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公開番号2025122431
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-21
出願番号2024017903
出願日2024-02-08
発明の名称スキュー生成装置およびスキュー生成方法
出願人アンリツ株式会社
代理人個人,個人
主分類H04L 7/00 20060101AFI20250814BHJP(電気通信技術)
要約【課題】機械的な操作を行わずにPAM信号のスキュー量の可変を可能にする。
【解決手段】スキュー生成装置1は、クロック信号を発振出力するクロック用発振器2と、クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のポジティブ信号とネガティブ信号をそれぞれ出力する複数の信号発生器4A,4Bと、を備える。複数の信号発生器4A,4Bは、同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分を送信タイミングシフト、小数単位分をIQ変調として振り分けて制御し、ポジティブ信号同士、ネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波して出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
クロック信号を発振出力するクロック用発振器(2)と、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のポジティブ信号とネガティブ信号をそれぞれ出力する複数の信号発生器(4)とを備え、
前記複数の信号発生器は、同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分だけ信号の送信タイミングをシフトする送信タイミングシフト、前記設定されるスキュー量のUIの小数単位分をIQ変調に振り分けて少なくとも一方の制御を行い、
ポジティブ信号同士、ネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波して3値以上のPAM信号を出力することを特徴とするスキュー生成装置。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
クロック信号を発振出力するクロック用発振器(2)と、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のUpperのポジティブ信号とネガティブ信号を出力する第1の信号発生器(4A)と、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のLowerのポジティブ信号とネガティブ信号を出力する第2の信号発生器(4B)とを備え、
前記第1の信号発生器と前記第2の信号発生器は、同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分だけ信号の送信タイミングをシフトする送信タイミングシフト、前記設定されるスキュー量のUIの小数単位分をIQ変調に振り分けて少なくとも一方の制御を行い、
前記Upperのポジティブ信号と前記Lowerのポジティブ信号同士、前記Upperのネガティブ信号と前記Lowerのネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波してPAM3信号を出力することを特徴とするスキュー生成装置。
【請求項3】
クロック信号を発振出力するクロック用発振器(2)と、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のMSBのポジティブ信号とネガティブ信号を出力する第1の信号発生器(4A)と、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のLSBのポジティブ信号とネガティブ信号を出力する第2の信号発生器(4B)とを備え、
前記第1の信号発生器と前記第2の信号発生器は、同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分だけ信号の送信タイミングをシフトする送信タイミングシフト、前記設定されるスキュー量のUIの小数単位分をIQ変調に振り分けて少なくとも一方の制御を行い、
前記MSBのポジティブ信号と前記LSBのポジティブ信号同士、前記MSBのネガティブ信号と前記LSBのネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波してPAM4信号を出力することを特徴とするスキュー生成装置。
【請求項4】
前記スキュー量が時間の単位で設定されたときに、該時間の単位で設定されたスキュー量と前記ビットレートを掛け合わせてUIの単位のスキュー量に換算することを特徴とする請求項1~3の何れかに記載のスキュー生成装置。
【請求項5】
クロック信号を発振出力するステップと、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のポジティブ信号とネガティブ信号を複数の信号発生器(4)から出力するステップと、
前記複数の信号発生器を同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分だけ信号の送信タイミングをシフトする送信タイミングシフト、前記設定されるスキュー量のUIの小数単位分をIQ変調に振り分けて少なくとも一方の制御を行うステップと、
ポジティブ信号同士、ネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波して3値以上のPAM信号を出力するステップと、を含むことを特徴とするスキュー生成方法。
【請求項6】
クロック信号を発振出力するステップと、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のUpperのポジティブ信号とネガティブ信号を第1の信号発生器(4A)から出力するステップと、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のLowerのポジティブ信号とネガティブ信号を第2の信号発生器(4B)から出力するステップと、
前記第1の信号発生器と前記第2の信号発生器を同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分だけ信号の送信タイミングをシフトする送信タイミングシフト、前記設定されるスキュー量のUIの小数単位分をIQ変調に振り分けて少なくとも一方の制御を行うステップと、
前記Upperのポジティブ信号と前記Lowerのポジティブ信号同士、前記Upperのネガティブ信号と前記Lowerのネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波してPAM3信号を出力するステップと、を含むことを特徴とするスキュー生成方法。
【請求項7】
クロック信号を発振出力するステップと、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のMSBのポジティブ信号とネガティブ信号を第1の信号発生器(4A)から出力するステップと、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のLSBのポジティブ信号とネガティブ信号を第2の信号発生器(4B)から出力するステップと、
前記第1の信号発生器と前記第2の信号発生器を同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分だけ信号の送信タイミングをシフトする送信タイミングシフト、前記設定されるスキュー量のUIの小数単位分をIQ変調に振り分けて少なくとも一方の制御を行うステップと、
