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公開番号
2025160790
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-23
出願番号
2024063576
出願日
2024-04-10
発明の名称
銅/セラミックス接合体の製造方法、および、絶縁回路基板の製造方法
出願人
三菱マテリアル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C04B
37/02 20060101AFI20251016BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】接合材の染み出し、流動による銅部材表面のろう染みの発生を抑制できるとともに、接合信頼性に優れた銅/セラミックス接合体を製造することが可能な銅/セラミックス接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体の製造方法であって、前記銅部材と前記セラミックス部材との間に、接合材を配設する接合材配設工程と、前記銅部材と前記セラミックス部材とを、前記接合材を介して積層する積層工程と、前記接合材を介して積層された前記銅部材と前記セラミックス部材とを積層方向に加圧した状態で、真空雰囲気下において加熱処理して接合する接合工程と、を有し、前記接合材は、Ag粉と活性金属粉とを含有しており、前記Ag粉は、酸素濃度が0.3mass%未満の低酸素Ag粉と、酸素濃度が0.3mass%以上の高酸素Ag粉と、を有することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体の製造方法であって、
前記銅部材と前記セラミックス部材との間に、接合材を配設する接合材配設工程と、
前記銅部材と前記セラミックス部材とを、前記接合材を介して積層する積層工程と、
前記接合材を介して積層された前記銅部材と前記セラミックス部材とを積層方向に加圧した状態で、真空雰囲気下において加熱処理して接合する接合工程と、を有し、
前記接合材は、Ag粉と活性金属粉とを含有しており、前記Ag粉は、酸素濃度が0.3mass%未満の低酸素Ag粉と、酸素濃度が0.3mass%以上の高酸素Ag粉と、を有することを特徴とする銅/セラミックス接合体の製造方法。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記接合材における前記低酸素Ag粉の含有量Aと前記高酸素Ag粉の含有量Bとの重量比A/Bが0.2以上2.0以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1に記載の銅/セラミックス接合体の製造方法。
【請求項3】
銅又は銅合金からなる銅板と、セラミックス基板とが接合されてなる絶縁回路基板の製造方法であって、
前記銅板と前記セラミックス基板との間に、接合材を配設する接合材配設工程と、
前記銅板と前記セラミックス基板とを、前記接合材を介して積層する積層工程と、
前記接合材を介して積層された前記銅板と前記セラミックス基板とを積層方向に加圧した状態で、真空雰囲気下において加熱処理して接合する接合工程と、を有し、
前記接合材は、Ag粉と活性金属粉とを含有しており、前記Ag粉は、酸素濃度が0.3mass%未満の低酸素Ag粉と、酸素濃度が0.3mass%以上の高酸素Ag粉と、を有することを特徴とする絶縁回路基板の製造方法。
【請求項4】
前記接合材における前記低酸素Ag粉の含有量Aと前記高酸素Ag粉の含有量Bとの重量比A/Bが0.2以上2.0以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項3に記載の絶縁回路基板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、銅又は銅合金からなる銅部材とセラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体の製造方法、ならび、銅又は銅合金からなる板とセラミックス基板とが接合されてなる絶縁回路基板の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
パワーモジュール、LEDモジュールおよび熱電モジュールにおいては、絶縁層の一方の面に導電材料からなる回路層を形成した絶縁回路基板に、パワー半導体素子、LED素子および熱電素子が接合された構造とされている。
例えば、風力発電、電気自動車、ハイブリッド自動車等を制御するために用いられる大電力制御用のパワー半導体素子は、動作時の発熱量が多いことから、これを搭載する基板としては、セラミックス基板と、このセラミックス基板の一方の面に導電性の優れた金属板を接合して形成した回路層と、を備えた絶縁回路基板が、従来から広く用いられている。なお、絶縁回路基板としては、セラミックス基板の他方の面に金属板を接合して金属層を形成したものも提供されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、回路層及び金属層を構成する第一の金属板及び第二の金属板を銅板とし、この銅板をDBC法によってセラミックス基板に直接接合したセラミックス回路基板が提案されている。このDBC法においては、銅と銅酸化物との共晶反応を利用することにより、銅板とセラミックス基板との界面に液相を生じさせて、銅板とセラミックス基板とを接合している。
【0004】
また、特許文献2,3には、セラミックス基板の一方の面及び他方の面に、銅板を接合することにより回路層及び金属層を形成したパワーモジュール用基板が提案されている。
特許文献2においては、Ag-Cu-Ti系ろう材を用いて、セラミックス基板と銅板を接合している。
特許文献3においては、Ag-Ti系ろう材を用いて、セラミックス基板と銅板とを接合している。
特許文献2,3においては、活性金属であるTiが含有されたろう材を用いているため、溶融したろう材とセラミックス基板との濡れ性が向上し、セラミックス基板と銅板とが良好に接合されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平01-251781号公報
特許第3211856号公報
特許第5757359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、Ag-Cu-Ti系ろう材やAg-Ti系ろう材を用いて、銅板とセラミックス基板とを接合する際には、接合時に液相状態の接合材が接合界面から外部に染み出すことがあった。例えば、所定の形状に打ち抜いた銅片を回路パターン状に配設して接合する場合には、染み出した接合材の流動性により、銅部材表面まで濡れ広がってろう染みとなることがあった。ろう染みが発生した場合、めっきや半導体素子の実装に悪影響を与えるおそれがあった。
【0007】
また、Ag-Cu-Ti系ろう材やAg-Ti系ろう材を用いて、銅板とセラミックス基板とを接合した場合に、接合層にTi化合物が多く存在すると、冷熱サイクルを負荷した際にセラミックス基板にクラックが生じたり、セラミックス基板と銅板とが剥離したりしてしまい、接合信頼性を確保することができないおそれがあった。
【0008】
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、接合材の染み出し、流動による銅部材表面のろう染みの発生を抑制できるとともに、接合信頼性に優れた銅/セラミックス接合体を製造することが可能な銅/セラミックス接合体の製造方法、および、絶縁回路基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明者らが鋭意検討した結果、以下のような知見を得た。
接合材に含有されるAg粉の酸素濃度が高い場合には、接合材中の活性金属(Ti)と酸素が反応して化合物が生成し、液相の流動性が低下して、接合材の染み出しが抑制され、銅板表面のろう染みが抑制されるが、生成した化合物によって冷熱サイクル負荷後の接合率が低下する。
一方、接合材に含有されるAg粉の酸素濃度が低い場合には、液相の流動性が良く、接合材の染み出しが発生しやすくなり、銅板表面のろう染みが発生しやすくなるが、冷熱サイクル負荷後の接合率が低下することを抑制できる。
【0010】
本発明は、上述の知見を基になされたものである。本発明の銅/セラミックス接合体の製造方法は、銅又は銅合金からなる銅部材と、セラミックス部材とが接合されてなる銅/セラミックス接合体の製造方法であって、前記銅部材と前記セラミックス部材との間に、接合材を配設する接合材配設工程と、前記銅部材と前記セラミックス部材とを、前記接合材を介して積層する積層工程と、前記接合材を介して積層された前記銅部材と前記セラミックス部材とを積層方向に加圧した状態で、真空雰囲気下において加熱処理して接合する接合工程と、を有し、前記接合材は、Ag粉と活性金属粉とを含有しており、前記Ag粉は、酸素濃度が0.3mass%未満の低酸素Ag粉と、酸素濃度が0.3mass%以上の高酸素Ag粉と、を有することを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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