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公開番号2025115188
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009586
出願日2024-01-25
発明の名称鉛蓄電池
出願人株式会社GSユアサ
代理人弁理士法人河崎特許事務所
主分類H01M 10/06 20060101AFI20250730BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】重負荷寿命性能を向上させることができる鉛蓄電池を提供する。
【解決手段】正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に介在する多孔質フィルムと、電解液と、を備え、多孔質フィルムは、樹脂を含み、多孔質フィルムのX線回折スペクトルにおいて、I110/(I110+I200)で表される比が、0.6以上であり、I110は、(110)面に相当する回折ピークの積分強度であり、I200は、(200)面に相当する回折ピークの積分強度であり、電解液中の化学的酸素要求量は、170mg/L未満である、鉛蓄電池。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
正極板と、
負極板と、
前記正極板および前記負極板の間に介在する多孔質フィルムと、
電解液と、
を備え、
前記多孔質フィルムは、樹脂を含み、
前記多孔質フィルムのX線回折スペクトルにおいて、I
110
/(I
110
+I
200
)で表される比が、0.6以上であり、

110
は、(110)面に相当する回折ピークの積分強度であり、

200
は、(200)面に相当する回折ピークの積分強度であり、
前記電解液中の化学的酸素要求量は、170mg/L未満である、鉛蓄電池。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
前記化学的酸素要求量は、120mg/L以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
【請求項3】
前記比Rは、0.7以上である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
【請求項4】
前記多孔質フィルムは、0.15mm以上0.30mm以下の厚さを有する、請求項1に記載の鉛蓄電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池は、車載用、産業用の他、様々な用途で使用されている。鉛蓄電池は、正極板および負極板と、これらの間に介在するセパレータと、電解液と、を含む。鉛蓄電池のセパレータには、様々な性能が要求される。セパレータとしては、一般にポリオレフィンを含む多孔質フィルムが使用されている。
【0003】
特許文献1は、「ポリオレフィン微孔性膜を含む鉛蓄電池のためのセパレータであって、前記ポリオレフィン微孔性膜は、好ましくは超高分子量ポリエチレンであるポリエチレンと、粒子状充填剤と、処理可塑剤と、を含み、前記粒子状充填剤は重量で40%以上の量で存在し、前記ポリエチレンは、複数の伸び切り鎖結晶(シシ形成)及び複数の折り畳み鎖結晶(ケバブ形成)を含むシシケバブ形成のポリマーを含み、前記ケバブ形成の平均繰り返し又は周期は1nmから150nmであり、好ましくは120nm未満である、セパレータ」を提案している。
【0004】
特許文献2は、「電解液中に0.5mg/L以上3mg/L以下の還元性有機物を含むことを特徴とする鉛蓄電池」を提案している。
【0005】
特許文献3は、「ポリオレフィン系樹脂20~60質量%と、無機粉体80~40質量%と、これらの配合物に対して40~240質量%の鉱物オイルとの混合物からなる原料組成物を加熱溶融し、混練しながら、リブを有するシート状に成形した後、該オイルを溶解し得る有機溶剤の浸漬槽に浸漬して該オイルの一部を抽出除去し、加熱乾燥して得られる、該オイルを5~30質量%含有した鉛蓄電池用リブ付きセパレータにおいて、該セパレータのリブ部とベース部におけるオイル含有率の差を5質量%以下としたことを特徴とする鉛蓄電池用リブ付きセパレータ」を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2019-514173号公報
特開2005-251394号公報
特開2001-338631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らは、電解液中の有機成分の濃度の指標となる化学的酸素要求量(COD)が変化することで、充放電効率が変化し、深放電サイクル性能(重負荷寿命性能)が大きく影響されるという知見を得た。
【0008】
電解液中の有機成分の量を低下させることで充電効率を高くしたとしても、重負荷寿命が向上するとは限らないことを、本発明者らは新たに見出した。例えば、重負荷寿命試験(例えばJIS D5301:2019の重負荷寿命試験)では、CODが多いことにより、正極板と負極板の表面で充放電反応を阻害する有機成分が多いときには、充電効率が低下する。そのため、放電深度が深い重負荷寿命試験では、セパレータの酸化劣化が始まる前に充電不足で鉛蓄電池は寿命に至る。一方、CODが少ない場合、充電効率は向上する。そのため、重負荷寿命性能は良化することが想定される。
【0009】
しかし、実際には想定とは異なり、CODが少ない場合、重負荷寿命は殆ど改善しない。これは、充電効率が向上した結果として、正極電極材料の軟化と脱落が生じやすくなり、正極電極材料とセパレータとの接触面積が増加してセパレータの酸化劣化を引き起こすためである。そのためセパレータに亀裂、割れ、穴あき等が発生し、正極電極材料と負極電極材料とがセパレータの損傷箇所で接触して短絡が発生し、鉛蓄電池は寿命に至る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一側面は、正極板と、負極板と、前記正極板および前記負極板の間に介在する多孔質フィルムと、電解液と、を備え、前記多孔質フィルムは、樹脂を含み、前記多孔質フィルムのX線回折スペクトルにおいて、I
110
/(I
110
+I
200
)で表される比が、0.6以上であり、I
110
は、(110)面に相当する回折ピークの積分強度であり、I
200
は、(200)面に相当する回折ピークの積分強度であり、前記電解液中の化学的酸素要求量は、170mg/L未満である、鉛蓄電池に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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