前記MSBのポジティブ信号と前記LSBのポジティブ信号同士、前記MSBのネガティブ信号と前記LSBのネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波してPAM4信号を出力するステップと、を含むことを特徴とするスキュー生成方法。
【請求項8】
前記スキュー量が時間の単位で設定されたときに、該時間の単位で設定されたスキュー量と前記ビットレートを掛け合わせてUIの単位のスキュー量に換算することを特徴とする請求項5~7の何れかに記載のスキュー生成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、3値以上のPAM信号を発生する際の元となる信号のスキューを生成するスキュー生成装置およびスキュー生成方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
通信速度を向上させる方法として変調レートを高くすることが挙げられるが、半導体の動作速度や伝送路中での損失といった観点から、変調レートによるアプローチだけでは限界がある。そのため、近年の高速シリアル通信では変調レートの高速化に加え、振幅方向を複数階調で表現することで1シンボルあたり複数bitを伝送する多値変調技術「PAM」が用いられている。例えばPCIe Gen6では32Gbaud PAM4が採用されており、これは振幅方向を4値で表現することで1シンボルあたり2bitの情報を伝送し、32Gbpsと同じ周波数帯域幅で64Gbpsの伝送容量を実現する。しかしながら、PAMは振幅方向を複数に分割するためS/N比が大きく劣化するといった短所があり、それに応じて歪みや反射・ノイズに対する要求がシビアとなる。
【0003】
PAM信号の生成方法はいくつか考えられるが、代表的なものとして複数のNRZ信号を合成する方法が挙げられる。図9はその最も単純な例としてPAM4信号での構成を示したものであり、元となる2つのNRZ信号はそれぞれMSB,LSBと呼ばれる。図9の例では、LSBを減衰器21にて所望の減衰量で減衰させた後、合成器(パワーディバイダ)22にてMSBと合成することにより合波信号(PAM4信号)を生成している。この方法ではMSBとLSBの到達タイミングが揃っている必要があるが、元となる信号源や伝送路はそれぞれ異なるため、タイミングのずれ(スキュー)が生じる可能性が考えられる。MSBとLSBとの間のスキューは合波後のPAM4波形に大きな歪みを及ぼすため、測定システムではこれらを調整する仕組みが必要となる。MSB/LSBのスキューによる影響の評価やマージン試験のためにあえてスキューを生じさせるといった需要も考えられる。なお、下記特許文献1には、スキューの調整に関する技術が開示されている。
【0004】
ところで、MSBとLSBとの間のスキューを発生させるにあたり、スキューを可変する手法の1つとしては、機械的に同軸線路の線路長を可変させるデバイスであるメカニカルディレイアダプタが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-096760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、メカニカルディレイアダプタは、機械的に操作するため再現性や分解能、可変幅に限界があり、自動化にも不向きである。より広い可変幅を持つタイプもあるが、その場合は分解能とトレードオフの関係となり可変幅と分解能を両立することは難しい。また、メカニカルディレイアダプタを挿入すること自体で伝送特性に影響を与えてしまうため、測定者は測定結果からメカニカルディレイアダプタによる影響であるかスキューによる影響かを精査する必要がある。メカニカルディレイアダプタの周波数特性や挿入損失の影響はメカニカルディレイアダプタの端面で校正を行うことで概ね除去できるものの、メカニカルディレイアダプタの操作に応じて校正端面が変化するため、位相的な校正は厳密に維持する事ができないといった問題があった。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、機械的な操作を行うことなくPAM信号のスキュー量の可変が可能なスキュー生成装置およびスキュー生成方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載されたスキュー生成装置は、クロック信号を発振出力するクロック用発振器2と、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のポジティブ信号とネガティブ信号をそれぞれ出力する複数の信号発生器4とを備え、
前記複数の信号発生器は、同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分だけ信号の送信タイミングをシフトする送信タイミングシフト、前記設定されるスキュー量のUIの小数単位分をIQ変調に振り分けて少なくとも一方の制御を行い、
ポジティブ信号同士、ネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波して3値以上のPAM信号を出力することを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項2に記載されたスキュー生成装置は、クロック信号を発振出力するクロック用発振器2と、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のUpperのポジティブ信号とネガティブ信号を出力する第1の信号発生器4Aと、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のLowerのポジティブ信号とネガティブ信号を出力する第2の信号発生器4Bと、を備え、
前記第1の信号発生器と前記第2の信号発生器は、同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分だけ信号の送信タイミングをシフトする送信タイミングシフト、前記設定されるスキュー量のUIの小数単位分をIQ変調に振り分けて少なくとも一方の制御を行い、
前記Upperのポジティブ信号と前記Lowerのポジティブ信号同士、前記Upperのネガティブ信号と前記Lowerのネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波してPAM3信号を出力することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項3に記載されたスキュー生成装置は、クロック信号を発振出力するクロック用発振器2と、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のMSBのポジティブ信号とネガティブ信号を出力する第1の信号発生器4Aと、
前記クロック信号をIQ変調して位相角を調整した信号のタイミングで互いに逆相のLSBのポジティブ信号とネガティブ信号を出力する第2の信号発生器4Bと、を備え、
前記第1の信号発生器と前記第2の信号発生器は、同期動作し、設定されるスキュー量のUIの整数単位分だけ信号の送信タイミングをシフトする送信タイミングシフト、前記設定されるスキュー量のUIの小数単位分をIQ変調に振り分けて少なくとも一方の制御を行い、
前記MSBのポジティブ信号と前記LSBのポジティブ信号同士、前記MSBのネガティブ信号と前記LSBのネガティブ信号同士を同じ所望の振幅比率で合波してPAM4信号を出力することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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