を調整するフィードバック処理に与える影響を小さくできる。よって、液滴が光の中を通過する際の光量の変動を検知しつつ光源の発光量を制御することが可能となる。また、第2設定の場合、フィードバック処理の応答周波数を第1周波数に近似する第3周波数に設定するため、フィードバック波形に検知波形が含まれることとなるが、減衰定数ξを0<ξ<1とすることによって、検知信号のうち特定周波数の部分のみを増幅させることができる。これにより、検知信号のSN比を上げることができるため、光量の変動を検知しつつ発光量を制御することが可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、液滴が光の中を通過する際の光量の変動を検知しつつ光源の発光量を制御することが可能な液滴吐出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の一実施形態に係る液滴吐出装置が設けられる印刷装置を示す斜視図である。
本開示の一実施形態に係る液滴吐出装置を示す平面図である。
図1の吐出ヘッドの構成を示す断面図である。
図1の印刷装置の構成要素を示すブロック図である。
自動光量調整回路の構成要素を示すブロック図である。
吐出ヘッドから吐出されて飛翔中のインク滴に対してレーザ光を照射する様子を示す図である。
レーザ光の断面における光軸および検知軸を示す図である。
図8Aは一般的な検知信号の波形を示す図であり、図8Bはフィードバック回路による第1設定におけるフィードバック信号の波形を示す図であり、図8Cは図8Bの変形例に係る波形を示す図である。
フィードバック回路による第2設定におけるフィードバック信号の波形を示す図である。
フィードバック回路による第2設定において減衰性に関する減衰定数が異なる場合のゲインの変化を示す図である。
図11Aは一般的な検知信号の波形を示す図であり、図11Bはフィードバック回路による第2設定における減衰定数が所定値である場合のフィードバック信号の波形を示す図である。
レーザ光のビームウェスト部を示す図である。
感度Kの算出式を導出する際に用いられる座標系を示す図である。
感度Kと光軸からの径方向距離とのビームウェスト半径ごとの関係において最大値となる検知幅を示すグラフである。
感度Kと光軸からの径方向距離とのビームウェスト半径ごとの関係において所定値となる検知幅を示すグラフである。
図16Aは吐出ヘッドのノズル面と光軸との位置関係の一例を示す図であり、図16Bは吐出ヘッドのノズル面と光軸との位置関係の別例を示す図である。
吐出ヘッドと光源および検出素子との位置関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態に係る液滴吐出装置について図面を参照して説明する。以下に説明する液滴吐出装置は本開示の一実施形態に過ぎない。従って、本開示は以下の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除および変更が可能である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

ブラザー工業株式会社
印刷装置
今日
ブラザー工業株式会社
印刷装置
今日
ブラザー工業株式会社
読取装置
1日前
ブラザー工業株式会社
プリンタ
1日前
ブラザー工業株式会社
定着装置
今日
ブラザー工業株式会社
定着装置
今日
ブラザー工業株式会社
印刷装置
2日前
ブラザー工業株式会社
プリンタ
2日前
ブラザー工業株式会社
印刷装置
今日
ブラザー工業株式会社
液滴吐出装置
今日
ブラザー工業株式会社
液滴吐出装置
今日
ブラザー工業株式会社
液体吐出装置
今日
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
今日
ブラザー工業株式会社
液滴吐出装置
今日
ブラザー工業株式会社
画像読取装置
2日前
ブラザー工業株式会社
液体吐出装置
6日前
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
8日前
ブラザー工業株式会社
液体吐出装置
6日前
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
今日
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
今日
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
今日
ブラザー工業株式会社
画像形成装置
今日
ブラザー工業株式会社
液滴吐出ヘッド
今日
ブラザー工業株式会社
液体吐出ヘッド
2日前
ブラザー工業株式会社
制御盤及び工作機械
今日
ブラザー工業株式会社
印刷カセット収納体
7日前
ブラザー工業株式会社
収納箱およびシート
今日
ブラザー工業株式会社
サポートプログラム
今日
ブラザー工業株式会社
印刷用カセット収納体
2日前
ブラザー工業株式会社
工具搬送装置及び工作機械
6日前
ブラザー工業株式会社
ラベルプリンタおよびプログラム
6日前
ブラザー工業株式会社
液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
1日前
ブラザー工業株式会社
シート検知装置及び画像読取装置
今日
ブラザー工業株式会社
ラベルプリンタおよび印刷システム
2日前
ブラザー工業株式会社
画像処理装置及び認証処理プログラム
8日前
ブラザー工業株式会社
液体吐出装置及び液体吐出装置の制御方法
今日
続きを見る