TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025132021
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024029323
出願日2024-02-29
発明の名称ゴム組成物およびゴム成形体
出願人鬼怒川ゴム工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 23/22 20250101AFI20250903BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ゴム組成物の加工性がよく、所望の減衰性(例えば広い周波数領域,広い温度領域での高減衰)を発揮し易くし、当該ゴム組成物を加硫して成るゴム成形体においては、その表面の粘着性を抑制し、高温での圧縮永久ひずみ率を抑制する。
【解決手段】全ゴム成分を100質量部とした場合に、ブチルゴムを90~100質量部と、ガラス転移温度(Tg)が40℃以上60℃未満のC5脂肪族飽和炭化水素樹脂および/またはC5芳香族改質脂肪族系炭化水素樹脂を15~60質量部と、25℃動粘度が10~500mm2/sのシリコーンオイルを8~30質量部と、加硫剤としてのイオウを0.2~0.7質量部と、イオウ供与体となり得るイオウ化合物(サルファードナー化合物)を3~13質量部と、を含有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ブチルゴムを主ゴム成分とするゴム組成物であって、全ゴム成分を100質量部とした場合に、ブチルゴムを90~100質量部と、ガラス転移温度(Tg)が40℃以上60℃未満のC5脂肪族飽和炭化水素樹脂および/またはC5芳香族改質脂肪族系炭化水素樹脂を15~60質量部と、25℃動粘度が10~500mm

/sのシリコーンオイルを8~30質量部と、加硫剤としてのイオウを0.2~0.7質量部と、イオウ供与体となり得るイオウ化合物を3~13質量部と、を含有することを特徴とするゴム組成物。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
該シリコーンオイルは、動粘度が20~200mm

/sのジメチルシリコーンオイルであり、かつ全ゴム成分を100質量部とした場合に、10~20質量部含有していることを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
【請求項3】
全ゴム成分を100質量部とした場合に、粒子径が1.2μm~2.3μmの重質炭酸カルシウムを、50~200質量部含有することを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
【請求項4】
全ゴム成分を100質量部とした場合に、窒素吸着比表面積が70~130m

/gのカーボンブラックを2~10質量部含有することを特徴とする請求項3記載のゴム組成物。
【請求項5】
請求項1~4の何れかに記載のゴム組成物を加硫して成るゴム成形体であって、
周波数10Hz,30Hzにおける損失正接tanδの-10℃~40℃の温度領域での当該損失正接tanδの最大値がそれぞれ1.2以上であり、かつ当該周波数30Hzにおける損失正接tanδの-30℃~60℃の温度領域での当該損失正接tanδの値が0.7以上となる温度領域幅が50℃以上であり、JIS K6262(2013年)に準拠した圧縮永久ひずみ試験により試験温度70℃,試験時間24時間の条件で求められる圧縮永久ひずみ率が25%以下であることを特徴とするゴム成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば振動吸収材料等の用途に適したゴム組成物およびゴム成形体に関するものであり、詳しくは、接触に伴う変形(接触変形)や当該接触からの解放(接触解放)が繰り返される制振材などに好適な高減衰ゴム組成物、および他部材との接触変形や接触解放が繰り返されるような制振部品などに好適な高減衰ゴム成形体に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
高減衰で柔軟性を有する材料、例えばエラストマーを用いた製品は、振動吸収性に優れ、各種用途に使用されている。高減衰なエラストマーとしては、スチレン系エラストマー(例えば、ポリスチレン-ビニル-ポリジエンエラストマーなど)やブチルゴムが知られている。
【0003】
しかしながら、スチレン系エラストマーは、ガラス転移温度(Tg)付近の限定された温度雰囲気下では、高い減衰性(高い損失正接(tanδ))を示すが、当該ガラス転移温度から少し外れた温度雰囲気下では、急激に減衰性(tanδ)が低下し得る。例えば、-10℃~40℃のような広い温度(外気温、室温)領域での減衰性(tanδ)は、不十分となる場合がある(即ち、減衰性の温度依存性が大きい)。さらに、70℃程度の高温雰囲気下でのヘタリが大きくなる(圧縮永久ひずみ率が大きくなる)といったおそれもある。
【0004】
また、ブチルゴムにカーボンブラックなどの充填剤や軟化剤および加硫剤を含有させて成るゴム組成物の加硫ゴム(ゴム成形体)の場合、減衰性(tanδ)の温度依存性は比較的小さくできるものの、-10℃~40℃のような広い温度領域での減衰性(tanδ)は、不十分となる場合がある。このため、更なる振動吸収性の向上が求められている。
【0005】
例えば、特許文献1では、レギュラーブチルゴムに、非極性の脂環族飽和炭化水素樹脂と、窒素吸着比表面積が60m

