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公開番号
2025151415
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024052823
出願日
2024-03-28
発明の名称
希土類遷移金属窒素系磁性粉末
出願人
住友金属鉱山株式会社
代理人
個人
主分類
B22F
1/00 20220101AFI20251002BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約
【課題】高い最大磁気分極を安定して有するとともに、耐熱性に優れた希土類遷移金属窒素系磁性粉末及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも希土類金属(R)、遷移金属(TM)及び窒素(N)を主構成成分として含み、Th
2
Zn
17
型、Th
2
Ni
17
型及びTbCu
7
型のいずれかの結晶構造を有する希土類遷移金属窒素系磁性粉末であって、前記希土類遷移金属窒素系磁性粉末は、希土類金属(R)の遷移金属(TM)に対する原子比(R/TM比)の平均値が0.107以上0.121以下であり、R/TM比が0.130超である希土類リッチ相の面積割合が1.0%以下であり、大気中150℃で1000時間加熱したとき、加熱前の保磁力(HcJ(0))に対する加熱後の保磁力(HcJ(1000))の比率である維持率[HcJ(1000)/HcJ(0)]が83%以上である、希土類遷移金属窒素系磁性粉末。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも希土類金属(R)、遷移金属(TM)及び窒素(N)を主構成成分として含み、Th
2
Zn
17
型、Th
2
Ni
17
型及びTbCu
7
型のいずれかの結晶構造を有する希土類遷移金属窒素系磁性粉末であって、
前記希土類遷移金属窒素系磁性粉末は、希土類金属(R)の遷移金属(TM)に対する原子比(R/TM比)の平均値が0.107以上0.121以下であり、R/TM比が0.130超である希土類リッチ相の面積割合が1.0%以下であり、
大気中150℃で1000時間加熱したとき、加熱前の保磁力(HcJ(0))に対する加熱後の保磁力(HcJ(1000))の比率である維持率[HcJ(1000)/HcJ(0)]が83%以上である、希土類遷移金属窒素系磁性粉末。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、希土類遷移金属窒素系磁性粉末に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
希土類遷移金属窒素系磁性粉末は、希土類金属と遷移金属と窒素とを主として含む合金粉末である。希土類遷移金属窒素系磁性粉末は、永久磁石材料として多用されている。例えば、Sm
2
Fe
17
N
3
系合金粉末は、飽和磁化、異方性磁場、及びキュリー温度が高い。そのため、優れた特性を有する永久磁石、特にボンド磁石の材料として有用である。
【0003】
希土類遷移金属窒素系磁性粉末は、通常、希土類遷移金属合金粉末を窒化して製造される。希土類遷移金属合金粉末の製造方法として、溶解鋳造用や還元拡散法などの手法が従来から知られている。溶解鋳造法は、希土類金属と遷移金属を原料として、これら原料を調合した後に不活性ガス雰囲気中で溶解し、得られた合金インゴットを熱処理して均一化した後に粉砕する手法である。
【0004】
一方で、還元拡散法は、例えば、希土類酸化物と遷移金属を原料とし、これら原料を、金属カルシウムなどの還元剤とともに混合した後に非酸化性ガス雰囲気中で加熱処理して希土類遷移金属合金を得る手法である。加熱処理の際に、希土類酸化物が還元されて希土類金属になり、この希土類金属が遷移金属中に拡散して合金(金属間化合物)を形成する。加熱処理により得られた塊状反応生成物には、目的とする合金とともに、還元剤由来の副生物が残留する。そのため、反応生成物を水中に投入して還元剤由来の副生物を除去するとともに、反応生成物を崩壊させて粉化する。粉化して得た合金粉末に酸洗浄及び水洗浄を施して余剰副生物や未反応物を除去し、さらに乾燥して目的とする合金粉末を得る。
【0005】
還元拡散法は、安価な希土類酸化物等を原料に用いることができるとともに工程が簡易であり、溶解鋳造法に比べて低コストで合金粉末を製造可能という利点がある。さらに還元拡散法により得られた合金粉末を窒化することで、窒化物たる希土類遷移金属合金粉末を得ることが可能である。
【0006】
窒化に供する母合金は粉末状であり、均一な窒化のためには、母合金粉末の粒度分布がシャープであることが望まれる。還元拡散法はシャープな粒度分布を得やすく、そのため希土類遷移金属窒素系磁性粉末の製造方法として主流になっている。
【0007】
還元拡散法による希土類遷移金属窒素系磁性粉末の製造を開示する文献として、例えば特許文献1や特許文献2が挙げられる。これらの文献には、希土類酸化物粉末と遷移金属粉末とアルカリ金属等の還元剤とを混合し、得られた混合物を不活性雰囲気中で加熱し、得られた反応生成物を窒素雰囲気中に保持し、得られた熱処理物を湿式処理して、希土類遷移金属窒素系合金粉末を製造することが開示されている(特許文献1の請求項1、特許文献2の請求項1)。
【0008】
また、耐熱性及び耐湿性を改善するために、磁性粉末の粒子表面に燐酸保護被膜を形成することも知られている。例えば、特許文献3には、希土類元素を含む鉄系磁石合金粉を粉砕するに際し、燐酸を添加することが開示されている(特許文献3の請求項1)。特許文献4には、希土類酸化物を含む原料粉末を還元拡散及び窒化を行って合金ブロックを得、該合金ブロックを水に浸漬して崩壊し、その後水洗及び酸処理を行う希土類鉄窒素系磁性粉末の製造方法において、酸処理は、弱酸による処理と、その後に5B族元素と酸素からなる酸による処理からなることを特徴とする希土類鉄窒素系磁性粉末の製造方法が開示されている(特許文献4の請求項1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平05-148517号公報
特開2007-119909号公報
特開2002-124406号公報
特開2000-038608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように、還元拡散法で希土類遷移金属窒素系磁性粉末を製造することや、耐湿性改善のため磁性粉末の粒子表面に燐酸保護被膜を形成することが、従来から提案されてきた。しかしながら、従来の技術には改良の余地があった。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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