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公開番号2025138587
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2025033401
出願日2025-03-04
発明の名称緯糸を保持するためのブラシ手段を備えたエア織機の主発射ノズル用の支持体
出願人イテマ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ,ITEMA S.p.A.
代理人個人,個人
主分類D03D 47/30 20060101AFI20250917BHJP(織成)
要約【課題】エア織機の主ノズルのブラシ手段の清掃または交換作業を簡単にすることができるエア織機の主ノズル用の支持体を提供する。
【解決手段】エア織機の主発射ノズル用の支持体であって、前記主発射ノズルは、圧縮エアジェットを形成する部品と、緯糸を発射する部品とを備えており、前記緯糸を保持するブラシ手段1を備えている。前記支持体は、前記支持体の後部A1と前記支持体の前部A2とを備えており、これらは、別個であって、前記ブラシ手段1の1つ以上を収容する座部4,5が設けられた前記支持体の接続面で互いに隣接している。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
エア織機の主発射ノズル用の支持体(A)であって、
各主発射ノズルは、上流側に圧縮エアジェットを形成する部品と、下流側に緯糸を発射する部品とを備え、
各主発射ノズルは、更に、前記緯糸を保持するブラシ手段(1)を備え、
前記支持体(A)は、別個であって前記支持体(A)の接続面において互いに隣接する前記支持体の少なくとも後部(A1)と前記支持体の少なくとも前部(A2)とを備え、
前記支持体(A)の前記接続面には、前記ブラシ手段(1)の1つ以上を収容する収容座部(4,5)が設けられている、エア織機の主発射ノズル用の支持体(A)。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記支持体の前記後部(A1)は前記圧縮エアジェットを形成する部品を備え、
前記支持体の前部(A2)は前記緯糸を発射する部品を備える、請求項1に記載のエア織機の主発射ノズル用の支持体。
【請求項3】
前記支持体の前記後部(A1)と前記支持体の前記前部(A2)とは、それぞれ着脱可能な固定手段(V1,V2)によって、前記支持体の前記接続面において互いに隣接するように、同一のベース(3)に独立して固定されている、請求項2に記載のエア織機の主発射ノズル用の支持体。
【請求項4】
前記ブラシ手段(1)の前記収容座部は、前記ブラシ手段(1)毎に、前記ブラシ手段 (1)の毛を備えたリングを収容する第1の座部(4)と、前記ブラシ手段(1)の前記毛を収容する第2の座部(5)とを備える、請求項3に記載のエア織機の主発射ノズル用の支持体。
【請求項5】
前記第1の座部(4)は前記支持体の前記後部(A1)に形成され、
前記第2の座部(5)は前記支持体の前記前部(A2)に形成されている、請求項4に記載のエア織機の主発射ノズル用の支持体。
【請求項6】
前記第1の座部(4)及び前記第2の座部(5)は、いずれも前記支持体の前記前部(A2)に形成されている、請求項4に記載のエア織機の主発射ノズル用の支持体。
【請求項7】
前記毛を備えたリングは円筒状であり、前記毛は収束しており、前記第1の座部は円筒状であり、前記第2の座部は円錐状である、請求項4から6のいずれか1項に記載のエア織機の主発射ノズル用の支持体。
【請求項8】
前記支持体の前記後部(A1)と前記支持体の前記前部(A2)とが前記支持体の前記接続面で互いに隣接して配置されたときに、前記支持体の前記後部(A1)と前記支持体の前記前部(A2)との間の正確な相互の位置決めを容易にするためのガイド要素がさらに設けられている、請求項3から7のいずれか1項に記載のエア織機の主発射ノズル用の支持体。
【請求項9】
前記ガイド要素は、前記支持体の前記後部(A1)および前記支持体の前記前部(A2)の一方および他方にそれぞれ形成されたピン(6)および対応する孔(7)からなる、請求項8に記載のエア織機の主発射ノズル用の支持体。
【請求項10】
前記支持体の前記後部(A1)と支持体の前記前部(A2)と間の前記接続面には、更にシーリングガスケットが設けられている、請求項3から7のいずれか1項に記載のエア織機の主発射ノズル用の支持体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エア織機の主発射ノズル用の改良された支持体に関し、前記ノズルには、緯糸を保持するためのブラシ手段が備えられている。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
広く知られているように、エア織機における織り作業は、形成される織物の所定のデザインを得るために経糸の動きを制御する織機によって、可変パターンに従って2つのサブグループに分割された複数の相互に平行な経糸の間に形成された杼口(シェッド、隙間)内に連続する緯糸を挿入することを含む。
【0003】
経糸の杼口への緯糸の挿入は、様々な方法で行うことができる。エア織機では、緯糸は、各々が緯糸を収容する1つ以上の圧縮エア主発射ノズルを使用することによって、杼口に挿入される。特定の緯糸を杼口に挿入しなければならない場合、各主発射ノズルに圧縮エアを供給して、緯糸を杼口に発射するエアジェットを形成する。次いで、圧縮エアが供給される二次ノズルが、縦糸の杼口に沿って一定の間隔で配置され、緯糸をリードチャネルに沿って杼口からの出口まで、その挿入側と反対側の織機側に維持して押し出すように適切に方向付けられたエアジェットを噴射する。
