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公開番号2025117659
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012504
出願日2024-01-31
発明の名称電動摩擦クラッチ装置
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人貴和特許事務所
主分類F16D 28/00 20060101AFI20250805BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】カム装置の軸方向寸法の拡縮量を十分かつ確実に確保することができ、かつ、電動アクチュエータが故障するなどした場合に、速やかに切断モードに切り換えることができる構造を実現する。
【解決手段】カム装置5は、軸方向片側面にカム面40を有し、使用時にも回転しない固定部分に対して回転可能に、かつ、軸方向変位を不能に支持された駆動カム37と、前記固定部分に対して軸方向変位を可能に、かつ、回転を不能に支持されたホルダ38と、それぞれが、カム面40に転がり接触する転動面69を有し、ホルダ38に保持された複数個の転動体39と、駆動カム37と前記固定部分との間にかけ渡され、かつ、ホルダ38との間隔が縮まる方向に駆動カム37を回転させる方向の弾力を駆動カム37に付与する、ねじりコイルばね80とを備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第1部材と、
前記第1部材と同軸に、かつ、前記第1部材に対する相対回転を可能に支持された第2部材と、
軸方向の相対変位を可能に支持された、少なくとも1枚ずつの第1摩擦板および第2摩擦板を有する摩擦係合部と、
軸方向片側面にカム面を有し、使用時にも回転しない固定部分に対して回転可能に、かつ、軸方向変位を不能に支持された駆動カムと、前記固定部分に対して軸方向変位を可能に、かつ、回転を不能に支持されたホルダと、それぞれが、前記カム面に転がり接触する転動面を有し、前記ホルダに保持された複数個の転動体と、前記駆動カムと前記固定部分との間にかけ渡され、かつ、前記ホルダとの間隔が縮まる方向に前記駆動カムを回転させる方向の弾力を前記駆動カムに付与する、ねじりコイルばねと、を含むカム装置と、
前記駆動カムを回転駆動する電動アクチュエータと、
前記第1摩擦板と前記第2摩擦板とのうちで最も軸方向他側に位置する摩擦板の軸方向他側面に対向し、かつ、該最も軸方向他側に位置する摩擦板に対する軸方向の遠近動を可能に支持された押圧部材と、
前記ホルダと前記押圧部材との間に配置された転がり軸受と、
前記押圧部材を、軸方向他側に向けて弾性的に付勢する弾性部材と、
を備え、
前記電動アクチュエータにより前記駆動カムを回転駆動することで、前記ホルダを前記駆動カムとの間隔が拡がる方向に変位させることに基づき、前記第1摩擦板と前記第2摩擦板とを互いに押し付け合わせることにより、前記第1部材と前記第2部材とが一体となって回転する接続モードに切り換わり、かつ、前記ホルダを前記駆動カムとの間隔が縮まる方向に変位させることに基づき、前記第1摩擦板と前記第2摩擦板とを互いに押し付け合う力を解放することにより、前記第1部材と前記第2部材とが相対回転する切断モードに切り換わる、
電動摩擦クラッチ装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ねじりコイルばねは、1対のアーム部と、該1対のアーム部同士を接続する弾性変形部とを有し、
前記1対のアーム部のうちの一方のアーム部が前記駆動カムに対して係止され、かつ、他方のアーム部が前記固定部分に対して係止されている、
請求項1に記載の電動摩擦クラッチ装置。
【請求項3】
前記駆動カムは、少なくとも軸方向他側面に開口するカム側係止孔を有し、
前記アーム部の先端部が、前記カム側係止孔に係止されている、
請求項2に記載の電動摩擦クラッチ装置。
【請求項4】
前記電動アクチュエータは、電動モータと、前記電動モータにより直接または減速機を介して回転駆動される駆動歯車とを有し、
前記駆動カムは、軸方向片側面に前記カム面を有する本体部と、径方向外側面に、前記駆動歯車と噛合するギヤ部を有し、前記本体部の周方向1箇所から径方向外側に向けて突出した突出部とを含み、
前記一方のアーム部が、前記突出部の周方向片側の端面に弾性的に押し付けられている、
請求項2に記載の電動摩擦クラッチ装置。
【請求項5】
前記固定部分は、軸方向に貫通する固定側係止孔を有するサポート部材を備え、
前記サポート部材は、前記固定側係止孔に挿通された位置決めピンにより、前記固定部分のうちの前記サポート部材以外の部分に対する位置決めが図られており、
