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公開番号2025116172
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2025092033,2023523452
出願日2025-06-02,2022-05-20
発明の名称検出機及び検出装置
出願人京セラ株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G01R 33/24 20060101AFI20250731BHJP(測定;試験)
要約【課題】磁界の検出精度を改善すること。
【解決手段】検出機は、NVセンタが形成されるダイヤモンド結晶と、ダイヤモンド結晶上に設けられたループアンテナと、誘電体基体と、を備え、NVセンタは、ダイヤモンド結晶の一方の面に配置され、誘電体基体は、軸方向の検出対象側の端部と検出対象側と反対側の端部とがいずれも開口した筒状であり、ダイヤモンド結晶の外周部は、軸方向視において、誘電体基体の内周部より外側で、誘電体基体の外周部より内側に位置し、ループアンテナは、ダイヤモンド結晶のうちNVセンタが形成される面と反対側の面に配置され、誘電体基体上に形成された高周波伝送線路に電気的に接続される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
ＮＶセンタが形成されるダイヤモンド結晶と、
前記ダイヤモンド結晶上に設けられたループアンテナと、
誘電体基体と、
を備え、
前記ＮＶセンタは、前記ダイヤモンド結晶の一方の面に配置され、
前記誘電体基体は、軸方向の検出対象側の端部と前記検出対象側と反対側の端部とがいずれも開口した筒状であり、
前記ダイヤモンド結晶の外周部は、軸方向視において、前記誘電体基体の内周部より外側で、前記誘電体基体の外周部より内側に位置し、
前記ループアンテナは、前記ダイヤモンド結晶のうち前記ＮＶセンタが形成される面と反対側の面に配置され、前記誘電体基体上に形成された高周波伝送線路に電気的に接続される、
検出機。
続きを表示（約 900 文字）【請求項２】
前記ループアンテナは、第１櫛部を有する第１辺と、第２櫛部を有する第２辺と、を有しており、第１櫛部と第２櫛部が噛み合うように配置されて容量形成部を形成している、
請求項１に記載の検出機。
【請求項３】
前記誘電体基体は、前記筒状の前記検出対象側の端部が、前記ダイヤモンド結晶の前記検出対象と向かい合う面よりも前記反対側に位置する、
請求項１又は２に記載の検出機。
【請求項４】
前記ループアンテナは、リング状に形成され、
前記ダイヤモンド結晶のうち前記ＮＶセンタが形成される面と反対側の面は、前記ループアンテナが配置されていない部分が露出する、
請求項１又は２に記載の検出機。
【請求項５】
前記ダイヤモンド結晶のうち前記ＮＶセンタが形成される面は、平滑な面である、
請求項１又は２に記載の検出機。
【請求項６】
請求項１又は２に記載の検出機と、発光素子と、受光素子とを備える検出装置であって、
前記発光素子は、前記ＮＶセンタへ光を照射し、
前記受光素子は、前記ＮＶセンタの蛍光を受光する、
検出装置。
【請求項７】
前記発光素子と前記受光素子とは、前記ダイヤモンド結晶のうち前記ＮＶセンタが形成される面と反対側の面における、前記ループアンテナが配置されていない部分に密着して配置される、
請求項６に記載の検出装置。
【請求項８】
前記発光素子と前記受光素子とは、前記ダイヤモンド結晶のうち前記ＮＶセンタが形成される面と反対側の面における、前記ループアンテナが配置されていない部分の直上に一定距離だけ離隔されて配置される、
請求項６に記載の検出装置。
【請求項９】
前記検出機は、前記誘電体基体に収容され、検出基板と向かい合って配置された光学窓
を備え、
前記光学窓は、前記誘電体基体の軸方向の前記反対側の端部の開口内に位置する、
請求項８に記載の検出装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、検出機及び検出装置に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、ＳＱＵＩＤ素子を利用し、サンプルの各点上の磁界を測定する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１６－０１４５４１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１に記載の技術では、試料とＳＱＵＩＤ素子との間にサファイア窓が挿入され、かつ、サファイア窓とＳＱＵＩＤ素子の間に断熱のための一定距離を設ける必要がある。このため、ＳＱＵＩＤ素子を試料へ近づけることができない。そのため、近接する磁界分布を分離してそれぞれを観察することが難しい。このように、検出精度には改善の余地がある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