【0004】
この構成の典型的な問題は、弾性繊維を含む緯糸を使用する場合に特に顕著であるが、各緯糸がそれぞれの主ノズルに適正に挿入された状態を織り作業中に安定した状態で維持すること、つまり、緯糸が完全に挿入された後に切断されるときに緯糸がノズルの上流に出てこないようにすることである。実際には、挿入作業中、圧縮エアジェットの動圧により、緯糸がピンと張った状態で主ノズル内に正しく挿入される。したがって、その挿入の最後に緯糸が切断されると、それまでピンと張っていた織物繊維の弾性回復が起こり、回復により、切断されたばかりの緯糸の自由端が主ノズルに沿って戻り、同じノズルから出てくることがある。それぞれのノズルから緯糸が出たとき、織機を停止し、緯糸を正しい位置に再挿入する必要があることは明らかであるが、生産性の低下、コストの増加、および織物に欠陥が生じる可能性が避けられない。
【0005】
欧州特許出願公開第2226416号明細書(2010年)は、圧縮エアジェットを形成する部品の下流の各主ノズル内に、緯糸の前方方向に向かってわずかに収束する毛を備えた円筒リング(以下、単に「ブラシ」または「ブラシ手段」ともいう)を挿入することにより、上記の問題を特に簡単かつ効果的な方法で解決した。実際には、緯糸は挿入動作中にブラシ手段を自由に流れるが、緯糸が切断されると、その自由端の可能な逆行動作は、ブラシ手段によって即座に効果的に停止され、ブラシ手段の毛の周りで緯糸が絡まったままとなる。欧州特許出願公開第2778268号明細書(2014年)、欧州特許出願公開第3023525号明細書(2016年)、及び欧州特許出願公開第3342910号明細書(2018年)は、欧州特許出願公開第2226416号明細書によって開示された同じ発明原理の多くの異なる後続の実施形態を開示している。
【0006】
図1aおよび図1bは、欧州特許出願公開第2226416号明細書によって開示された技術的解決策による4つの主発射ノズルを有するノズルアセンブリを示す。ノズルアセンブリは、それぞれの緯糸を制御する各主ノズルのために1つずつ、収束軸を有するいくつかの円筒形の座部S(シートS)を備えた支持体Aを有する。それぞれインジェクタPを含む圧縮エアジェットを形成する部品は、このような各座部Sの緯糸入口側に挿入される。これは、緯糸を内部に導き、その外面で圧縮エアの流れを適切に伝えて、緯糸の周囲に正しく向けた圧縮エアジェットを得るように設計された装置である。支持体Aからの緯糸出口側には、前記各座部Sに緯糸発射部品が密封状態で挿入されている。緯糸発射部品は、基体Cと直線発射チューブLとを有し、前記発射チューブLは、それらの端部をリードR発射チャネルの口に近接した安定した位置に保持するヘッドクランプMに向かって収束している。圧縮エアは、支持体Aの内部に形成され、支持体Aの側壁にある開口部Oで終わる特殊なダクトを介して座部Sに送られる。最後に、圧縮エアを供給するフレキシブルチューブTを迅速に連結できるように、開口部OにクイックカップリングNが取り付けられる。欧州特許出願公開第2226416号明細書に開示された発明は、正確には、前述のブラシ手段1を発射チューブLの基体Cに挿入することにある。
【0007】
しかしながら、提案された解決策が高い有効性および単純さにかかわらず、この装置を使用する場合には、ブラシ手段1の清掃操作の複雑さという重大な技術的欠点が強調されてきている。このような操作は、実際、ブラシの機能性を変化させずに維持するために定期的に必要である。ブラシの機能性は、ブラシの毛に、そこを通る緯糸から剥離した織物繊維が絡みつくことによって徐々に損なわれるためである。このような織物繊維の絡まりは、実際には、毛の自由な動きを妨げ、ブラシ手段の効率を低下させ、最終的には、織られている織物への通常の挿入方向とは反対の方向への緯糸の保持機能を妨げる。
【0008】
また、作業者が緯糸をノズル挿入側から誤って引き抜くことにより、ブラシの毛が変形したり、緯糸が切れてブラシの毛に絡まったりするおそれがある場合にも、ブラシ手段のメンテナンスや交換作業が必要となる場合がある。
【0009】
上述したいずれの公知の装置においても、ブラシ手段1を清掃/交換して通常の操作性を回復するには、クランプMを開放し、各発射チューブLを支持体Aから分解し、次に各発射チューブLの基体Cを開いて、ブラシ手段1を取り出して清掃/交換できるようにする必要がある。特に、欧州特許出願公開第3342910号明細書では、発射チューブの内部当接構造によりブラシ手段をノズル支持体の後方側からのみ分解することができるので、圧縮エアジェットを形成する部品も事前に分解する必要がある。従って、上述した全ての公知の解決策において、これは特に時間のかかる作業であり、また、再組立中に、連結された部品の直径を正確にセンタリングし、毛を損傷することなくブラシ手段を座部に挿入し、クランプMを閉じるネジおよび/またはノズル支持体を織機スレイ(筬)に固定するネジを正確に締めるために、作業者による特別な注意を必要とする。最後に、再組立作業では、主ノズルの個々の部品の以前の幾何学的位置が同一に再確立されることを保証できないため、圧縮エアジェットの再調整の最終工程のための準備が通常なされなければならない。
【0010】
上記の欠点は、ブラシ清掃作業の処理時間を著しく長くすることに加えて、部品を正しく組み立てて圧縮エアジェットを調整できる専門の織物作業者によってこの作業が実行されることを必然的に必要とする。
(【0011】以降は省略されています)

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