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公開番号2025150850
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051987
出願日2024-03-27
発明の名称スクロール型圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類F04C 18/02 20060101AFI20251002BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】回転軸の振動を抑えること。
【解決手段】回転軸15の軸方向から見て、第2直線L12に対して、シャフトバランサ60におけるブッシュバランサ50の重心W1と同じ側に位置する部位は、シャフトバランサ60におけるブッシュバランサ50の重心W1とは反対側に位置する部位よりも剛性が低くなっている。シャフトバランサ60に遠心力Fcが作用すると、回転軸15の軸方向から見て、シャフトバランサ60が、第2直線L12に対してブッシュバランサ50の重心W1と同じ側に位置する部位からブッシュバランサ50の重心W1とは反対側に位置する部位に向けて変形する。よって、回転軸15の軸方向から見て、シャフトバランサ60の重心W2の位置が、ブッシュバランサ50の重心W1から離れる方向へ移動する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
回転軸と、
前記回転軸の先端から突出するとともに前記回転軸の軸線に対して偏心した位置で前記回転軸と平行に延在する偏心軸と、
固定基板、及び前記固定基板から起立する固定渦巻壁を有する固定スクロールと、
前記固定基板と対向する旋回基板、及び前記旋回基板から前記固定基板に向けて起立するとともに前記固定渦巻壁と噛み合う旋回渦巻壁を有する旋回スクロールと、
前記偏心軸が挿入される挿入孔を有するとともに前記偏心軸を中心にスイング可能なブッシュと、を備え、
前記ブッシュは、
前記挿入孔が形成されるとともに前記旋回基板に相対回転可能に挿入される円筒部と、
前記円筒部から前記円筒部の径方向外側へ突出するブッシュバランサと、を有し、
前記ブッシュバランサの重心は、前記回転軸の軸方向から見て、前記円筒部の軸線と前記回転軸の軸線とを通過する直線である第1直線に対して、前記偏心軸の軸線と同じ側に位置しており、
前記回転軸から前記回転軸の径方向外側へ突出するとともに前記回転軸と一体的に回転するシャフトバランサを備え、
前記シャフトバランサの重心は、前記回転軸の軸方向から見て、前記回転軸の軸線を通り前記第1直線と直交する直線を挟んで前記偏心軸とは反対側に位置しており、
前記ブッシュバランサに作用する遠心力により発生する前記偏心軸回りのモーメントの向きは、前記回転軸の軸方向から見て、前記シャフトバランサの重心から離れる向きであるスクロール型圧縮機であって、
前記回転軸の軸方向から見て、前記シャフトバランサの重心と前記回転軸の軸線とを通過する直線である第2直線に対して、前記シャフトバランサにおける前記ブッシュバランサの重心と同じ側に位置する部位は、前記シャフトバランサにおける前記ブッシュバランサの重心とは反対側に位置する部位よりも剛性が低くなっていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記回転軸の軸方向から見て、前記第2直線に対して、前記ブッシュバランサの重心と同じ側に位置する前記シャフトバランサの部位の側縁には、切欠が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項3】
前記回転軸の軸方向から見て、前記第2直線に対して、前記ブッシュバランサの重心と同じ側に位置する前記シャフトバランサの部位には、肉薄部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
【請求項4】
前記回転軸の軸方向から見て、前記第2直線に対して、前記ブッシュバランサの重心と同じ側に位置する前記シャフトバランサの部位には、前記軸方向に貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスクロール型圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スクロール型圧縮機に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、スクロール型圧縮機は、回転軸と、偏心軸と、固定スクロールと、旋回スクロールと、ブッシュと、を備えている。偏心軸は、回転軸の先端から突出している。偏心軸は、回転軸の軸線に対して偏心した位置で回転軸と平行に延在している。固定スクロールは、固定基板、及び固定渦巻壁を有している。固定渦巻壁は、固定基板から起立している。旋回スクロールは、旋回基板、及び旋回渦巻壁を有している。旋回基板は、固定基板と対向している。旋回渦巻壁は、旋回基板から固定基板に向けて起立している。旋回渦巻壁は、固定渦巻壁と噛み合っている。
【0003】
ブッシュは、旋回基板に相対回転可能に挿入される円筒部を有している。円筒部には、挿入孔が形成されている。挿入孔には、偏心軸が挿入されている。偏心軸の軸線は、回転軸の軸方向から見て、円筒部の軸線と回転軸の軸線とを通過する直線である第1直線に対してずれた位置に配置されている。ブッシュは、偏心軸を中心にスイング可能に構成されている。このようなスクロール型圧縮機では、ブッシュにおける偏心軸を中心としたスイングにより旋回スクロールの公転半径が可変するようになっている。そして、旋回スクロールの公転半径が可変することにより、旋回渦巻壁が固定渦巻壁に対して適切に押し付けられる。
