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公開番号
2025172214
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-20
出願番号
2025155994,2025034326
出願日
2025-09-19,2025-03-05
発明の名称
水晶振動子
出願人
日本電波工業株式会社
代理人
主分類
H03H
9/09 20060101AFI20251113BHJP(基本電子回路)
要約
【課題】水晶振動片と容器との間に水晶片で構成された台座を備える水晶振動子であって、熱応力の低減が図れ、耐衝撃性の向上が図れ、小型化を図る場合もCIの増大を防止できる水晶振動子を提供する。
【解決手段】水晶振動子10は、平面形状が四角形状のATカットの水晶振動片11と、第1方向に沿って設けた2つの接着パッド13aを有する容器13と、水晶振動片及び2つの接着パッド間に設けた水晶製の台座23とを有する。接着パッド、台座及び水晶振動片の一端は、シリコーン系の導電性接着剤21,23を介して鉛直方向で重なっている。水晶製台座と水晶振動片は水晶の結晶軸が一致する位置関係となっている。水晶振動片と台座との成す角度θは0.5度以上となっている。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
平面形状が四角形状のATカットの水晶振動片と、第1方向に沿って設けた2つの接着パッドを有する容器と、前記水晶振動片及び前記2つの接着パッド間に設けた水晶製の台座と、前記水晶振動片、前記台座及び前記接着パッドを接続する導電性接着剤と、を備え、
前記水晶振動片は、水晶のX軸に沿う2箇所又は水晶のZ′軸に沿う2箇所で前記台座に設着してあり、
前記水晶製の台座は、当該台座に対し前記水晶振動片が、前記X軸に沿う2箇所で接着されているか前記Z′軸に沿う2箇所で接着されているかに応じ、水晶のX軸又はZ′軸を、面に平行な方向に有するものであり、かつ、前記X軸又は前記Z′軸が前記第1方向に平行になる位置関係で前記2つの接着パッドに接着してあり、
前記接着パッド、前記台座及び前記水晶振動片の一端は、シリコーン系の導電性接着剤を介して鉛直方向で重なっている水晶振動子において、
前記水晶振動片と台座との成す角度が0.5度以上であることを特徴とする(ただし、前記Z′軸とは、ATカット水晶片の切断角度に由来して水晶の真のZ軸から、ずれた軸である)。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記水晶振動子は、前記容器の外形寸法で言って長辺が約1.6mm、短辺が約1.2mmのもの、長辺が約1.2mm、短辺が約1.0mmのもの、長辺が約1.0mm、短辺が約0.8mmのものであることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
【請求項3】
前記台座は、先端が前記水晶振動片に備わる励振用電極より前記接着パッド側に位置する大きさのものであることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
【請求項4】
前記水晶振動子は、前記容器の外形寸法で言って長辺が約1.6mm、短辺が約1.2mmのもの、長辺が約1.2mm、短辺が約1.0mmのもの、長辺が約1.0mm、短辺が約0.8mmのものであり、
前記台座は、先端が前記水晶振動片に備わる励振用電極より前記接着パッド側に位置する大きさのものであることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、台座を有した水晶振動子に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
電子機器の基準信号源としてATカットの水晶振動子が多用されている。ATカットの水晶振動子の典型例は、容器と容器内に接着された水晶振動片とを備えるものである。
ATカットの水晶振動子に対し、益々、高精度の特性が要求されている。高精度化を図る1つの策として、水晶振動片と容器との間に台座を設ける構造が提案されている。
例えば特許文献1に、台座として水晶振動片と同一の膨張係数を持つ台座を用いる点が記載されている(特許文献1の例えば請求項1)。さらに、台座として、水晶振動片と同じ切断角度の水晶板を用いる点が記載されている(特許文献1の例えば段落4等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-135890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水晶振動片と容器との間に台座を介在させる構造において、台座として、水晶振動片と同じ切断角度の水晶板を用いることは、接着構造に起因する熱応力低減に確かに有効と考える。しかし、台座を用いることで水晶振動子の他の特性を低減することは好ましくない。例えば、水晶振動片と容器との間に台座を介在させる構造を持つ水晶振動子において、さらなる小型化をしてもクリスタルインピダンス(CI)の増大を防止でき、また、水晶振動子に対する耐衝撃性のさらなる向上が図れる構造が望まれる。
この出願はこのような点に鑑みなされたものであり、従ってこの出願の目的は、水晶振動片と容器との間に水晶片で構成された台座を備える水晶振動子であって、熱応力の低減を図れ、耐衝撃性の向上が図れ、小型化を図る場合もCIの増大を防止できる新規な構造を有した水晶振動子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的の達成を図るため、この発明によれば、平面形状が四角形状のATカットの水晶振動片と、第1方向に沿って設けた2つの接着パッドを有する容器と、前記水晶振動片及び前記2つの接着パッド間に設けた水晶製の台座と、前記水晶振動片、前記台座及び前記接着パッドを接続する導電性接着剤と、を備え、
