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公開番号2025172521
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-26
出願番号2024078071
出願日2024-05-13
発明の名称液体洗浄剤組成物
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類C11D 17/08 20060101AFI20251118BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】界面活性剤の含有量が少ない場合においても、油脂汚れと糖質を含むこびりつき汚れの両方に対する洗浄力に優れ、かつ良好な低温安定性を有する液体洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】(a)陰イオン界面活性剤〔以下、(a)成分という〕、(b)両性又は半極性界面活性剤、(c)ジオール化合物、(d)総炭素数9以下の芳香族スルホン酸又はその塩、及び水を特定の含有量で含有し、組成物中、該組成物に含まれる全界面活性剤の合計含有量が30質量%以下であり、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量の質量比〔(a)/(b)〕が0.8以上3.5以下であり、(a)成分は、特定のアルキル硫酸エステル型界面活性剤を含有する、液体洗浄剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)陰イオン界面活性剤〔以下、(a)成分という〕を5質量%以上20質量%以下、
(b)両性又は半極性界面活性剤〔以下、(b)成分という〕を5質量%以上25質量%以下、
(c)ジオール化合物〔以下、(c)成分という〕を0.1質量%以上8質量%以下、
(d)総炭素数9以下の芳香族スルホン酸又はその塩〔以下、(d)成分という〕、
及び水を含有し、組成物中、該組成物に含まれる全界面活性剤の合計含有量が30質量%以下であり、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量の質量比〔(a)/(b)〕が0.8以上3.5以下であり、(a)成分は、アルキル硫酸エステル型界面活性剤〔以下、(a1)成分という〕を含有し、(a1)成分はオキシエチレン基及びオキシプロピレン基から選ばれる1種以上のオキシアルキレン基を有し、前記オキシエチレン基の平均付加モル数が2.5以下、前記オキシプロピレン基の平均付加モル数が1.0以下である、液体洗浄剤組成物。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
(a)成分は、(a1-1)炭素数8以上16以下のアルキル基を有し、オキシアルキレン基を有さないアルキル硫酸エステル又はその塩を含み〔以下、(a1-1)成分という〕、
組成物中、(a1-1)成分の含有量が1.0質量%以上である、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項3】
(a)成分は、(a1)成分を(a)成分中50質量%以上含有する、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項4】
(a)成分の含有量と(c)成分の含有量の質量比〔(a)/(c)〕が、1.0以上100以下である、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項5】
(d)成分の含有量と(b)成分の含有量の質量比〔(d)/(b)〕が、0.3以上5以下である、請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項6】
更に、(e)アルキルモノグリセリルエーテル及びアルキルポリグリコシドから選択される1種以上の非イオン界面活性剤を含有する、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項7】
更に、(f2)グリコールエーテル系水溶性有機溶剤〔以下、(f2)成分という〕を含有し、(f2)成分の含有量と(c)成分の含有量の質量比〔(f2)/(c)〕が、0.1以上5以下である、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項8】
食器及び/又は台所周りの硬質物品用である、請求項1に記載の液体洗浄剤組成物。
【請求項9】
請求項1~8の何れか1項に記載の液体洗浄剤組成物と、硬質表面とを接触させる、硬質表面の洗浄方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液体洗浄剤組成物、例えば食器、台所周りの硬質物品などの洗浄に適した液体洗浄剤組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
食器などの硬質物品に付着する汚れは、糖質汚れ、たんぱく質汚れ、油脂汚れ及びこれらの複合汚れなどがあるが、これらの中で、澱粉のような糖質汚れは、乾燥すると硬質物品にこびりつき、特に落としにくい汚れである。一般家庭での食器の洗浄方法は、例えばスポンジなどの可撓性の多孔質部材に洗浄液を担持させて食器を擦り洗いする方法、食器洗浄機を用いて洗浄する方法が挙げられるが、これら用途の液体洗浄剤には、優れた洗浄性は言うまでもなく、冬季の低温環境でも相分離や結晶析出を起こさない溶液安定性が要求される。
【0003】
特許文献1には、陰イオン界面活性剤と両性界面活性剤を特定の質量比で含有し、かつ水溶性溶剤とプロピレンオキシド単位を含むポリアルキレンオキシドを配合することで、油汚れの洗浄力と泡立ち性を両立する液体洗浄剤組成物が開示されている。
また特許文献2には、特定構造のアルキルモノグリセリルエーテル、陰イオン界面活性剤、アミンオキシド型界面活性剤、及びクエン酸(塩)を含有し、高い洗浄性を示す硬質表面用洗浄剤が記載されている。
