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公開番号
2025122393
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-21
出願番号
2024017841
出願日
2024-02-08
発明の名称
捺染用トナー、その製造方法及び二成分現像剤
出願人
シャープ株式会社
代理人
弁理士法人あーく事務所
主分類
G03G
9/08 20060101AFI20250814BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】昇華転写効率と耐熱保存性とを両立でき、被染色物に対して摩擦堅牢度の高い染色を行うことができる捺染用トナー、その製造方法及び二成分現像剤を提供する。
【解決手段】ポリエステル系樹脂とスチレンアクリル系樹脂と離型剤とを含むトナー粒子を有する捺染用トナーにおいて次の構成とする。トナー粒子は、スチレンアクリル系樹脂を含む海部と、ポリエステル系樹脂を含む第1島部と、離型剤を含む第2島部とで構成される海島構造を有する。第1島部のポリエステル系樹脂は昇華性染料を含む。ポリエステル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂及び離型剤のSP値を、それぞれSP1、SP2及びSP3とすると、下記式(1)の関係を満たす。
SP1>SP2>SP3 ・・・(1)
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエステル系樹脂とスチレンアクリル系樹脂と離型剤とを含むトナー粒子を有する捺染用トナーであって、
前記トナー粒子は、前記スチレンアクリル系樹脂を含む海部と、前記ポリエステル系樹脂を含む第1島部と、前記離型剤を含む第2島部とで構成される海島構造を有し、
前記第1島部のポリエステル系樹脂は昇華性染料を含み、
前記ポリエステル系樹脂、前記スチレンアクリル系樹脂及び前記離型剤のSP値を、それぞれSP1、SP2及びSP3とすると、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする捺染用トナー。
SP1>SP2>SP3 ・・・(1)
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の捺染用トナーであって、
前記海部中での前記第1島部の平均分散径は、0.3μm以上2.5μm以下であることを特徴とする捺染用トナー。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の捺染用トナーであって、
下記式(2)の関係を満たすことを特徴とする捺染用トナー。
2.0 ≧ SP1-SP2 ≧ 0.5 ・・・(2)
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の捺染用トナーであって、
前記トナー粒子中の、前記ポリエステル系樹脂と前記スチレンアクリル系樹脂との含有比率は、1:9~3:7の範囲内であることを特徴とする捺染用トナー。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の捺染用トナーであって、
前記離型剤は炭化水素系ワックスであり、その融点は70℃以上110℃以下であることを特徴とする捺染用トナー。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の捺染用トナーであって、
前記海部中での前記第2島部の平均分散径は、250nm以上1500nm以下であることを特徴とする捺染用トナー。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の捺染用トナーであって、
前記トナー粒子中の前記離型剤の含有量は、3質量%以上10質量%以下であることを特徴とする捺染用トナー。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載の捺染用トナーと、キャリアとを含む二成分現像剤。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載の捺染用トナーの製造方法であって、
前記ポリエステル系樹脂と前記昇華性染料とを含む混合物を溶融混練して、第1溶融混練物を得る第1溶融混練工程と、
前記第1溶融混練物と、前記スチレンアクリル系樹脂と、前記離型剤とを含む混合物を溶融混練して、第2溶融混練物を得る第2溶融混練工程と、
前記第2溶融混練物を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程と、
前記粉砕物を分級して前記トナー粒子を得る分級工程と、を含むことを特徴とする捺染用トナーの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、昇華転写捺染(昇華転写法を用いた染色)に好適な捺染用トナー、その製造方法及び二成分現像剤に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエステル布に代表される疎水性繊維等の被染色物を染色する電子写真方式の染色方法は、(1)被染色物に直接トナーを付与した後、熱処理によってトナー中の染料を被染色物に染着させ、染料以外の樹脂、離型剤等をアルカリ洗浄により溶解したのち除去するダイレクト法と、(2)紙等の中間記録媒体にトナーを付着させた後、中間記録媒体のトナー付着面と被染色物とを重ね合わせて加熱、加圧処理を行い、トナー中の染料を被染色物に昇華転写させる昇華転写法との2つに大別される。
【0003】
これらの染色方法のうち昇華転写法では、トナーを構成する複数の成分のうち染料のみを中間記録媒体から被染色物の繊維に染着させることができ、被染色物(染色布、布帛)には染料以外のトナー構成成分が原理的には付着しない。このことから、昇華転写法は、例えば衣料品(スポーツアパレル等)やインテリア(シート、ソファー等)といった、風合いを重要視する用途向けの染色に適し、染料以外の構成成分による、敏感な肌質の人に対するかぶれ・湿疹等の発生リスクを低減できる等のメリットが得られるとされている。
【0004】
また、洗浄・乾燥等の工程が不要となることによって、染色工程を大幅に削減でき、大規模なスペース及び稼働エネルギーを必要とする洗浄・乾燥ラインが不要となるメリット、洗浄水の処理設備が不要となるメリット等、多数のメリットが生じる。そのため、昇華転写法は、小規模なスペースでも染色できる点で有利な染色方法であるとされている。
【0005】
昇華転写法に用いるトナー中の染料としては、疎水性繊維の染色に適している分散染料及び油溶性染料が用いられ、これらのなかでも、特に熱処理による疎水性繊維への昇華転写適性に優れた易昇華型の染料(昇華性染料)が用いられる。
【0006】
なお、昇華転写法における印刷手段としては、インクジェット方式と電子写真方式とが存在し、一般的にインクジェット方式が主流とされている。しかし、インクジェット方式における昇華転写での染色は、インクを構成する成分の一つである有機溶剤が、染料を転写するときの熱によって揮発し、作業環境を汚染する等の問題がある。これに対して、電子写真方式は、トナー中に揮発成分が存在せず作業環境を汚染しないため、近年注目が集まっている。
【0007】
ところで、電子写真用トナーにおいて、トナー粒子が海部(マトリックス)中に島部(ドメイン)が分散している海島構造を有するものが知られている。例えば、特許文献1には、ドメイン樹脂組成物がマトリックス樹脂組成物中に分散助剤を介して分散している電子写真用トナーであって、ドメイン樹脂組成物はドメイン樹脂中に着色剤を含有する組成物であり、マトリックス樹脂組成物はドメイン樹脂と混和性が低く、分散助剤はドメイン樹脂とマトリックス樹脂の両方に混和性を有し且つアイゾット衝撃値がマトリックス樹脂よりも高い値である電子写真用トナーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平5-88406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
トナーの結着樹脂として使用される樹脂は、ポリエステル系樹脂とスチレンアクリル系樹脂とに大別される。電子写真方式の昇華転写法で用いられるトナーの場合、結着樹脂としてポリエステル系樹脂を用いると、ポリエステル系樹脂と昇華性染料との混和性が高いことから、被染色物への昇華転写時に結着樹脂に残存する昇華性染料が多くなり、昇華転写効率を高めることができない。そのため、被染色物に対する染色濃度を高めることが困難であるという問題がある。
【0010】
また、結着樹脂としてスチレンアクリル系樹脂を用いると、昇華転写効率を高めることはできるものの、スチレンアクリル系樹脂と昇華性染料との混和性が低いことから、トナーを高温環境下で保管した場合に昇華性染料がトナー粒子表面からブリードアウトしてしまうという問題(耐染料ブリード特性が低下する問題)があり、延いては、トナーの耐熱保存性が低下するという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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