前記水晶振動片は、水晶のX軸に沿う2箇所又は水晶のZ′軸に沿う2箇所で前記台座に設着してあり、
前記水晶製の台座は、当該台座に対し前記水晶振動片が、前記X軸に沿う2箇所で接着されているか前記Z′軸に沿う2箇所で接着されているかに応じ、水晶のX軸又はZ′軸を、面に平行な方向に有するものであり、かつ、前記X軸又は前記Z′軸が前記第1方向に平行になる位置関係で前記2つの接着パッドに接着してあり、
前記接着パッド、前記台座及び前記水晶振動片の一端は、シリコーン系の導電性接着剤を介して鉛直方向で重なっている水晶振動子において、
前記水晶振動片と台座との成す角度が0.5度以上であることを特徴とする(ただし、前記Z′軸とは、ATカット水晶片の切断角度に由来して水晶の真のZ軸から、ずれた軸である)。
【発明の効果】
【0006】
この発明によれば、水晶製台座と水晶振動片を水晶の結晶軸が一致する位置関係で接着パッドに片持ち支持で固定した構造の水晶振動子を実現できるので、そうでない場合に比べ、熱膨張係数の影響などを軽減できる。
また、接着パッド、台座及び水晶振動片の一端は、シリコーン系の導電性接着剤を介して鉛直方向で重なっている水晶振動子であって、水晶振動片と台座との成す角度が0.5度以上となっている水晶振動子であるため、そうでない場合に比べ、導電性接着剤が水晶振動片の振動部側に流れにくいため、導電性接着剤が振動阻害になりにくいので、水晶振動子のCIの増大を防止できる。しかも、水晶振動片と台座との成す角度が0.5度以上であるため、そうしない場合に比べ、水晶振動片と台座との間に角度0.5度に由来のシリコーン接着剤の比較的厚い層が生じる。シリコーン系の導電性接着剤の場合、水晶振動片を台座に強固に押し付けて薄い接着層にして用いるより、角度θを0.5度以上にして水晶振動片と台座との間に角度付きの隙間を設けてその隙間にある程度の厚みを持つ接着層を生じさせた方が、その部分で弾性が生じて衝撃を緩和でき、耐衝撃性向上が図り易くなる。
従って、この発明によれば、水晶振動片と容器との間に水晶片で構成された台座を備える水晶振動子であって、熱応力の低減が図れ、耐衝撃性の向上が図れ、小型化を図る場合もCIの増大を防止できる新規な構造を有した水晶振動子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1の実施形態の水晶振動子10を説明するための図である。
本発明における水晶振動片と台座との関係を説明するための図であって、特に水晶の結晶軸に関する関係性を説明するための図である。
第2の実施形態の水晶振動子30を説明するための図である。
本発明を適用した温度補償型水晶発振器の例を説明するための図である。
本発明に係る実験や解析を説明するための図である。
水晶製台座の厚みと応力緩和具合を説明するための図である。
水晶振動片及び水晶製台座の間の距離hや、水晶振動片と水晶製台座とが成す角度θと、クリスタルインピダンスとの関係を説明するための図である。
水晶振動片や励振用電極に対する水晶製台座の寸法と、台座構造の変形例を説明するための図である。
好ましい容器及び好ましい台座を説明するための図である。
水晶振動片の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。なお、説明に用いる各図はこの発明を理解できる程度に概略的に示してあるにすぎない。また、説明に用いる各図において、同様な構成成分については同一の番号を付して示し、その説明を省略する場合もある。また、以下の説明中で述べる構造例、使用部材等は、この発明の範囲内の好適例に過ぎない。従って、本発明は以下の実施形態のみに限定されるものではない。
【0009】
1. 水晶振動子の実施形態
1-1.第1の実施形態
図1、図2は、第1の実施形態の水晶振動子10を説明するための図である。特に、図1(A)は水晶振動子10の上面図、図1(B)は図1(A)中のP-P線に沿った断面図、図1(C)は底面図である。ただし、図1(A)では、蓋部材19を外した状態を示してある。また、図2は、特に水晶振動片11と台座23との関係を説明するための図である。
【0010】
この水晶振動子10は、平面視四角形状のATカットの水晶振動片11と、第1方向aに沿って所定間隔を空けて設けた2つの接着パッド13a、13bを有する容器13と、水晶振動片11及び2つの接着パッド13a、13b間に設けた水晶製の台座23と、水晶振動片11、台座23及び接着パッド13a、13bを接続する導電性接着剤21,25と、を備える水晶振動子である。ここで、この例の場合、第1方向aは、容器13の短手方向に平行な方向としてある。
水晶振動片11は、詳細は後述するが、水晶のX軸に沿う2箇所又は水晶のZ′軸に沿う2箇所で台座23に設着してある。
水晶製の台座23は、詳細は後述するが、当該台座に対し水晶振動片11が、水晶の結晶軸であるX軸に沿う2箇所で接着されているか水晶の結晶軸であるZ′軸に沿う2箇所で接着されているかに応じ、水晶のX軸又はZ′軸を、面に平行な方向に有するものであり、かつ、このX軸又はZ′軸が第1方向aに平行になる位置関係で2つの接着パッド13a、13bに接着してあるものであり、かつ、厚みTが水晶振動片の厚みtに対し、0.9t≦T≦3.1tのものである。なお、前記Z′軸とは、ATカット水晶片の切断角度に由来して水晶の真のZ軸から、ずれた軸である。
水晶振動片11は蓋部材19によって気密封止、例えば真空封止してある。以下、各構成成分について具体的に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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