/g以下のカーボンブラックと、加硫剤として硫黄と、を加えて成るゴム組成物が、提案されている。また、特許文献2では、ブチル系ゴムに、非極性の脂環族飽和炭化水素樹脂と、液状ポリブテン,液状ポリイソブチレン,水添液状ポリブタジエンおよび水添液状ポリイソプレンからなる群から選ばれた少なくとも一つの液状ポリマーと、窒素吸着比表面積が50m

/g以下のカーボンブラックと、加硫剤と、を加えて成るゴム組成物が、提案されている。
【0006】
一方、自動車用途の製品(ゴム成形体)においても、制振性の向上が望まれているものがある。例えば、自動車室内に使用される製品においても、夏場の駐車中には日光などの影響で熱が蓄積され、外気温よりも高温の状態に至るおそれもある。また、製品の適用箇所によっては、当該駐車中(エンジン停止中)にも圧縮の力が加わることがあり、その場合には、熱によるヘタリを小さくすることが必要となる。
【0007】
例えば、バンパーラバー(クッションクリップ)などのような製品では、衝撃を吸収するための柔軟性と走行時の振動によるバタつきを吸収するための高減衰性が求められると共に、接触変形と接触からの解放が繰り返されることに対する耐ヘタリ性(小さい圧縮永久ひずみ率)と低粘着性(例えば、貼りつきやベタつきが少ないこと)も求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許5130195号公報
特許5130198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載のゴム組成物は、主ゴム成分として比較的粘着性が高いブチルゴムが用いられており、粘着剤である脂環族飽和炭化水素樹脂に加えて、粘着性が高い液状ポリマーを含有するため、例えばゴム混練り機に貼りつく等により加工性(混練り加工性,取扱性,成形加工性等)が低くなるおそれがあり、当該ゴム組成物の加硫ゴムにおいてはベタつき(貼りつき)が生じるおそれがあった。
【0010】
また、特許文献1には、混練り加工性の改善方法として、ゴム組成物に各種充填剤を含有させることも記載されているが、当該充填剤の種類や含有量によっては、混練り機への粘着がさらに増加し、貼りつきが発生して、著しく混練り加工性が低くなり、当該貼りつきが顕著な場合には、所望の加工ができなくなるおそれもあった。また、充填剤の種類の選定のみでは、当該ゴム組成物の加硫ゴム(ゴム成形体)表面のベタつきを低減できる程の効果は、殆ど得られなかった。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

東ソー株式会社
摺動部材
3か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
東レ株式会社
CPUソケット
4か月前
東レ株式会社
CPUソケット
4か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
4か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
4か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
4か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
2か月前
ユニチカ株式会社
透明シート
21日前
東レ株式会社
熱硬化性樹脂組成物
25日前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
3か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
2か月前
東レ株式会社
引抜成形品の製造方法
18日前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
1か月前
花王株式会社
樹脂組成物
2か月前
東ソー株式会社
樹脂組成物および蓋材
1日前
東ソー株式会社
樹脂組成物および蓋材
1日前
愛知電機株式会社
加熱処理設備
2か月前
アイカ工業株式会社
光硬化性樹脂組成物
3か月前
株式会社コバヤシ
光硬化性組成物
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
18日前
日本製紙株式会社
樹脂組成物
4か月前
富士フイルム株式会社
組成物
2か月前
株式会社大阪ソーダ
熱可塑性材料用組成物
2か月前
アキレス株式会社
燻蒸用生分解性樹脂シート
1か月前
株式会社村田製作所
樹脂組成物
1か月前
伯東株式会社
ビニル化合物中の重合防止方法
1か月前
東レ株式会社
ポリプロピレン系樹脂フィルム
4か月前
株式会社クラレ
水性エマルジョン及び接着剤
2か月前
東亞合成株式会社
硬化性組成物
2か月前
株式会社クラベ
耐摩耗性絶縁組成物及び電線
3か月前
株式会社イーテック
組成物
1か月前
株式会社イーテック
組成物
4か月前
東レ株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
15日前
大日精化工業株式会社
樹脂成形品
4か月前
株式会社イーテック
組成物
16日前
続きを見る