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公開番号
2025153488
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024055998
出願日
2024-03-29
発明の名称
接合レンズ、レンズユニット
出願人
ニデックインスツルメンツ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
7/02 20210101AFI20251002BHJP(光学)
要約
【課題】接合レンズにおける接着剤に起因した光学特性の劣化を低減する。
【解決手段】接着剤溜L50Aの内部空間の体積が大きく、ここに収容される接着剤の体積が大きな場合には、接着剤の硬化に伴う体積変化(収縮)によって、レンズ領域Z1における接着剤層Gが影響を受ける。更に、接着剤溜L50A中に収容される接着剤の量が多いと、これがレンズユニットにおいて、光学的に悪影響を及ぼすおそれがある。接着剤溜L50Aと連通部L50Bの体積の和は、レンズ面間空間V0の体積を基準として考慮することが好ましい。レンズ面間空間V0の体積をαとし、接着剤溜L50Aと連通部L50Bの体積の和をβとした場合、β/αにおける最適な範囲として、0.5≦β/α≦4.0程度が好ましい。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
第1のレンズにおける一方のレンズ面である第1レンズ面と第2のレンズにおける一方のレンズ面である第2レンズ面とを対向させた形態で光軸に沿って接着剤で接合された構成を具備する接合レンズであって、
前記第1レンズ面と前記第2レンズ面との間の前記第1レンズ面及び前記第2レンズ面の法線方向に沿った間隔が一定とされて、前記第1レンズ面と前記第2レンズ面が離間して対向したレンズ面間空間と、
前記レンズ面間空間が形成されたレンズ領域よりも前記光軸からみた径方向の外側において、局所的に前記第1のレンズと前記第2のレンズとの間の間隔が広くされたことによって内部空間が確保され、前記光軸からみて前記レンズ領域を囲むように形成された接着剤溜と、
前記第1のレンズと前記第2のレンズの間において前記接着剤溜と前記レンズ面間空間とを連通させる連通部と、
を具備し、
前記接着剤溜の前記径方向の外側において、前記第1のレンズにおいて前記第2のレンズ側と対向する第1位置決め面と、前記第2のレンズにおいて前記第1のレンズ側と対向する第2位置決め面と、が当接し、
前記レンズ面間空間の体積をα、前記接着剤溜の体積と前記連通部の体積の和をβとしたとき、0.5≦β/α≦4.0であり、
前記レンズ面間空間及び前記連通部が前記接着剤で充填された状態で前記第1のレンズと前記第2のレンズが接合されたことを特徴とする接合レンズ。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
α≦βであることを特徴とする請求項1に記載の接合レンズ。
【請求項3】
前記第1レンズ面は凹面、前記第2レンズ面は凸面、かつ前記第1のレンズにおける前記第1レンズ面と反対側のレンズ面は凹面、前記第2のレンズにおける前記第2レンズ面と反対側のレンズ面は凸面とされ、前記第1レンズ面及び前記第2レンズ面の曲率半径は1.5mm以下とされたことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合レンズ。
【請求項4】
前記第1のレンズを構成する樹脂材料の屈折率をn
1
、前記第2のレンズを構成する樹脂材料の屈折率をn
2
とし、固化後の前記接着剤の屈折率をn
3
としたときに、|n
2
-n
3
|<|n
1
-n
3
|とされたことを特徴とする請求項1又は2に記載の接合レンズ。
【請求項5】
光軸に沿った方向の物体側から像側にかけて複数のレンズが筒状の鏡筒の内部で固定された構成を具備するレンズユニットであって、
複数の前記レンズのうちの最も像側に位置する前記レンズとして、請求項1又は2に記載の接合レンズが用いられたことを特徴とするレンズユニット。
【請求項6】
前記鏡筒の像側の開口よりも前記光軸からみた外側に、前記接着剤溜が位置することを特徴とする請求項5に記載のレンズユニット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のレンズが接着剤で接合されて構成された接合レンズ、これが用いられたレンズユニットに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車、監視カメラ等に搭載される撮像装置において使用される光学系として、物体側から像側(撮像素子側)に至るまでの間に複数のレンズを光軸(撮像装置の光軸)方向に配したレンズユニットが使用されている。このレンズユニットは可視光による物体の画像を撮像素子上に良好に結像させるように設計される。このため、各レンズ間の位置関係、各レンズと鏡筒間、このレンズユニットと撮像素子間の位置関係が高い精度で固定され、かつ各レンズに大きな負荷が加わらないことが要求される。
【0003】
一般的に、鏡筒は樹脂材料製とされるのに対して、使用されるレンズの材質としては、樹脂材料とガラスの2種類がある。前者は機械的強度は低いが安価であるのに対し、後者は機械的強度が高いが高価である。また、例えばレンズの形状を非球面形状とする場合には、特に前者は後者と比べて安価となる。また、熱膨張係数は後者の方が小さいため、熱膨張が特に光学的に悪影響を及ぼすレンズの場合には、後者が好ましい。また、温度変化に際してレンズや鏡筒に歪やレンズの鏡筒に対する位置精度を劣化させないという観点からは、鏡筒の熱膨張係数とレンズの熱膨張係数が近いことが好ましいため、樹脂材料製レンズが好ましい。こうした点が考慮され、複数のレンズのうち、どれをガラス製とするか、樹脂材料製とするかが定められる。
【0004】
このうち、特に樹脂材料製のレンズ(プラスチックレンズ)は、やはり樹脂材料製である鏡筒に対して圧入されて固定される。このようなプラスチックレンズの形態として、特許文献1に記載されるような接合レンズがある。接合レンズは、2枚のプラスチックレンズが接着剤で接合されて構成され、これらにおける対向するレンズ面は共通の形状とされる。こうした接合レンズは、少ない枚数で色収差の補正を行う上で特に有効である。
【0005】
ただし、このように接着剤で2枚のレンズを接合した場合には、レンズ面間の接着剤に気泡が混入する場合がある。特許文献1には、このような気泡の発生を抑制するために、接着剤層(対向するレンズ面間の間隔)を中心軸側で薄くして周辺側で厚くすると共に、レンズ面よりも外側のレンズ間において、余剰の接着剤を収容する接着剤溜を設けることが記載されている。供給される接着剤の量が不足した場合には、レンズ面間において接着剤がない空隙が形成される場合があるため、このような接着剤溜を設けると共に、接合の際に供給する接着剤の量を、レンズ面間の空間の体積よりも大きくすれば、余剰となった接着剤をこのような接着剤溜に収容することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-118925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の技術によって接合レンズを製造した場合においても、接着剤に起因する問題が発生した。まず、この場合には、接着剤溜にも収容できなかった余剰の接着剤が、接合レンズにおける2枚のレンズの位置関係に悪影響を及ぼす場合があった。
【0008】
この観点からは、このような余剰の接着剤が発生しないように前記の接着剤溜の体積を大きくすることが有効である。しかしながら、接着剤溜中の接着剤の体積が大きくなった場合、この接着剤の固化時の体積変化(収縮)によって、固化時にレンズ面間の接着剤層が接着剤溜側に吸い上げられ、レンズ面間の接着剤層に空隙が形成される場合があった。更に、この場合における接着剤溜はレンズ面の外側に位置し、光路上には存在しないが、接着剤溜中の接着剤に起因した迷光が光路に侵入してゴーストの原因となる場合もあった。
【0009】
このため、接着剤に起因した光学特性の劣化が低減された接合レンズ、あるいはこれを用いたレンズユニットが望まれた。
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みなされたもので、接合レンズにおける接着剤に起因した光学特性の劣化を低減し、良好な撮像特性を有するレンズユニットを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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