【0004】
ところで、スクロール型圧縮機においては、回転軸が回転するとともに旋回スクロールが公転運動を行うことに伴って旋回スクロールに遠心力が作用することにより、偏心軸回りにモーメントが発生する。すると、旋回渦巻壁が固定渦巻壁に過剰に押し付けられる虞がある。このため、ブッシュの円筒部から円筒部の径方向外側へ突出するブッシュバランサ、及び回転軸から回転軸の径方向外側へ突出するとともに回転軸と一体的に回転するシャフトバランサにより、上記遠心力やモーメントを相殺するスクロール型圧縮機が従来から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-160313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このようなスクロール型圧縮機は、回転軸の回転数が低回転数域から高回転数域の間で変化する。回転数が変化すると、ブッシュバランサに作用する遠心力の影響でブッシュバランサのスイング量が変化する。例えば、回転軸が中回転数域で回転する際に旋回スクロールによるモーメントとのバランスが取れる設計になっている場合、回転軸が高回転数域で回転すると、ブッシュバランサに作用する遠心力が大きくなることでブッシュバランサのスイング量が大きくなる。したがって、ブッシュバランサの重心の位置が、ブッシュバランサのスイング方向へずれてしまい、回転軸における旋回スクロールによるモーメントとのバランスがアンバランスな状態となってしまうため、回転軸の振動が生じ易くなってしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するスクロール型圧縮機は、回転軸と、前記回転軸の先端から突出するとともに前記回転軸の軸線に対して偏心した位置で前記回転軸と平行に延在する偏心軸と、固定基板、及び前記固定基板から起立する固定渦巻壁を有する固定スクロールと、前記固定基板と対向する旋回基板、及び前記旋回基板から前記固定基板に向けて起立するとともに前記固定渦巻壁と噛み合う旋回渦巻壁を有する旋回スクロールと、前記偏心軸が挿入される挿入孔を有するとともに前記偏心軸を中心にスイング可能なブッシュと、を備え、前記ブッシュは、前記挿入孔が形成されるとともに前記旋回基板に相対回転可能に挿入される円筒部と、前記円筒部から前記円筒部の径方向外側へ突出するブッシュバランサと、を有し、前記ブッシュバランサの重心は、前記回転軸の軸方向から見て、前記円筒部の軸線と前記回転軸の軸線とを通過する直線である第1直線に対して、前記偏心軸の軸線と同じ側に位置しており、前記回転軸から前記回転軸の径方向外側へ突出するとともに前記回転軸と一体的に回転するシャフトバランサを備え、前記シャフトバランサの重心は、前記回転軸の軸方向から見て、前記回転軸の軸線を通り前記第1直線と直交する直線を挟んで前記偏心軸とは反対側に位置しており、前記ブッシュバランサに作用する遠心力により発生する前記偏心軸回りのモーメントの向きは、前記回転軸の軸方向から見て、前記シャフトバランサの重心から離れる向きであるスクロール型圧縮機であって、前記回転軸の軸方向から見て、前記シャフトバランサの重心と前記回転軸の軸線とを通過する直線である第2直線に対して、前記シャフトバランサにおける前記ブッシュバランサの重心と同じ側に位置する部位は、前記シャフトバランサにおける前記ブッシュバランサの重心とは反対側に位置する部位よりも剛性が低くなっている。
【0008】
例えば、回転軸が高回転数域で回転すると、ブッシュバランサに作用する遠心力が大きくなって、ブッシュバランサのスイング量が大きくなる。ブッシュバランサは、偏心軸回りのモーメントの向きにスイングする。ここで、ブッシュバランサに作用する遠心力により発生する偏心軸回りのモーメントの向きは、回転軸の軸方向から見て、シャフトバランサの重心から離れる向きである。したがって、回転軸が高回転数域で回転すると、ブッシュバランサの重心の位置が、回転軸の軸方向から見て、シャフトバランサの重心から離れる方向へずれる。このとき、回転軸の軸方向から見て、第2直線に対して、シャフトバランサにおけるブッシュバランサの重心と同じ側に位置する部位が、シャフトバランサにおけるブッシュバランサの重心とは反対側に位置する部位よりも剛性が低くなっている。したがって、シャフトバランサに遠心力が作用すると、回転軸の軸方向から見て、シャフトバランサが、第2直線に対してブッシュバランサの重心と同じ側に位置する部位からブッシュバランサの重心とは反対側に位置する部位に向けて変形する。よって、回転軸の軸方向から見て、シャフトバランサの重心の位置が、ブッシュバランサの重心から離れる方向へ移動する。したがって、シャフトバランサの重心の位置が、ブッシュバランサの重心の位置がずれる方向とは逆方向へ移動する。その結果、旋回スクロールによるモーメントとのバランスがアンバランスな状態になってしまうことを抑制することができる。したがって、回転軸の振動を抑えることができる。
【0009】
上記スクロール型圧縮機において、前記回転軸の軸方向から見て、前記第2直線に対して、前記ブッシュバランサの重心と同じ側に位置する前記シャフトバランサの部位の側縁には、切欠が形成されているとよい。
【0010】
これによれば、回転軸の軸方向から見て、第2直線に対して、シャフトバランサにおけるブッシュバランサの重心と同じ側に位置する部位の剛性を、シャフトバランサにおけるブッシュバランサの重心とは反対側に位置する部位の剛性よりも低くできる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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