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公開番号2025127555
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2024024319
出願日2024-02-21
発明の名称プログラマブルロジックコントローラ、制御方法およびプログラム
出願人株式会社キーエンス
代理人弁理士法人大塚国際特許事務所
主分類G05B 19/05 20060101AFI20250826BHJP(制御;調整)
要約【課題】PLCを稼働させたままユーザプログラムを効率よく切り替える。
【解決手段】PLCは、ユーザプログラムに基づくロジック演算を繰り返し実行するプロセッサと、プロセッサで実行されるユーザプログラムに応じてアクセスされる変数の値を記憶するメモリとを有していてもよい。プロセッサが第一ユーザプログラムを実行しているときに第一ユーザプログラムの更新バージョンである第二ユーザプログラムへの切り替えが指示される。第一ユーザプログラムから第二ユーザプログラムに更新されることで変更される変数と維持される変数とを識別する変数情報が作成される。維持される変数の値が記憶されるアドレスが維持され、かつ、変更される変数の値が記憶されるアドレスの割り当ては、ロジック演算の区切りで、ロジック演算が停止されて、実行される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
ユーザプログラムに基づくロジック演算を繰り返し実行するプロセッサと、
前記プロセッサで実行される前記ユーザプログラムに応じてアクセスされる変数の値を記憶するデータメモリと、
前記プロセッサが第一ユーザプログラムを実行しているときに当該第一ユーザプログラムの更新バージョンである第二ユーザプログラムへの切り替え指示を受け付けると、前記第一ユーザプログラムから前記第二ユーザプログラムに更新されることで変更される変数と維持される変数とを識別する変数情報に基づいて、当該維持される変数の値が記憶される前記データメモリにおけるアドレスを維持するとともに、当該変更される変数の値が記憶される前記データメモリの変数の値の更新を、前記ロジック演算の区切りで当該ロジック演算を停止して実行するメモリ管理部と、
を有する、ことを特徴とするプログラマブルロジックコントローラ。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
ユーザプログラムを記憶するプログラムメモリをさらに有し、
前記プログラムメモリは、
前記第一ユーザプログラムを記憶する第一記憶領域と、
前記第二ユーザプログラムを記憶する第二記憶領域と、
前記第一記憶領域と前記第二記憶領域のうちどちらに記憶されているユーザプログラムを実行するかを示す情報を記憶する第三記憶領域と、を有し、
前記データメモリのうち、前記変数の値を記憶する変数記憶領域は、前記第一ユーザプログラムと前記第二ユーザプログラムとによって共用される記憶領域であり、
前記メモリ管理部は、
前記変数情報に基づいて、前記維持される変数の値が記憶される前記変数記憶領域におけるアドレスを維持するとともに、前記変更される変数の値が記憶される前記変数記憶領域におけるアドレスの割り当てを実行し、
前記第二ユーザプログラムを前記第二記憶領域に記憶させ、
前記第三記憶領域に記憶されている前記情報を、前記第二ユーザプログラムが実行される情報に変更し、
前記ロジック演算の区切りで、前記アドレスを変更された前記変数に所定の値を書き込む、
ことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブルロジックコントローラ。
【請求項3】
前記変更される変数とは、当該変数の型、またはサイズが変更される変数である、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブルロジックコントローラ。
【請求項4】
前記変数が構造体型の変数である場合、前記変更される変数とは、構造体に含まれるメンバの追加または削除、および、当該構造体に含まれる当該メンバの型またはサイズが変更される変数である、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブルロジックコントローラ。
【請求項5】
前記変更される変数とは、当該変数を記憶するアドレスが変更される変数である、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブルロジックコントローラ。
【請求項6】
前記変数は、第一グローバル変数と第二グローバル変数とを含み、前記第一グローバル変数は前記維持される変数であり、前記第二グローバル変数は前記変更される変数であり、
前記メモリ管理部は、前記第一グローバル変数のアドレスを維持し、前記第二グローバル変数を前記データメモリにおいて空いているアドレスに割り当てる、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブルロジックコントローラ。
【請求項7】
前記変数は、第一ローカル変数と第二ローカル変数とを含み、前記第一ローカル変数は前記維持される変数であり、前記第二ローカル変数は前記変更される変数であり、
前記メモリ管理部は、前記第一ローカル変数のアドレスを維持し、前記第二ローカル変数を前記データメモリにおいて空いているアドレスに割り当てる、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブルロジックコントローラ。
【請求項8】
前記第一ローカル変数と前記第二ローカル変数は、ファンクションブロックに含まれるローカル変数であり、
前記メモリ管理部は、前記第一ローカル変数のアドレスと前記第二ローカル変数のアドレスを、前記ファンクションブロックについての先頭アドレスからのアドレスオフセットを用いて管理する、ことを特徴とする請求項7に記載のプログラマブルロジックコントローラ。
【請求項9】
前記第一記憶領域は、前記第一ユーザプログラムの実行オブジェクトを記憶する領域であり、前記第二記憶領域は、前記第二ユーザプログラムの実行オブジェクトを記憶する領域であり、
