TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025134244
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2024032026
出願日2024-03-04
発明の名称バイオマス原料の可溶化処理方法及び抽出物
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類C13K 1/02 20060101AFI20250909BHJP(糖工業)
要約【課題】オリゴ糖やリグニンを含むバイオマス原料の可溶化処理方法及び抽出物を提供する。
【解決手段】バイオマス原料の可溶化処理方法は、オリゴ糖及びリグニンを含むバイオマス原料を加熱粉砕する加熱粉砕工程1と、加熱粉砕工程1において得られた粉砕物に水を加え、当該粉砕物から水可溶性成分を抽出する抽出工程2と、を有し、加熱粉砕工程1は、水分含量が50質量%以下であるバイオマス原料を、60℃以上300℃未満の加熱下において触媒未添加で加熱粉砕するものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
オリゴ糖及びリグニンを含むバイオマス原料を加熱粉砕する加熱粉砕工程と、
前記加熱粉砕工程において得られた粉砕物に水を加え、当該粉砕物から水可溶性成分を抽出する抽出工程と、を有し、
前記加熱粉砕工程は、水分含量が50質量%以下である前記バイオマス原料を、60℃以上300℃未満の加熱下において触媒未添加で加熱粉砕するものであるバイオマス原料の可溶化処理方法。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記加熱粉砕工程は、水分含量が10質量%以下である前記バイオマス原料を加熱粉砕するものである請求項1に記載のバイオマス原料の可溶化処理方法。
【請求項3】
前記加熱粉砕工程は、当該加熱粉砕工程において発生する水を除去しながら行われる請求項1に記載のバイオマス原料の可溶化処理方法。
【請求項4】
前記加熱粉砕工程は、真空下において行われる請求項3に記載のバイオマス原料の可溶化処理方法。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載のバイオマス原料の可溶化処理方法により抽出された、水への可溶化率が100%を超える抽出物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマス原料の可溶化処理方法及び抽出物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、サトウキビやトウモロコシといった食料系バイオマスに代わり、木材や草、稲わら等の非食料系バイオマス(セルロース系バイオマス)からバイオマス燃料を製造する技術が注目されている。
【0003】
特許文献1には、セルロースを含有するバイオマス原料を用いて100℃以上300℃未満の加熱下において粉砕し、水可溶性成分を水で抽出するバイオマス燃料の製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-111034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
セルロース系バイオマス原料には、セルロースの他にヘミセルロースやオリゴ糖、リグニンが含まれている。特許文献1には、セルロースの可溶化処理方法は記載されているものの、ヘミセルロースやリグニンの可溶化処理方法は記載されていない。ヘミセルロースやリグニンはセルロースとは構造が異なるために、上述した可溶化処理方法は適用が難しかった。
【0006】
そこで、オリゴ糖、リグニンを含むバイオマス原料の可溶化処理方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るバイオマス原料の可溶化処理方法は、オリゴ糖及びリグニンを含むバイオマス原料を加熱粉砕する加熱粉砕工程と、前記加熱粉砕工程において得られた粉砕物に水を加え、当該粉砕物から水可溶性成分を抽出する抽出工程と、を有し、前記加熱粉砕工程は、水分含量が50質量%以下である前記バイオマス原料を、60℃以上300℃未満の加熱下において触媒未添加で加熱粉砕する点にある。
【0008】
セルロースやヘミセルロース、リグニン等を含むバイオマス原料を加熱粉砕すると、セルロース等の高分子が低分子化し、水可溶性を示すことが知られている。一方で、このような低分子が水に溶解した可溶化溶液においては、加熱により沈殿物が発生する。沈殿物は水に不溶な成分であることから、このような沈殿物が加熱粉砕工程において発生すると、その後の抽出工程において水可溶性成分(抽出物)としてこれらを回収することができなかった。また、この沈殿物は、バイオマス原料に含まれる水と低分子化したセルロースやリグニン等とが反応したものであると考えられた。
