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公開番号
2025116433
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-08
出願番号
2024010851
出願日
2024-01-29
発明の名称
ブロック共重合体、樹脂組成物、成形体、及び樹脂組成物の製造方法
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08F
293/00 20060101AFI20250801BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】エポキシ樹脂の自己重合反応が進行する温度未満で十分な流動性を有し、熱硬化性樹脂への溶解性が良好で、加工性、靭性、柔軟性、低成形収縮性、熱安定性に優れた樹脂組成物が得られるブロック共重合体を提供する。
【解決手段】条件(イ)~(ホ)を満たすブロック共重合体(I)。
(条件(イ))
芳香族ビニル単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)を少なくとも1個含有し、重合体ブロック(A)の含有量が10質量%以上50質量%以下。
(条件(ロ))
共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(B)を含有する。
(条件(ハ))
共役ジエン単量体単位の水素添加率が20%以上100%以下。
(条件(ニ))
JIS K7210、230℃2.16kg荷重の条件下でのメルトフローレートが100~300g/10min。
(条件(ホ))
粘弾性チャートにおける125℃の貯蔵弾性率G’の値が2.0×10
-1
MPa未満。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
芳香族ビニル単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含むブロック共重合体(I)であって、
下記条件(イ)~(ホ)を満たすブロック共重合体(I)。
(条件(イ))
芳香族ビニル単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)を少なくとも1個含有し、前記重合体ブロック(A)の含有量が10質量%以上50質量%以下である。
(条件(ロ))
共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック(B)を含有する。
(条件(ハ))
共役ジエン単量体単位の水素添加率が20%以上100%以下である。
(条件(ニ))
JIS K7210、230℃2.16kg荷重の条件下でのメルトフローレートが100~300g/10minである。
(条件(ホ))
粘弾性チャートにおける125℃の貯蔵弾性率G’の値が2.0×10
-1
MPa未満である。
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
芳香族ビニル単量体単位と共役ジエン単量体単位とからなる重合体ブロック(C)を少なくとも1個含有し、
前記重合体ブロック(C)中の芳香族ビニル単量体単位の含有量が前記ブロック共重合体(I)全体の5質量%以上79質量%以下である、
請求項1に記載のブロック共重合体(I)。
【請求項3】
前記ブロック共重合体(I)中の共役ジエン単量体単位のビニル結合量が30質量%以上である、
請求項1に記載のブロック共重合体(I)。
【請求項4】
重量平均分子量Mwが70000未満である、
請求項1に記載のブロック共重合体(I)。
【請求項5】
前記ブロック共重合体(I)が、分子中に、酸無水物基、アミン基、水酸基、カルボン酸基、及びエポキシ基、からなる群より選択される少なくとも1つの極性基を有する、
請求項1に記載のブロック共重合体(I)。
【請求項6】
前記共役ジエン単量体単位の水素添加率が50%以上100%以下である、
請求項1に記載のブロック共重合体(I)。
【請求項7】
前記ブロック共重合体(I)中の前記芳香族ビニル単量体単位を主体とする重合体ブロック(A)の含有量が、15質量%以上40質量%以下である、
請求項1に記載のブロック共重合体(I)。
【請求項8】
JIS K7210、前記230℃、2.16kg荷重の条件下でのメルトフローレートが150~300g/10minである、
請求項1に記載のブロック共重合体(I)。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載のブロック共重合体(I)と、
熱硬化性樹脂(II)と、
を、含有し
前記ブロック共重合体(I)の含有量が1質量%以上30質量%以下であり、
前記熱硬化性樹脂(II)の含有量が70質量%以上99質量%以下である、樹脂組成物。
【請求項10】
前記熱硬化性樹脂(II)がエポキシ樹脂であり、前記エポキシ樹脂の軟化点が50℃以上120℃以下である、
請求項9に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロック共重合体、樹脂組成物、成形体、及び樹脂組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、自動車業界の新たな方向性として自動運転化、通信業界では高速通信技術が注目されている。この潮流により、半導体技術の進展が著しく、半導体デバイスの性能向上と信頼性確保は極めて重要な課題となっている。
【0003】
エポキシ樹脂は、高い絶縁性、耐熱性、機械的強度、耐薬品性、接着性、成形性といった優れた特性を有していることから、従来から、半導体デバイスを保護し、外部からの影響を軽減する封止材料として用いられている。
しかしながら、エポキシ樹脂は剛直な分子構造を有しているため、硬化させたエポキシ樹脂は、非常に脆弱である、という問題点を有している。この脆弱性を改善し、靭性を付与するため、エポキシ樹脂にエラストマー材料を配合する技術が公開されているが、かかる技術は有機溶剤を用いたプロセスを用いるものであるため、環境負荷、作業性、最終製品の品質に悪影響を及ぼす可能性がある、という問題点を有している。
【0004】
エポキシ樹脂にエラストマー材料を配合する技術としては、例えば、スチレン系エラストマーを有機溶剤に溶解させたエラストマー溶液とエポキシ樹脂をブレンドすることで、靭性を改良する技術が公開されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この技術では、作業者の有機溶剤による中毒の可能性、製品中の残溶剤等の課題があり、近年求められる加工水準を満たしていない、という問題点を有している。
【0005】
上述の背景から、無溶剤でエポキシ樹脂に混合可能な靭性付与材が求められている。
一般的に用いられる靭性付与材としては、熱可塑性エラストマーが挙げられるが、前記熱可塑性エラストマーを無溶剤でエポキシ樹脂に混合しようとすると、加熱温度を150℃以上に設定する必要がある。かかる温度条件下で長時間加工すると、エポキシ樹脂自身が自己重合反応を起こし、粘度が急上昇し流動性が失われる、という問題点を有している。
また、エポキシ樹脂へ混合する靭性付与材は、高流動性であることが要求される。例えば半導体封止工程においては、封止材であるタブレッド状のエポキシ封止材を硬化反応が進行する温度以下で加熱溶融させ、トランスファー成形により封止・硬化させる必要がある。そのため、仮に流動性に劣る靭性付与材によって改質したエポキシ樹脂組成物を用いると、金型への充填が不十分となり、ショートショット(成形不良)の原因になる。
【0006】
上述したような問題点に鑑み、流動性が良好な靭性付与材として、流動性の高い水添ブロック共重合体が開示されているが(例えば、特許文献2参照)、当該水添ブロック共重合体は150℃未満で十分に溶融せず、より高温下で加工を行わなければならず、エポキシ樹脂の靭性付与材として用いることは好適ではない、という問題点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2022/102505号
国際公開第2023/145369号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、従来提案されている技術においては、エポキシ樹脂において自己重合反応が進行する温度未満で十分な流動性を有する靭性付与材は未だ得られていない、という問題点を有している。
【0009】
そこで、本発明においては、エポキシ樹脂の自己重合反応が進行する温度未満で十分な流動性を有し、熱硬化性樹脂への溶解性が良好で、エポキシ樹脂との樹脂組成物としたときに、優れた加工性、靭性、柔軟性、低成形収縮性を実現し、長時間の加熱硬化反応中でも熱安定性に優れたものとなるブロック共重合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上述した従来技術の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するブロック共重合体であって、芳香族ビニル単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量、共役ジエン単量体単位の水素添加率、特定条件下でのメルトフローレート(以下、MFRと記載する場合がある)、特定条件下での貯蔵弾性率を、特定することにより、上述した従来技術の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
(【0011】以降は省略されています)
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