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公開番号2025118245
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013458
出願日2024-01-31
発明の名称誘電体層用スラリー組成物、誘電体層、及び積層セラミックコンデンサ
出願人日本ゼオン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 101/14 20060101AFI20250805BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】優れた耐クラック性及び積層性を誘電体層に付与可能であると共に、分散安定性に優れる誘電体層用スラリー組成物の提供。
【解決手段】本発明は、ペロブスカイト構造を有する誘電体材料と、親水性基を有する水溶性重合体と、架橋剤と、水とを含む、誘電体層用スラリー組成物であって、前記架橋剤の含有量が、前記水溶性重合体を100質量部とした場合に、0.001質量部以上1質量部以下である、誘電体層用スラリー組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ペロブスカイト構造を有する誘電体材料と、親水性基を有する水溶性重合体と、架橋剤と、水とを含む、誘電体層用スラリー組成物であって、
前記架橋剤の含有量が、前記水溶性重合体を100質量部とした場合に、0.001質量部以上1質量部以下である、誘電体層用スラリー組成物。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記水溶性重合体の重量平均分子量が、5,000以上2,000,000以下である、請求項1に記載の誘電体層用スラリー組成物。
【請求項3】
前記水溶性重合体の前記親水性基が、カルボン酸基及びヒドロキシル基の少なくとも一方である、請求項1に記載の誘電体層用スラリー組成物。
【請求項4】
前記水溶性重合体の含有量が、前記誘電体材料を100質量部とした場合に、0.1質量部以上10質量部以下である、請求項1に記載の誘電体層用スラリー組成物。
【請求項5】
前記架橋剤が、金属原子を含む、請求項1に記載の誘電体層用スラリー組成物。
【請求項6】
前記架橋剤が、アミノ基を有する、請求項1に記載の誘電体層用スラリー組成物。
【請求項7】
粒子状重合体を更に含む、請求項1に記載の誘電体層用スラリー組成物。
【請求項8】
固形分濃度が、30質量%以上70質量%以下である、請求項1に記載の誘電体層用スラリー組成物。
【請求項9】
請求項1~8の何れかに記載の誘電体層用スラリー組成物からなる塗布膜を乾燥してなる、誘電体層。
【請求項10】
請求項9に記載の誘電体層を重ね合わせた積層体を焼結してなる、積層セラミックコンデンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、誘電体層用スラリー組成物、誘電体層、及び積層セラミックコンデンサに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
積層セラミックコンデンサは、一般的にセラミックグリーンシート等の誘電体層を用いて製造される。
上記誘電体層は、例えば、まず、バインダーと、誘電体材料と、溶媒とを含むスラリー組成物を調製し、次いで、このスラリー組成物を離型基材上に塗布し、その後乾燥することによって得ることができる。そして、得られた誘電体層を重ね合わせ、任意に脱脂処理(脱バインダー処理)を行い、焼結することで積層セラミックコンデンサを得ることができる。
【0003】
近年では、積層セラミックコンデンサに優れた特性を付与するために、誘電体層の製造に用いられるスラリー組成物の開発が進められている。
例えば、特許文献1では、脱バインダー処理でのバインダーの燃え残りが少なく、且つ脱バインダー処理後に平滑性及びセラミック粒子の緻密さに優れたセラミックグリーンシートを製造可能なスラリー組成物として、有機溶媒からなる分散媒と、所定の平均粒子径を有するセラミック粉末と、所定の(メタ)アクリレート共重合体からなるバインダーとを含む、スラリー組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6337628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、セラミックグリーンシート等の誘電体層においては、焼結体を製造する際に生じ得るクラックを抑制すること(以下、「耐クラック性」と称する場合がある。)について更なる改善が求められている。
【0006】
また、積層セラミックコンデンサの製造では、通常、誘電体層同士を重ね合わせた後に加圧して積層体を得るが、得られた積層体においては誘電体層同士が良好に接着されていること(以下、「積層性」と称する場合がある。)が望まれる。
【0007】
更に、スラリー組成物は、調製された後に一定期間(例えば、7日間)保管され得るところ、均一に塗布することを可能にし、得られる積層セラミックコンデンサの性能のバラつきを抑制する観点から、スラリー組成物は、一定期間保管後の粘度と調製直後の粘度とを比較した際に粘度変化が少なく、分散安定性に優れていることが望ましい。
【0008】
そこで、本発明は、優れた耐クラック性及び積層性を誘電体層に付与可能であると共に、分散安定性に優れる誘電体層用スラリー組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記誘電体層用スラリー組成物からなる塗布膜を乾燥してなる誘電体層を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記誘電体層を重ね合わせた積層体を焼結してなる積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。そして、本発明者は、ペロブスカイト構造を有する誘電体材料と、親水性基を有する水溶性重合体と、所定量の架橋剤と、水とを含む、誘電体層用スラリー組成物であれば、上記課題を解決できることを新たに見出し、本発明を完成させた。
【0010】
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、[1]本発明は、ペロブスカイト構造を有する誘電体材料と、親水性基を有する水溶性重合体と、架橋剤と、水とを含む、誘電体層用スラリー組成物であって、前記架橋剤の含有量が、前記水溶性重合体を100質量部とした場合に、0.001質量部以上1質量部以下である、誘電体層用スラリー組成物である。
上記誘電体層用スラリー組成物であれば、優れた耐クラック性及び積層性を誘電体層に付与可能であると共に、分散安定性に優れる。
(【0011】以降は省略されています)

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