【0009】
そこで、本構成によれば、水分含量が50質量%以下であるバイオマス原料を加熱粉砕することにより、沈殿物の生成を抑制することができるので、通常の加熱粉砕処理であれば水可溶性成分として回収できない成分についても水可溶性成分として回収可能である。これにより、水可溶性成分の収率を向上させることができる。また、60℃以上300℃未満の比較的低温において、触媒未添加により加熱粉砕を行うため、製造プロセス上安全であり、製造コストを抑制することもできる。このため、ヘミセルロースやオリゴ糖、リグニンを含むバイオマス原料から、効率よく水可溶性成分を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
バイオマス原料の可溶化処理の工程ブロック図である。
実施例に係る可溶化率を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社アイシン
バイオマス原料の可溶化処理方法及び抽出物
今日
株式会社アイシン
有機酸除去方法
3か月前
沖電気工業株式会社
情報処理装置、ファームウェア更新システム及びプログラム
3か月前
沖電気工業株式会社
情報通信装置、プログラム、ファームウェア更新システム及びファームウェア更新方法
2か月前
川崎重工業株式会社
手術支援システムおよび手術支援システムの制御方法
6日前
マイクロバイオーム インコーポレイテッド
抗菌活性及びプロバイオティクス特性を有するグルテン分解能のあるラクトバチルス・パラカゼイGLU70菌株及びその用途
3か月前
株式会社デンソー
ジャイロセンサおよびジャイロセンサの制御方法
2か月前
長江存儲科技有限責任公司
メモリデバイス形成方法、及び、メモリデバイス
4か月前
パナソニックIPマネジメント株式会社
光源装置、照明装置及び照明システム
3か月前
ロート製薬株式会社
血管壁強化剤
4か月前
日本プラスト株式会社
ウレタンの分解方法、吸水材の製造方法、および吸音材の製造方法
2か月前
花王株式会社
レオロジー改質剤
4か月前
クラ オンコロジー,インク.
血液悪性腫瘍およびユーイング肉腫を処置するための方法
2か月前
リファインホールディングス株式会社
疲労回復剤、抗疲労作用剤および疲労回復用飲食物
2か月前
インビタエ コーポレイション
統合算出および実験的深層変異学習フレームワークを介した遺伝子およびゲノム変異体の解釈
1か月前
アブロバイオ,インコーポレーテッド
神経認知障害を処置するための組成物及び方法
5か月前
三菱電機株式会社
回路シミュレーション装置及びMOS系トランジスタの出力特性モデル式生成方法
2か月前
ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
カラーケア洗剤組成物
5か月前
森永乳業株式会社
アルカリフォスファターゼ供給用組成物、アルカリフォスファターゼ供給用組成物の製造方法、及びアルカリフォスファターゼ供給用組成物の設計方法
今日
出光興産株式会社
潤滑油用添加剤組成物、潤滑油用添加剤組成物の製造方法、潤滑油組成物、及び潤滑油組成物の製造方法
6日前
株式会社デンソー
平滑回路
8日前
アンリツ株式会社
物品検査装置
3か月前
オリオニス バイオサイエンシズ,インコーポレイテッド
治療用インターフェロンアルファ1タンパク質
4か月前
ジーイー エナジー パワー コンバージョン テクノロジー リミテッド
ロータ、及び関連する電気機械、電動圧縮機、電磁継手
1か月前
花王株式会社
体脂肪変化の予測方法
3か月前
ザ ケマーズ カンパニー エフシー リミテッド ライアビリティ カンパニー
2,3,3,3-テトラフルオロプロペンを含む組成物並びに組成物の製造方法及び使用方法
4か月前
デュポン エレクトロニクス インコーポレイテッド
集電体及びエネルギー貯蔵デバイス
5か月前
ザ ロックフェラー ユニバーシティー
抗MERTKアゴニスト抗体-薬物コンジュゲートおよびその使用
4か月前
能美防災株式会社
温度センサシステム
4か月前
株式会社東海理化電機製作所
制御装置およびシステム
1か月前
ケースレー・インスツルメンツ・エルエルシー
試験測定装置及びSMUの制御信号調整方法
1か月前
キヤノン株式会社
デバイス、システム、方法及びプログラム
1か月前
日清紡マイクロデバイス株式会社
高周波半導体スイッチ回路
7日前
エントラスト株式会社
合成樹脂材締結用ネジ
3か月前
エントラスト株式会社
緩み止めを有するネジ
3か月前
東京応化工業株式会社
レジスト材料、パターン形成方法、及び、パターン化構造体
2か月前
続きを見る