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公開番号2025104291
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2024219749
出願日2024-12-16
発明の名称作動位置を調節及び固定する迅速解放装置を備える緯糸解放を制御する電磁石ユニットを備える織機用の直径が調節可能なドラムを有する緯糸供給装置
出願人ロイエス.アール.エル.,ROJ S.R.L.
代理人個人,個人,個人
主分類D03D 47/27 20060101AFI20250702BHJP(織成)
要約【課題】ELMユニットの作業位置を迅速に調整し、高い精度及び再現性よく固定され得る、調整可能直径ドラムを備えた緯糸供給装置の提供。
【解決手段】緯糸供給装置は、緯糸供給装置ドラムDと、巻取り群Wと、ストップピンPの運動を制御する電磁石ユニットEを備え、電磁石ユニットは、一対のガイド手段に沿ったドラムの軸の半径方向に移動可能で、ガイド手段は、一対の固定および移動ガイドで構成され、緯糸供給装置の軸面に対称に配置され、軸面はガイドの間を通り抜け、固定ガイド及び移動ガイドに対して平行で、ガイドの各対は、緯糸供給装置の軸面に対して対称に傾斜する平坦な接触面を有し、ドラムの軸に平行な軸を有する単一のロック/ロック解除手段3,4は、電磁石ユニットを所定の位置で安定固定し、アンダーカット凹部内に収容し、固定ガイドの対の間又は緯糸供給装置の基部本体C内に供される爪3、及び、爪に接続されるタイロッド4を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
糸巻回体分離部を有する織機用緯糸供給装置であって、
緯糸供給装置ドラムに緯糸を巻きつける当該緯糸供給装置の巻取り群と、
前記緯糸が前記ドラムから解放されることを防止するストップピンの運動を制御する電磁石ユニット、
を備え、
前記電磁石ユニットは、当該緯糸供給装置の基部本体及び電磁石ユニット内に供される一対のガイド手段に沿った前記緯糸供給装置ドラムの軸に対する半径方向に移動可能で、
前記一対のガイド手段は、一対の固定ガイドと一対の移動ガイドで構成され、前記一対の固定ガイドと前記一対の移動ガイドの両方は前記半径方向に平行であると共に相互に結合され、前記一対の固定ガイドのうちの少なくとも一と該一対の固定ガイドのうちの少なくとも一に結合される移動ガイドは、当該緯糸供給装置の前記軸に対して傾斜する平坦な接触面を有し、
前記ドラムの軸に対して平行な軸を有する単一のロック／ロック解除手段も含まれ、前記単一のロック／ロック解除手段は、前記電磁石ユニットを所定の位置で安定的に固定することで、前記単一のロック／ロック解除手段を締める際に、前記一対のガイド手段が自動的に、当該緯糸供給装置の軸に対して前記電磁石ユニットをセンタリングすると共に、前記単一のロック／ロック解除手段の軸の周りでの前記電磁石ユニットの回転を防止し、
前記単一のロック／ロック解除手段は、前記固定ガイドの対の間又は当該緯糸供給装置の基部本体内に設けられるアンダーカット凹部内に収容される爪と、該爪に接続されるタイロッドを有する、
ことを特徴とする緯糸供給装置。
続きを表示（約 960 文字）【請求項２】
請求項１に記載の糸巻回体分離部を有する織機用緯糸供給装置であって、前記タイロッドは、前記爪と係合するねじである、緯糸供給装置。
【請求項３】
請求項１に記載の糸巻回体分離部を有する織機用緯糸供給装置であって、前記タイロッドは、所定の長さを有すると共に、一の端部では前記爪に接続され、かつ前記一の端部とは反対の端部では迅速解放ロック／ロック解除装置に接続される、緯糸供給装置。
【請求項４】
請求項３に記載の糸巻回体分離部を有する織機用緯糸供給装置であって、前記迅速解放ロック／ロック解除装置は、前記電磁石ユニットの前記本体に蝶番接続された手動操作偏心レバーを有する、緯糸供給装置。
【請求項５】
請求項３又は４に記載の糸巻回体分離部を有する織機用緯糸供給装置であって、前記タイロッドの前記所定の長さは、製造中又は較正中に調節可能である、緯糸供給装置。
【請求項６】
請求項５に記載の糸巻回体分離部を有する織機用緯糸供給装置であって、前記ロック／ロック解除装置のロック解除位置において前記爪に予負荷力を印加する弾性手段をさらに備える、緯糸供給装置。
【請求項７】
請求項６に記載の糸巻回体分離部を有する織機用緯糸供給装置であって、前記弾性手段は、前記偏心レバーと前記電磁石ユニットの本体の隣接表面との間に介在するゴム又は他の弾性材料製の小さなブロックで構成される、緯糸供給装置。
【請求項８】
請求項６に記載の糸巻回体分離部を有する織機用緯糸供給装置であって、
前記予負荷力は、前記電磁石ユニットが該電磁石ユニットの重さの単独作用下で動くのを防止するのに十分な大きさで、かつ、
前記予負荷力は、適切な力が、そのような方向で前記電磁石ユニットに印加されるときに前記固定ガイドの対に沿った前記電磁石ユニットの運動を可能にするのに十分小さい、
緯糸供給装置。
【請求項９】
請求項１～８のいずれか一項に記載の糸巻回体分離部を有する織機用緯糸供給装置であって、前記固定ガイドの対と前記移動ガイドの対のうちの少なくとも一は、自己潤滑性材料で作られる、緯糸供給装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、織機用、特にエアジェット織機およびウォータージェット織機用の新しい緯糸供給装置に関する。当該緯糸供給装置は、現在利用可能な公知のタイプの緯糸供給装置が既に備えている通常の機能に加えて、緯糸の解放を制御する電磁石ユニットを含み、その作業位置の事前調整を得るための迅速解放調整装置を備えている。
