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公開番号2025161509
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-24
出願番号2024064760
出願日2024-04-12
発明の名称撥水性織物
出願人ユニチカトレーディング株式会社
代理人
主分類D03D 15/47 20210101AFI20251017BHJP(織成)
要約【課題】撥水性を有するのみならず、水に濡れた時にも衣服内温度が急激に低下することを抑えられる保温性に優れた撥水性織物を提供する。
【解決手段】単糸繊度が0.2~0.9dtexのポリエステル繊維Aと、単糸繊度が1.0~5.0dtexのポリエステル繊維Bとから構成される混繊交絡糸を含む織物であって、ポリエステル繊維Aとポリエステル繊維Bとの質量比率(A/B)が20/80~80/20の範囲にあり、混繊交絡糸の表面部分において、ポリエステル繊維Aによる突出部が形成されており、織物全体のカバーファクターが2200~4000であり、かつ織物中の混繊交絡糸のカバーファクターが1100~2600であり、水滴転がり角度が40度以下である撥水性織物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
単糸繊度が0.2~0.9dtexのポリエステル繊維Aと、単糸繊度が1.0~5.0dtexのポリエステル繊維Bとから構成される混繊交絡糸を含む織物であって、
ポリエステル繊維Aとポリエステル繊維Bとの質量比率(A/B)が20/80~80/20の範囲にあり、
混繊交絡糸の表面部分において、ポリエステル繊維Aによる突出部が形成されており、
織物全体のカバーファクターが2200~4000であり、かつ織物中の混繊交絡糸のカバーファクターが1100~2600であり、
水滴転がり角度が40度以下である撥水性織物。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
織物の経糸および緯糸のいずれも混繊交絡糸を含む、請求項1に記載の撥水性織物。
【請求項3】
目付けが80~300g/m

である、請求項1または2に記載の撥水性織物。
【請求項4】
保温率が48%以上である請求項1または2に記載の撥水性織物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、撥水性および保温性に優れる織物、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、撥水性を有する織物がユニフォーム衣料、スポーツ衣料、アウトドア衣料などの分野で要望されており、これまでに多くの撥水性織物が提案されている。昨今では、織編にさらに高い撥水性が要望されており、例えば、特許文献1では、織物表面に微細な凹凸構造(突出部)を設け、これにより水滴を点で支えるロータス効果を発現させ、さらに空気保持層を形成することで、撥水性を向上させる技術が提案されている。こうした技術により、織物の構造を特段工夫せずとも、従来公知の安価なフッ素系撥水剤などを使用して高い撥水性を付与することができることが知られている。
【0003】
スポーツウェア、ユニフォームウェア、アウトドア用途の衣料の着用時には、屋外で雨に濡れたり、作業中に水にかかったりすることが想定され、衣料の外側が水に濡れて衣料上に水滴が溜まったり、衣料の外側から内側に、すなわち着用者の体表面側に水滴が移動することによって、着用者の体温が著しく低下することが懸念される。そのため、スポーツウェア、ユニフォームウェア、アウトドア用途の織物においては、撥水性に加えて水に濡れた時にも衣服内温度が急激に低下しない優れた保温性が求められている。特許文献1の技術においては、混繊交絡糸を赤外線吸収物質を含むものとして、吸収した赤外線を熱に変換することで織物の保温性を高める技術については提案されているものの、水に濡れた際の保温性については検討されておらず、撥水性を有する織物であって、水に濡れた時にも優れた保温性を有する織物は未だ提案されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-098661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、撥水性を有するのみならず、水に濡れた時にも衣服内温度が急激に低下することを抑えられる保温性に優れた撥水性織物を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、表面部分に突出部が形成された混繊交絡糸からなる織物において、織物全体および織物中の混繊交絡糸のカバーファクターを特定範囲とすることにより、撥水性とともに水に濡れた時にも衣服内温度が急激に低下することを抑え、高い保温性が得られることを発見した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の(1)~(4)を要旨とするものである。
(1)単糸繊度が0.2~0.9dtexのポリエステル繊維Aと、単糸繊度が1.0~5.0dtexのポリエステル繊維Bとから構成される混繊交絡糸を含む織物であって、ポリエステル繊維Aとポリエステル繊維Bとの質量比率(A/B)が20/80~80/20の範囲にあり、混繊交絡糸の表面部分において、ポリエステル繊維Aによる突出部が形成されており、織物全体のカバーファクターが2200~4000であり、かつ織物中の混繊交絡糸のカバーファクターが1100~2600であり、水滴転がり角度が40度以下である撥水性織物。
(2)織物の経糸および緯糸のいずれも混繊交絡糸を含む、(1)に記載の撥水性織物。
(3)目付けが80~300g/m

である、(1)または(2)に記載の撥水性織物。
(4)保温率が48%以上である(1)~(3)のいずれかに記載の撥水性織物。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、表面部分に突出部が形成された混繊交絡糸を用いて特定範囲のカバーファクターを有する高密度織物とすることによって、優れた撥水性を有するとともに、水に濡れた際にも織物上から水が素早く流れ落ちることで着用者の衣服内温度が急激に低下することを抑制し、高い保温性を有する撥水性織物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の撥水性織物を構成する混繊交絡糸の製造方法の一例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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