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公開番号2025164358
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-30
出願番号2024068275
出願日2024-04-19
発明の名称スラグ処理容器
出願人株式会社資源活用技術研究所
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C22B 7/04 20060101AFI20251023BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】FeO等の酸化鉄を含有する銅製錬スラグを処理する場合であっても浸食が起こりにくいスラグ処理容器を提供する。本発明は、FeO等の酸化鉄を含有する銅製錬スラグを処理する場合であっても浸食が起こりにくいスラグの処理方法、ならびに銅製錬スラグから有価金属を効率よく回収することができるスラグの還元方法を提供する。
【解決手段】本発明は、酸化鉄を含有するスラグを処理するためのスラグ処理容器であって、外殻1と、耐火物層2と、内層3とを少なくとも備え、前記内層3は前記スラグと接触する層であると共に前記耐火物層2を被覆するように形成されており、前記内層3はステンレス系鋼板または耐熱鋼板で形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
酸化鉄を含有するスラグを処理するためのスラグ処理容器であって、
外殻と、耐火物層と、内層とを少なくとも備え、
前記内層は前記スラグと接触する層であると共に前記耐火物層を被覆するように形成されており、
前記内層はステンレス系鋼板または耐熱鋼板で形成されている、スラグ処理容器。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記外殻は普通鋼で形成されており、
前記外殻と前記耐火物層との間には断熱材層が設けられている、請求項1に記載のスラグ処理容器。
【請求項3】
蓋あるいは天井の最内面がステンレス系鋼板または耐熱鋼板で形成されている、請求項1または2に記載のスラグ処理容器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スラグ処理容器に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、銅製錬は、銅精鉱を自溶炉などで焙焼する方法によって行われている。この銅製錬によって銅等の必要な金属を回収することができ、残渣部分はいわゆる「スラグ」と称される副産物となる。銅製錬によって生じたスラグから、更に金属を回収する方法も広く検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、銅製錬スラグから有価金属を回収する方法が開示されている。特に特許文献1に開示される技術では、銅製錬スラグを、フラックスの存在下で酸素含有ガスを用いて酸化する工程1と、工程1で得られる酸化後の反応物と、Cu-Fe合金浴とを接触させる工程2と、工程3で得られる接触後のCu-Fe合金浴を製錬工程に供し、有価金属を回収する工程を具備するものである。斯かる回収方法によって、銅製錬スラグから効率よく有害化合物を除去することができるものとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6516264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、銅製錬スラグ等の各種スラグには、FeOに代表される酸化鉄を含むものであるため、製錬工程あるいは回収工程などで使用される各種の耐火設備に対する浸食が激しい。一般的にはFeO含有スラグに対してはマグネシア・クロム質レンガが使用されるが、それでも高濃度のFeO含有スラグに接触する領域は浸食が激しく、このため、頻繁に設備等の補修が必要であり、定期的なメンテナンスを欠かすことができない。
【0006】
代表的な事例として、銅精鉱を酸化製錬する自溶炉においてはFayalite系スラグが形成される。スラグ流出口へ向かって流れるセットラー部のスラグラインや自溶炉から溶融スラグを取り出して錬かん炉へ送るスラグ流出樋では、自溶炉スラグのFeO含有量が約60%と高く、このため、補修および交換に要する作業負荷が大きい。
【0007】
この観点から、FeO等の酸化鉄を含有する銅製錬スラグを処理する場合であっても浸食が起こりにくい容器を構築することが強く求められていた。また、斯かる容器を構築することができれば、銅製錬スラグの還元処理により生成する金属等の回収も、より簡便かつ効率よく行うことができるようになり、極めて利用価値が高いものといえる。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、FeO等の酸化鉄を含有する銅製錬スラグを処理する場合であっても浸食が起こりにくいスラグ処理容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、酸化鉄を含有するスラグを処理するためのスラグ処理容器において、耐火物層をステンレス系鋼板で被覆することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、例えば、以下の項に記載の主題を包含する。
項1
酸化鉄を含有するスラグを処理するためのスラグ処理容器であって、
外殻と、耐火物層と、内層とを少なくとも備え、
前記内層は前記スラグと接触する層であると共に前記耐火物層を被覆するように形成されており、
前記内層はステンレス系鋼板または耐熱鋼板で形成されている、スラグ処理容器。
項2
前記外殻は普通鋼で形成されており、
前記外殻と前記耐火物層との間には断熱材層が設けられている、項1に記載のスラグ処理容器。
項3
蓋あるいは天井の最内面がステンレス系鋼板または耐熱鋼板で形成されている、項1または2に記載のスラグ処理容器。
項4
項1~3のいずれか1項に記載のスラグ処理容器内で酸化鉄を含有するスラグの処理を行う工程を具備する、スラグの処理方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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