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公開番号2025156842
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-15
出願番号2024059559
出願日2024-04-02
発明の名称接着剤の膜厚測定方法、および接合部材の製造方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G01B 21/08 20060101AFI20251007BHJP(測定;試験)
要約【課題】硬化工程の後に第1部材および第2部材から離された接着剤にひび割れが生じた場合であっても、接着剤の膜厚を測定できるようにした膜厚測定方法を提供する。
【解決手段】接着剤の膜厚測定方法は、配置工程、硬化工程、貼付け工程、および測定工程を有する。配置工程は、第1部材と第2部材との接着箇所の表面に離型シートを介して接着剤を配置する工程である。離型シートは、接着剤によって第1部材と第2部材とが接着されるのを阻止するためのシートである。硬化工程は、接着剤を硬化させる工程である。貼付け工程は、硬化された接着剤を取り出してフィルムを貼り付ける工程である。フィルムには、接着剤の厚さを測定する位置がマーキングされている。測定工程は、マーキングされた箇所における接着剤の厚さを測定する工程である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
配置工程、硬化工程、貼付け工程、および測定工程を有し、
前記配置工程は、第1部材と第2部材との接着箇所の表面に離型シートを介して接着剤を配置する工程であり、
前記離型シートは、前記接着剤によって前記第1部材と前記第2部材とが接着されるのを阻止するためのシートであり、
前記硬化工程は、前記接着剤を硬化させる工程であり、
前記貼付け工程は、前記硬化された接着剤を取り出してフィルムを貼り付ける工程であり、
前記フィルムには、前記接着剤の厚さを測定する位置がマーキングされており、
前記測定工程は、前記マーキングされた箇所における前記接着剤の厚さを測定する工程である接着剤の膜厚測定方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記フィルムは、第1部材における前記接着箇所に関する情報を有するデータを記憶する箇所情報記憶部を備える請求項1記載の膜厚の測定方法。
【請求項3】
前記フィルムは、前記接着剤の互いに異なる複数の位置に位置記憶部を備え、
前記位置記憶部には、前記位置に関する情報を示すデータが記憶されている請求項1記載の膜厚の測定方法。
【請求項4】
前記測定工程は、位置読み取り工程と、変位工程と、取得工程と、を含み、
前記位置読み取り工程は、制御装置が前記位置記憶部のデータを読み取る工程であり、
前記変位工程は、前記制御装置が前記読み取ったデータに基づき、前記接着剤に対して測定装置のプローブを相対的に変位させるべくロボットを操作する工程であり、
前記取得工程は、前記変位工程において前記プローブの位置が前記マーキングされた位置と一致するときの前記接着剤の膜厚の前記測定装置による測定結果をコンピュータが取得する工程である請求項3記載の接着剤の膜厚測定方法。
【請求項5】
前記配置工程において配置される前記接着剤は、シート状の部材であり、
前記配置工程は、前記シート状の接着剤を1または複数枚配置する工程であり、
評価工程、および変更工程を有し、
前記評価工程は、前記測定工程によって測定された膜厚が前記配置工程によって配置された前記シート状の接着剤の枚数に応じた許容膜厚範囲よりも大きい場合、前記配置工程において配置した枚数が不足していると評価して且つ、前記測定工程によって測定された膜厚が前記配置工程によって配置された前記シート状の接着剤の枚数に応じた許容膜厚範囲よりも小さい場合、前記配置工程において配置した枚数が過剰であると評価する処理をコンピュータによって実行させる工程であり、
前記変更工程は、前記配置工程において前記シート状の前記接着剤を配置する枚数を変更する工程である請求項1記載の接着剤の膜厚測定方法。
【請求項6】
カッティング工程を有し、
前記カッティング工程は、前記シート状の前記接着剤を所定のパターンに切断する工程であり、
前記変更工程は、前記所定のパターンを変更する工程を含む請求項5記載の接着剤の膜厚測定方法。
【請求項7】
前記第1部材および前記第2部材の2つの部材のうちの少なくとも一方は、炭素繊維強化樹脂部材である請求項1記載の接着剤の膜厚測定方法。
【請求項8】
請求項5記載の接着剤の膜厚測定方法における各工程と、
接着工程と、を有し、
前記接着工程は、前記評価工程において膜厚の測定箇所の全てにおいて前記シート状の前記接着剤の枚数が適切である旨評価される場合、前記適切な枚数の前記接着剤を前記第1部材および前記第2部材の間に配置して前記接着剤を硬化させることによって、前記第1部材および前記第2部材を接着する工程である、接合部材の製造方法。
【請求項9】