続きを表示（約 2,400 文字）【背景技術】
【０００２】
周知のように、緯糸供給装置は、織機と糸巻きとの間に介装された緯糸供給装置である。緯糸供給装置は、後の工程で隙間への挿入動作中に可変速さで緯糸供給装置のドラムから軸線方向に引き出される緯糸の予備を形成するように、緯糸を円筒形ドラム上で連続する巻回体にできるだけ一定の速さで－糸の特徴に応じて時計方向または反時計方向に－連続的に蓄積することによって、織機に緯糸を供給する。その結果緯糸供給装置は、緯糸の健全性と織物の品質を損なわせる恐れのある緯糸での張力ピークを発生させない。
【０００３】
緯糸供給装置は、製織工場で長年使用されてきた装置である。長年の進化に沿って、上述の基本的な機能に加え、緯糸供給装置は、緯糸供給装置の特定の重要なポイントにおける緯糸の存在を確認する機能、予備に蓄積された緯糸の量と個々の巻回体間の距離を調整する機能、急激な引き込み加速によって生じる動的影響を抑制するために送り出される緯糸を減速する機能、及び最後に経糸によって形成される隙間に挿入するために所定の長さで緯糸を解放する制御することを可能にする追加の機能によって強化されてきた。
【０００４】
上述の機能を正しく実行できるように、緯糸供給装置（図1）は光学ユニットと電磁石ユニットE（以下、「ELMユニット」とも指称する。）を備えている。光学ユニットは、1つ以上の光学センサーを含み、中空シャフトAの回転（つまりはドラムD上での緯糸の新たな巻回体の累積）を制御する緯糸供給装置電気エンジンを遡及的に制御することにより、緯糸供給装置中空シャフトAと一体である巻取群WによるドラムD上での緯糸巻取を監視する機能、およびドラムDから緯糸挿入装置に解放される巻回体の数をカウントする機能を実行する。ELMユニットは、緯糸ストップピンPの自由端がドラムDに設けられた対応するシートに挿入されることで緯糸が緯糸供給装置のドラムから解放されるのを阻止する前進位置と、緯糸が解放されるのを可能にする後退位置との間で緯糸ストップピンPの直線的な移動を制御する。光学ユニットとELMユニットの組み合わせにより、緯糸は織機から所定数の巻回体－隙間内に挿入される緯糸の所望の長さに相当する－で引き出される。
【０００５】
光学ユニットとELMユニットを正しく作動させるためには、ELMユニットとドラムDとの間の距離は、光学ユニットのセンサーが緯糸の通過を正しく検出すると共に、ELMユニットのストップピンPがドラムDの対応するシートに十分に入り込んでドラムD上で緯糸巻回体を保持できるような精度で決定されなければならない。
【０００６】
本発明が対象とするドラム径が調整可能な緯糸供給装置では、織機に供給される緯糸部分の長さを変更するために、ドラムDの作業径を加工毎に変更することがあり、その場合、緯糸供給装置ベース体Cに直接取り付けられたELMユニット全体の位置をできるだけ迅速かつ安定的に調整し、ドラムDの新しい位置を追跡し、それから所定の最適な作業距離を安定的に維持する必要がある。
【０００７】
現在、ELMユニットは、緯糸供給装置の基部本体CおよびELMユニット自体にそれぞれ設けられ、かつ緯糸供給装置ドラムDに対して半径方向を有する一対のガイド手段に沿って摺動する。続いてELMユニットは、基部本体に設けられたガイド手段内を摺動する爪によって所望の位置に固定される。前記爪は、実際には、ドラムDの軸線に対して平行な方向に、ELMユニットを貫通するねじとの係合を介してELMユニットに固定されているため、前記ねじに作用して爪を前記ガイド手段に対して付勢することによって、所定の位置にロックすることができる。このようにして、ELMユニットの摺動は、前記ガイド手段に沿った任意の所望の位置でストップさせることができる。
【０００８】
しかし、上述のELMユニット支持およびロック装置には、2つの主な欠点がある。－ねじ／爪アセンブリには固有の遊びがあり、ELMユニットの位置を正確に繰り返し調整することができない。特に、ELMユニットは、ねじ／爪アセンブリの軸を中心に部分的に自由に揺動できるままであるため、光学センサおよびストップピンPが配置されているELMユニット下面と、緯糸供給装置ドラムDの基準部分とを正確に平行な状態に維持すること、およびストップピンPとドラムDに設けられたそれぞれのシートとの正確なセンタリングを維持することが困難になる恐れがある。－ ELMユニット位置の調整ステップの前に必ず行われるねじ／爪アセンブリの緩みにより、ELMユニットは前記調整ステップにおいて、作業位置とはわずかに異なる位置で終了する。このことは、爪を締めるステップの間、最後に設定された調整位置に対してELMユニットがわずかな変位した状態で設定されてしまうことを意味する。このため、ELMユニットの所望の最終位置を正確に定めるためには、調整と固定の手順を繰り返す必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００９】
従って、本発明が解決しようとする技術的課題は、ELMユニットの作業位置が迅速に調整されることで、ELMユニットが高い事前精度及び再現性でそのような位置に固定され得る、調整可能直径ドラムを備えた緯糸供給装置を提供することである。
【００１０】
この技術的課題との文脈において、本発明の第1の目的は、ELMユニット下面と緯糸供給装置ドラムDの基準部分との一定の平行度を保証するとともに、ストップピンPとドラムDに設けられた対応するシートとの正確なセンタリングを保証するのに適した、その作業位置の調整及び固定装置を備えたELMユニットを提供することである。
（【００１１】以降は省略されています）

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