特許ウォッチ

公開番号2025143774
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-02
出願番号2024043204
出願日2024-03-19
発明の名称秘密計算システム、秘密計算方法及び秘密計算装置
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G09C 1/00 20060101AFI20250925BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約【課題】秘密計算を行うシステム又は方法において、暗号化されたデータの秘匿性を向上させることを目的とする。
【解決手段】秘密計算システム30は、暗号データを保存するデータ保存装置40と、秘密計算条件を含む秘密計算指令を受付ける受付装置32と、処理装置50と、を備える。処理装置は、秘密計算条件に従って、暗号データを暗号化したまま秘密計算することにより、計算結果を生成する処理と、秘密計算条件又は秘密計算結果に基づいて、秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する処理と、を実行可能である、秘密計算システムである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
暗号データを保存するデータ保存装置と、
秘密計算条件を含む秘密計算指令を受付ける受付装置と、
処理装置と、
を備え、
前記処理装置は、
前記秘密計算条件に従って、前記暗号データを暗号化したまま秘密計算することにより、秘密計算結果を生成する処理と、
前記秘密計算条件又は前記秘密計算結果に基づいて、前記秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する処理と、
を実行可能である、秘密計算システム。
続きを表示（約 1,500 文字）【請求項２】
請求項１に記載の秘密計算システムであって、
前記処理装置は、前記秘密計算条件又は前記秘密計算結果を、予め設定された条件と比較することで、暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する、秘密計算システム。
【請求項３】
請求項１又は請求項２に記載の秘密計算システムであって、
前記秘密計算条件又は前記秘密計算結果は、統計データを含み、
前記処理装置は、前記統計データに基づいて、前記秘密計算結果に基づいて暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する、秘密計算システム。
【請求項４】
請求項１又は請求項２のいずれか１項に記載の秘密計算システムであって、
前記処理装置は、第１集合に対する秘密計算と、第２集合に対する秘密計算とを行う場合に、前記第１集合と前記第２集合との関係に基づいて、前記秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する、秘密計算システム。
【請求項５】
請求項１又は請求項２のいずれか１項に記載の秘密計算システムであって、
前記処理装置は、第１時点における秘密計算の前記秘密計算条件または前記秘密計算結果を履歴データとして前記データ保存装置に記憶し、
前記第１時点よりも後の第２時点において秘密計算するときに、前記履歴データと、前記第２時点における前記秘密計算条件若しくは前記秘密計算結果とに基づいて、前記第２時点における前記秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する、秘密計算システム。
【請求項６】
請求項５に記載の秘密計算システムであって、
前記履歴データは、暗号化されたデータとして前記データ保存装置に記憶される、秘密計算システム。
【請求項７】
請求項１又は請求項２のいずれか１項に記載の秘密計算システムであって、
前記処理装置は、
第１秘密計算条件に基づいて秘密計算することにより、第１秘密計算結果を生成する処理と、
第２秘密計算条件に基づいて秘密計算することにより、第２秘密計算結果を生成する処理と、
を実行可能であり、
前記第１秘密計算条件若しくは前記第１秘密計算結果と、前記第２秘密計算条件若しくは前記第２秘密計算結果とに基づいて、前記第１秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する、秘密計算システム。
【請求項８】
請求項１又は請求項２のいずれか１項に記載の秘密計算システムであって、
前記処理装置は、
前記秘密計算条件に基づいて、前記秘密計算結果に基づいて前記暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定し、
暗号化前のデータを推測可能であると判定された場合に、前記秘密計算を制限する、秘密計算システム。
【請求項９】
請求項１又は請求項２のいずれか１項に記載の秘密計算システムであって、
前記処理装置は、前記秘密計算結果に基づいて暗号化前のデータを推測可能であると判定された場合に、前記秘密計算結果の外部出力を制限する、秘密計算システム。
【請求項１０】
秘密計算条件に従って、暗号データを暗号化したまま秘密計算することにより、秘密計算結果を生成する秘密計算方法であって、
秘密計算条件を含む秘密計算指令を受付け、
前記秘密計算条件に従って前記暗号データを暗号化したまま秘密計算した場合に、前記秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する、秘密計算方法。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
この開示は、秘密計算システム、秘密計算方法及び秘密計算装置に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１は、データを暗号化することにより暗号文を生成する暗号文生成装置と、上記暗号文を秘匿化したまま上記暗号文を用いて所定の基礎統計量を秘密計算することにより暗号化された基礎統計量を生成する秘密計算装置と、上記暗号化された基礎統計量を復号することにより復号された基礎統計量を生成し、上記復号された基礎統計量を用いて所定の計算を行う計算装置とを含む秘密計算システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２０１９／１２４２６０号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ここで、データの特性又は計算の条件によっては、秘密計算を使った計算結果に基づいて暗号化されたデータが推測される可能性がある。
【０００５】
そこで、本開示は、秘密計算を行うシステム又は方法において、暗号化されたデータの秘匿性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
秘密計算システムは、暗号データを保存するデータ保存装置と、秘密計算条件を含む秘密計算指令を受付ける受付装置と、処理装置と、を備え、前記処理装置は、前記秘密計算条件に従って、前記暗号データを暗号化したまま秘密計算することにより、秘密計算結果を生成する処理と、前記秘密計算条件又は前記秘密計算結果に基づいて、前記秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する処理と、を実行可能である、秘密計算システムである。
【０００７】
秘密計算方法は、秘密計算条件に従って、暗号データを暗号化したまま秘密計算することにより、秘密計算結果を生成する秘密計算方法であって、秘密計算条件を含む秘密計算指令を受付け、前記秘密計算条件に従って前記暗号データを暗号化したまま秘密計算した場合に、前記秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する。
【０００８】
また、秘密計算装置は、暗号データが入力される入力インターフェースと、秘密計算条件を含む秘密計算指令を受付ける受付装置と、処理装置と、を備え、前記処理装置は、前記秘密計算条件に従って、前記暗号データを暗号化したまま秘密計算することにより、秘密計算結果を生成する処理と、前記秘密計算条件又は前記秘密計算結果に基づいて、前記秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する処理と、を実行可能である。
【発明の効果】
【０００９】
本開示によると、秘密計算条件又は秘密計算結果に基づいて、秘密計算結果から暗号化前のデータを推測可能か否か、を判定する。このため、暗号化前のデータを推測可能と判定されたときに、生成された秘密計算システムの外部出力を禁止したり、秘密計算自体を行わなかったりできる。これにより、秘密計算を行うシステムに適用されると、暗号化されたデータの秘匿性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
図１は第１実施形態に係る秘密計算システムを示すブロック図である。
図２は処理装置の処理例を示すフローチャートである。
図３はデータの例を示す説明図である。
図４は他のデータの例を示す説明図である。
図５は変形例に係る処理例を示すフローチャートである。
図６は他の変形例に係る処理例を示すフローチャートである。
図７は第２実施形態に係る秘密計算システムを示すブロック図である。
図８は同上のシステムにおけるデータの例を示す説明図である。
図９は同上のシステムにおける処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許