前記第1部材および前記第2部材は、航空機の一部である請求項8記載の接合部材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤の膜厚測定方法、および接合部材の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
たとえば下記非特許文献1には、航空機の修理のために、損傷箇所にフィルム状の接着剤を介して複合材のパッチを接着することが記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
須原 正好ら著「航空機用複合材構造の高速修理法の開発」三菱重工技報 Vol.53 No.4 (2016) 新製品・新技術特集
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように2つの部材の間に接着剤を配置して2つの部材を接着する場合には、それら2つの部材の間に接着剤が過不足なく充填されていることが望ましい。そこで、測定用の試料としての接着剤を用いて予め膜厚を測定することが考えられる。これは、たとえば、2つの部材の間に離型シートを介して試料としての接着剤を配置した後、接着剤を硬化させて取り出すことによって実現できる。ただし、硬化した接着剤が接着対象から離されると、ひび割れが生じるおそれがある。ひび割れが生じると、接着剤の膜厚の測定に障害となるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
配置工程、硬化工程、貼付け工程、および測定工程を有し、前記配置工程は、第1部材と第2部材との接着箇所の表面に離型シートを介して接着剤を配置する工程であり、前記離型シートは、前記接着剤によって前記第1部材と前記第2部材とが接着されるのを阻止するためのシートであり、前記硬化工程は、前記接着剤を硬化させる工程であり、前記貼付け工程は、前記硬化された接着剤を取り出してフィルムを貼り付ける工程であり、前記フィルムには、前記接着剤の厚さを測定する位置がマーキングされており、前記測定工程は、前記マーキングされた箇所における前記接着剤の厚さを測定する工程である接着剤の膜厚測定方法。
【0006】
上記方法によれば、接着剤に貼り付けられたフィルムのマーキングを目印に、接着剤の膜厚の測定箇所を特定できる。そのため、硬化工程の後に、接着剤に膜厚の測定箇所を直接マーキングする場合と比較して、マーキングにかかる工数を削減し易い。しかも、接着剤にフィルムを貼り付けることにより、硬化工程の後に第1部材および第2部材から離された接着剤にひび割れが生じた場合、フィルムによって接着剤を補強できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
一実施形態にかかる航空機の製造システムを示す図である。
航空機の製造工程の一部の手順を示す流れ図である。
航空機の製造工程の一部の手順を示す流れ図である。
接着剤の配置工程を示す断面図である。
フィルムテンプレートを例示する図である。
フィルムテンプレートへの2次元コードの貼り付け工程を例示する図である。
フィルムテンプレートの貼り付け工程を例示する図である。
接着剤の枚数と許容膜厚範囲との関係を規定する図である。
接着剤の枚数および形状の変更処理を例示する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
「前提構成」
図1に、航空機の製造システムの一部の構成を示す。本実施形態にかかる航空機は、炭素繊維強化樹脂によって構成される。航空機は、骨格部品に外板が接着剤によって接着される箇所を有する。炭素繊維強化樹脂製品は、金属製品と比較して、寸法の加工精度を高めることが困難である。そのため、骨格部品と外板との隙間についても、骨格部品および外板の加工によって高精度に制御することが困難である。そこで、本実施形態では、量産される航空機の個体毎に、骨格部品と外板との間に試料としての接着剤を配置して接着剤を硬化させた後、同接着剤の膜厚を測定したり、同接着剤を観察したりする。これにより、骨格部品と外板との隙間を計測することと、接着剤内部の空隙の有無を確認することと、ができることから、骨格部品と外板との間に接着剤をいかに充填すべきかを把握できる。
【0009】
図1に示す測定装置10は、上記接着剤の膜厚を測定する装置である。図1に示すz軸の正方向は、一例として鉛直上方を示す。そして、x軸およびy軸は、互いに直交して且つ、z軸に直交する。接着剤20のうち膜厚の測定対象箇所は、一例としてx軸およびy軸に平行に配置されることが望ましい。そして、接着剤20のうちのz軸方向における両面からペン状のプローブ12を接触させることによって、接着剤20の膜厚が測定される。測定装置10は、一例として、z軸方向の上方に位置するプローブ12が伸縮可能となっている。そして、プローブ12の収縮量が膜厚の測定値となる。
【0010】
接着剤20は、ロボットハンド30によって変位されることによって、測定装置10による測定にとって適切な位置に配置される。測定装置10の付近には、接着剤20の画像を撮影するカメラ32が配置されている。
(【0011】以降は省略されています)

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