また特許文献3には、天然由来の原料から製造した陰イオン界面活性剤を主界面活性剤とし、それとイオン的な複合体を形成するアミンオキシド型界面活性剤や両性界面活性剤を併用し、かつ抗菌性金属イオン、ハイドロトロープ剤及び有機溶剤を含有することで、貯蔵安定性が良く、高い洗浄性能と抗菌性に優れた液体洗浄剤組成物が開示されている。
また特許文献4には、スルホコハク酸アルキルエステル(塩)、陰イオン界面活性剤、及び特定分子量のポリプロピレングリコールを含有し、洗浄時の泡立ち性とすすぎ時の泡切れ性を両立する手洗い用食器洗浄剤組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-196810号公報
特開2006-160870号公報
特開2010-202720号公報
特開2013-82847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、持続可能な社会の実現に向けて、洗浄剤分野では、高い洗浄性と環境負荷低減の両立が求められている。環境負荷を低減する方策としては、自然に還りやすい天然由来原料の活用や、CO

削減の観点から洗剤使用量は変えずに洗剤に含まれる界面活性剤の含有量の低減などが考えられる。しかしながら、従来技術では、界面活性剤中の天然由来原料の割合を増加させると、油脂洗浄力を確保するために界面活性剤を増量する必要があった。
また、本発明者らの検討の結果、油脂汚れと糖質を含むこびりつき汚れの洗浄力向上には相関性は無く、更にこびりつき汚れ洗浄力を向上させると、低温安定性が低下することが分かった。これらの知見に鑑み、更に鋭意検討を行い、本発明を完成するに至ったものである。
本発明は、界面活性剤の含有量が少ない場合においても、油脂汚れと糖質を含むこびりつき汚れの両方に対する洗浄力に優れ、かつ良好な低温安定性を有する液体洗浄剤組成物及び硬質表面の洗浄方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、(a)陰イオン界面活性剤〔以下、(a)成分という〕を5質量%以上20質量%以下、(b)両性又は半極性界面活性剤〔以下、(b)成分という〕を5質量%以上25質量%以下、(c)ジオール化合物〔以下、(c)成分という〕を0.1質量%以上8質量%以下、(d)総炭素数9以下の芳香族スルホン酸又はその塩〔以下、(d)成分という〕、及び水を含有し、組成物中、該組成物に含まれる全界面活性剤の合計含有量が30質量%以下であり、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量の質量比〔(a)/(b)〕が0.8以上3.5以下であり、(a)成分は、(a1)アルキル硫酸エステル型界面活性剤〔以下、(a1)成分という〕を含有し、(a1)成分はオキシエチレン基及びオキシプロピレン基から選ばれる1種以上のオキシアルキレン基を有し、前記エチレンオキシ基の平均付加モル数が2.5以下、前記プロピレンオキシ基の平均付加モル数が1.0以下である、液体洗浄剤組成物に関する。
【0007】
また、本発明は、上記の液体洗浄剤組成物と、硬質表面とを接触させる、硬質表面の洗浄方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、界面活性剤の含有量が少ない場合においても、油脂汚れと糖質を含むこびりつき汚れの両方に対する洗浄力に優れ、かつ良好な低温安定性を有する液体洗浄剤組成物及び硬質表面の洗浄方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の液体洗浄剤組成物が、界面活性剤の含有量が少ない場合においても、油脂汚れと澱粉のような糖質を含む汚れ、特に糖質を含むこびりつき汚れ(例えば、硬質表面に付着して乾燥したカレー、パスタソースなどの汚れ)の両方に対する洗浄力に優れ、かつ良好な低温安定性を有する機構は定かではないが、以下のように推察される。
油脂汚れと糖質を含むこびりつき汚れの洗浄性は、異なる性質を有する汚れであり、これらの汚れに対して洗浄性を両立することが困難である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)成分の陰イオン界面活性剤と(b)成分の両性又は半極性界面活性剤を含むことで、油汚れの洗浄性に優れる。(a)成分の陰イオン界面活性剤は、糖質の水和促進に有効な基剤であるが、(b)成分によってアニオン性の電荷が遮蔽されるほど、糖質の水和促進効果が減少し、糖質を含むこびりつき汚れの洗浄性は低下する。そこで、(a)成分と(b)成分を油汚れの洗浄性を損ねない範囲で(a)成分比率を高め、さらに(c)成分のジオール化合物を含有することで、(a)成分、特にアルキル硫酸エステル塩と(c)成分によって糖質の水和が促進され、界面活性剤の含有量が少ない洗浄剤組成物であっても、油汚れの洗浄性と糖質を含むこびりつき汚れの洗浄性の両立ができたものと推察される。
なお、本発明の液体洗浄剤組成物及び硬質表面の洗浄方法は、上記の作用機構になんら限定されるものではない。
【0010】
<液体洗浄剤組成物>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)陰イオン界面活性剤〔以下、(a)成分という〕、(b)両性又は半極性界面活性剤〔以下、(b)成分という〕、(c)ジオール化合物〔以下、(c)成分という〕、(d)総炭素数9以下の芳香族スルホン酸又はその塩〔以下、(d)成分という〕、及び水を特定の含有量で含有し、該組成物に含まれる全界面活性剤の合計含有量が30質量%以下であり、(a)成分は、(a1)アルキル硫酸エステル型界面活性剤〔以下、(a1)成分という〕を含有する。
(a1)成分は、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基から選ばれる1種以上のオキシアルキレン基を有し、前記エチレンオキシ基の平均付加モル数が2.5以下、前記プロピレンオキシ基の平均付加モル数が1.0以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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