前記第二ユーザプログラムの実行オブジェクトは、前記変更される変数についての前記変数記憶領域におけるアドレスの割り当てが完了した後に、前記第二ユーザプログラムがコンパイルされて、生成される、ことを特徴とする請求項2に記載のプログラマブルロジックコントローラ。
【請求項10】
前記ユーザプログラムは、複数のPOUからなり、
前記複数のPOUのうち、再コンパイルが必要と判断されたPOUのみが再コンパイルされて実行オブジェクトが再生成され、前記複数のPOUのうち、再コンパイルが必要と判断されていないPOUの実行オブジェクトは、前記第一ユーザプログラムから前記第二ユーザプログラムへとコピーされる、ことを特徴とする請求項1に記載のプログラマブルロジックコントローラ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラマブルロジックコントローラ、制御方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
ファクトリーオートメーションにおいてプログラマブルロジックコントローラ(PLC)は、産業機械を制御する中核的なコントローラである。PLCはラダープログラムなどのユーザプログラムを実行することで産業機械を制御する。ユーザプログラムは、何らかの修正点が見つかると、変更されたり、命令を追加されたりする(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-125608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、PLCのユーザプログラムを、変更前のユーザプログラムから変更後のユーザプログラムに切り替えるためには、PLCを停止させる必要があった。この場合、PLCによって制御される生産ラインを止めてしまうため、生産ラインの稼働率の低下を招く。一方で、PLCを稼働させたまま、シーケンス制御を一時的に止めることでユーザプログラムを切り替える方法もある。この場合、生産ラインの停止時間が短くなる。ただし、ユーザプログラムによって使用される多数の変数とその記憶領域との関係を構築するために多くの時間が必要となる場合、結果として、PLCを稼働させたままユーザプログラムを切り替えることが困難になる。つまり、ユーザプログラムの規模が大規模になればなるほど、ユーザプログラムを高速に書き換えることは困難になる。
【0005】
そこで、本発明は、PLCを稼働させたままユーザプログラムを効率よく切り替えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、たとえば、
ユーザプログラムに基づくロジック演算を繰り返し実行するプロセッサと、
前記プロセッサで実行される前記ユーザプログラムに応じてアクセスされる変数の値を記憶するデータメモリと、
前記プロセッサが第一ユーザプログラムを実行しているときに当該第一ユーザプログラムの更新バージョンである第二ユーザプログラムへの切り替え指示を受け付けると、前記第一ユーザプログラムから前記第二ユーザプログラムに更新されることで変更される変数と維持される変数とを識別する変数情報に基づいて、当該維持される変数の値が記憶される前記データメモリにおけるアドレスを維持するとともに、当該変更される変数の値が記憶される前記データメモリの変数の値の更新を、前記ロジック演算の区切りで当該ロジック演算を停止して実行するメモリ管理部と、
を有する、ことを特徴とするプログラマブルロジックコントローラを提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、PLCを稼働させたままユーザプログラムを効率よく切り替えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
PLCシステムを説明する図
PC(設定支援装置)を説明する図
基本ユニットを説明する図
転送制御部を説明する図
プロジェクトの転送方法を説明するフローチャート
グローバル変数の取り扱いを説明するフローチャート
配列の変更例を示す図
構造体の型変更例を示す図
ファンクションブロックのインスタンス化を説明する図
メモリに確保される記憶領域の例を示す図
インスタンスの記憶領域を説明する図
定義情報、呼び出しツリーおよびインスタンスIDを説明する図
定義情報、呼び出しツリーおよびインスタンスIDを説明する図
値の退避方法を示すフローチャート
値の復帰方法を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
(1)PLCシステム
図1は、本発明の実施の形態によるプログラマブル・ロジック・コントローラシステム(以下、PLCシステム1と称す。)の一構成例を示す。図1が示すように、このPLCシステム1は、ラダープログラムなどのユーザプログラムの編集を行うための設定支援装置であるPC2と、工場等に設置される各種制御装置を統括的に制御するためのPLC(プログラマブルロジックコントローラ)である基本ユニット3と、複数の拡張ユニット113~115とを備えている。PLCシステム1において、基本ユニット3には、拡張バス500を介して接続された1つないし複数の拡張ユニット113~115が接続される。基本ユニット3はCPUユニットやメインユニットと呼ばれることもある。拡張ユニットは113~115としては、たとえば、モーションユニット、入力ユニット、出力ユニット、入出力ユニット(I/Oユニット)、アナログ変換ユニット、通信ユニットなど、様々なユニットが挙げられる。なお、拡張バス500に接続されたモーション制御機能、アナログ変換機能、および通信機能は、基本ユニット3に内蔵された拡張ユニットとして基本ユニット3には認識されてもよい。また、基本ユニット3には産業用ネットワークを介してモータドライバ4a~4cが接続されてもよい。複数のモータドライバ4a~4cは、それぞれモータ10a、10b、10cを駆動する。
(【0011】以降は省略されています)

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