前記他方のアーム部の先端部が、前記位置決めピンに係止されている、
請求項2に記載の電動摩擦クラッチ装置。
【請求項6】
前記固定部分は、軸方向に貫通する固定側係止孔を有するサポート部材を備え、
前記他方のアーム部の先端部が、前記固定側係止孔と筒状部材とに挿通されており、
前記サポート部材は、前記筒状部材により、前記固定部分のうちの前記サポート部材以外の部分に対する位置決めが図られている、
請求項2に記載の電動摩擦クラッチ装置。
【請求項7】
前記転動体は、円筒形状を有し、
前記カム装置は、前記ホルダに、それぞれの軸方向両側の端部を支持した複数本の支持軸と、前記転動体の内周面と前記支持軸の外周面との間に、それぞれ複数個ずつ転動自在に配置されたころとを含む、
請求項1~6のいずれかに記載の電動摩擦クラッチ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、第1部材と第2部材とが一体となって回転する接続モードと、第1部材と第2部材とが相対回転する切断モードとを切り換える電動摩擦クラッチ装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動車や工作機械などの回転機械装置では、エンジンや電動モータなどの動力源の出力を効率良く利用するために、動力源と駆動対象との間に変速機が設けられている。このような変速機として、歯車式で有段のものを使用する場合には、動力源と変速機との間に、動力源の出力トルクを変速機に伝達可能なロック状態と、伝達不能なアンロック状態とを切り替えるクラッチ装置が組み込まれる。このようなクラッチ装置としては、互いに対向する1対の摩擦面同士の摩擦により動力を伝達する摩擦クラッチや、互いに噛み合う爪により動力を伝達する噛み合いクラッチなどが使用されている。
【0003】
摩擦クラッチは、互いに対向する1対の係合部材同士の位相差や回転速度の差にかかわらず、トルクを伝達可能な接続モードと伝達不能な切断モードとの間でモードを切り換えることができる。
【0004】
図35は、国際公開第2008/096438号パンフレットに記載のクラッチ装置100を示している。クラッチ装置100は、入力部材(後輪用出力軸)101と、出力部材(スプロケット)102との間に配置されて、入力部材101と出力部材102との間でトルクを伝達する接続モードと、トルクを伝達しない切断モードとを切り換える。クラッチ装置100は、第1部材103と、第2部材104と、摩擦係合部105と、カム装置106と、電動アクチュエータ107と、押圧部材108と、転がり軸受109と、弾性部材110とを備える。
【0005】
第1部材103は、入力部材101に結合固定されて、該入力部材101と一体的に回転する。第1部材103は、入力部材101に外嵌固定される小径筒部103aと、該小径筒部103aの軸方向片側(図35の左側)の端部から径方向外側に向けて折れ曲がった側板部103bと、該側板部103bの軸方向他側面(図35の右側面)の径方向中間部から軸方向他側に向けて突出する大径筒部103cとを有する。すなわち、第1部材103は、略F字形の断面形状を有する。
【0006】
第2部材104は、出力部材102に結合固定されて、該出力部材102と一体的に回転する。第2部材104は、出力部材102に外嵌固定される円輪部104aと、該円輪部104aの径方向外側の端部から軸方向他側に向けて折れ曲がった円筒部104bとを有する。
【0007】
摩擦係合部105は、軸方向に交互に重ね合わされた複数枚ずつの第1摩擦板105aと第2摩擦板105bとを備える。それぞれの第1摩擦板105aは、第1部材103の大径筒部103cに対して、軸方向の変位を可能に、かつ、相対回転を不能に外嵌されている。それぞれの第2摩擦板105bは、第2部材の円筒部104bに対して、軸方向の変位を可能に、かつ、相対回転を不能に内嵌されている。
【0008】
カム装置106は、駆動カム106aと、カムプレート106bと、複数個のボール106cとを備える。
【0009】
駆動カム106aは、軸方向他側面に駆動側カム面106a1を有し、かつ、外周面にギヤ部106a2を有する。駆動カム106aは、入力部材101の周囲に、該入力部材101に対する相対回転および軸方向の変位を可能に配置されている。
【0010】
カムプレート106bは、軸方向片側面に固定側カム面106b1を有する。カムプレート106bは、入力部材101の周囲に、該入力部材101に対する相対回転を可能に、かつ、軸方向の変位を不能に配置されている。
(【0011】以降は省略されています)

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