１つの態様に係る検出機は、ＮＶセンタが形成されるダイヤモンド結晶と、前記ダイヤモンド結晶上に設けられたループアンテナと、誘電体基体と、を備え、前記ＮＶセンタは、前記ダイヤモンド結晶の一方の面に配置され、前記誘電体基体は、軸方向の検出対象側の端部と前記検出対象側と反対側の端部とがいずれも開口した筒状であり、前記ダイヤモンド結晶の外周部は、軸方向視において、前記誘電体基体の内周部より外側で、前記誘電体基体の外周部より内側に位置し、前記ループアンテナは、前記ダイヤモンド結晶のうち前記ＮＶセンタが形成される面と反対側の面に配置され、前記誘電体基体上に形成された高周波伝送線路に電気的に接続される。
【０００６】
１つの態様に係る検出装置は、上記の検出機と、発光素子と、受光素子とを備える検出装置であって、前記発光素子は、前記ＮＶセンタへ光を照射し、前記受光素子は、前記ＮＶセンタの蛍光を受光する。
【発明の効果】
【０００７】
本開示の１つの態様に係る検出機及び検出装置によれば、磁界を高精度に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
図１は、第１実施形態に係る検出機の検出基板の概略を説明する断面図である。
図２は、第１実施形態に係る検出機及び検出装置の一例を説明する概略図である。
図３は、第１実施形態に係る検出機及び検出装置の他の例を説明する概略図である。
図４は、誘電体基体の他の例を説明する概略図である。
図５は、信号制御部の一例を説明するブロック図である。
図６は、第２実施形態に係る検出機の検出基板の概略を説明する断面図である。
図７は、第２実施形態に係る検出機及び検出装置の一例を説明する概略図である。
図８は、検出基板の一例を説明する概略図である。
図９は、アンテナ導体の一例を説明する平面図である。
図１０は、アンテナ導体の他の例を説明する平面図である。
図１１は、アンテナ導体の他の例を説明する平面図である。
図１２は、アンテナ導体の反射特性の一例を説明するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下に実施形態に係る検出機及び検出装置について説明する。検出機及び検出装置は、検出対象に発生する磁界を検出するためのものである。図１は、第１実施形態に係る検出機の検出基板の概略を説明する断面図である。図２は、第１実施形態に係る検出機及び検出装置の一例を説明する概略図である。図３は、第１実施形態に係る検出機及び検出装置の他の例を説明する概略図である。
【００１０】
［第１実施形態］
（検出対象）
検出対象は、検出機１０及び検出装置１による検出の対象物、言い換えると、試料である。検出対象は、電流によって磁界が発生する。図１に示す例では、検出対象は、誘電体１００と、誘電体１００の内部に配置された導体１０１、導体１０２、導体１０３及び導体１０４とを有する。導体１０１、導体１０２及び導体１０３は、誘電体１００の面１００ａ側に間隔を空けて配置されている。導体１０１、導体１０２及び導体１０３の幅ｄ２１は、例えば１μｍ程度である。導体１０４は、誘電体１００の面１００ｂ側に配置されている。導体１０１には、図１における手前側から奥側に向かって電流Ｉ１が流れる。電流Ｉ１は、誘電体１００の面１００ａ側を流れる。電流Ｉ１による磁界Ｆ１の向きを矢印で示す。導体１０２には、図１における奥側から手前側に向かって電流Ｉ２が流れる。電流Ｉ２は、誘電体１００の面１００ａ側を流れる。電流Ｉ２による磁界Ｆ２の向きを矢印で示す。導体１０３には、図１における手前側から奥側に向かって電流Ｉ３が流れる。電流Ｉ３は、誘電体１００の面１００ａ側を流れる。電流Ｉ３による磁界Ｆ３の向きを矢印で示す。導体１０４には、図１における左側から右側に向かって電流Ｉ４が流れる。電流Ｉ４は、誘電体１００の面１００ｂ側を流れる。電流Ｉ４による磁界Ｆ４の向きを矢印で示す。
（【００１１】以降は省略されています）

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