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公開番号2025112926
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007466
出願日2024-01-22
発明の名称電圧発生装置
出願人国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
代理人個人,個人,個人,個人
主分類F03H 99/00 20090101AFI20250725BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】ホールスラスタに電力を供給する電力処理部の小型化を実現することができる電圧発生装置を提供すること。
【解決手段】宇宙機の推進力を発生させるホールスラスタシステムに備えられる電圧発生装置であって、ホールスラスタシステムを構成するホールスラスタが有するアノード電極とカソード電極との間に電力を供給するアノード電源におけるアノード電極側の第1の線路に第1端が接続され、第1端の入力電圧に応じた出力電圧を出力する第2端が、カソード電極に接続されるホローカソードに近接して配置されたキーパー電極に接続される、電圧発生装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
宇宙機の推進力を発生させるホールスラスタシステムに備えられる電圧発生装置であって、
前記ホールスラスタシステムを構成するホールスラスタが有するアノード電極とカソード電極との間に電力を供給するアノード電源における前記アノード電極側の第1の線路に第1端が接続され、前記第1端の入力電圧に応じた出力電圧を出力する第2端が、前記カソード電極に接続されるホローカソードに近接して配置されたキーパー電極に接続される、
電圧発生装置。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記第1の線路は、前記アノード電源と前記アノード電極とを接続する線路である、
請求項1に記載の電圧発生装置。
【請求項3】
前記アノード電源は、複数の電源モジュールが直列に接続されており、
いずれかの第1の電源モジュールと第2の電源モジュールとを直列に接続する線路に前記第1端が接続される、
請求項1に記載の電圧発生装置。
【請求項4】
前記電源モジュールは、DC/DCコンバータである、
請求項3に記載の電圧発生装置。
【請求項5】
前記電源モジュールは、バッテリーである、
請求項3に記載の電圧発生装置。
【請求項6】
抵抗素子と、
コンデンサ素子と、
を備え、
前記抵抗素子の一端が前記第1端に接続され、前記抵抗素子の他端と前記コンデンサ素子の一端とが直列に接続され、前記コンデンサ素子の他端が前記第2端に接続される、
請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の電圧発生装置。
【請求項7】
コンデンサ素子、
を備え、
前記コンデンサ素子の一端が前記第1端に接続され、前記コンデンサ素子の他端が前記第2端に接続される、
請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の電圧発生装置。
【請求項8】
抵抗素子、
を備え、
前記抵抗素子の一端が前記第1端に接続され、前記抵抗素子の他端が前記第2端に接続される、
請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の電圧発生装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧発生装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
人工衛星などの宇宙機の軌道や姿勢を制御するための推進力を発生させる電気推進機の利用が拡大し、市場が急速に拡大している。電気推進機は、化学推進機と比較して宇宙機に搭載する推進用のガスを少なくすることができるため、深宇宙探査を行う人工衛星や静止衛星のみならず、低軌道で運用されるコンステレーション衛星などへの採用も増加している。近年では、電気推進の中でも特にホールスラスタを用いたシステムの利用が急速に進んでいる。これは、ホールスラスタシステムは、電力当たりの発生推力が高いというメリットによるものである。
【0003】
ホールスラスタは、例えば、キセノンなどの所定のガスを電離させ生じたプラズマから引き出したイオンを加速させて宇宙空間に噴射させることによって推進力を発生させる。ホールスラスタシステムでは、電力処理部(PPU:Power Processing Unit)から供給した電力によってホールスラスタに放電を起こさせ、この放電により発生したプラズマからイオンを引き出している。ここで、電力処理部は、例えば、アノード電源、キーパー電源、ヒータ電源、コイル電源などの複数の電源と、電力制御部とから構成されている。この電力処理部は、ホールスラスタシステムの中でも大きな割合の重量とコストを占めている。このため、電力処理部の低コスト化や小型化させることは、ホールスラスタシステムを実現ために非常に重要な項目となっている。
【0004】
これに関して、従来から、電力処理部の小型化、低コスト化に関する技術が提案されている。その一つの提案として、電力処理部を構成する複数の電源の内、ホールスラスタに供給する電力の大部分を占めるアノード電源を小型化する技術がある。アノード電源を小型化する技術としては、例えば、アノード電源として共振型のコンバータを採用することによって小型化する技術(例えば、特許文献1)や、アノード電源の出力電圧を高周波で変動させることによって、ホールスラスタに特有の放電の不安定性を抑制して、アノード電源が備えるフィルタの小型化を図る技術(例えば、特許文献2)が提案されている。別の提案として、電力処理部を構成する複数の電源の内、ホールスラスタが備えるホローカソードのヒータ電源をなくし(削除し)、キーパー電源で生成させた高電圧パルスを加えることによって、ホローカソードにおける放電を開始させる技術が提案されている(例えば、特許文献3)。この従来技術では、電子放出材をヒータ電源によって加熱せず、キーパー電源で生成させる高電圧パルスによって、ホローカソードから電子を強力に引き出し、ホローカソードとキーパー電極との間に放電とプラズマとを発生させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第6169668号明細書
特開2014-005762号公報
特表2022-530748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、アノード電源を小型化することによって電力処理部の小型化、低コスト化を行う従来技術では、ホールスラスタにおいてガスを加速させて噴射させるために必ず必要な電源であるアノード電源を小型化するため、例えば、アノード電源の電力密度を向上させる必要があるなど、ホールスラスタシステムの性能を確保するための別の課題が生じてしまう場合がある。一方、ヒータ電源を削除することによって電力処理部の小型化、低コスト化を行う従来技術では、例えば、キーパー電源によって生成させた高電圧パルスのアークによるキーパー電極(あるいはホローカソードのキーパー電極側の端部)の材料の損耗や、材料が損耗したことによる電極間の絶縁の低下を抑える必要があるなど、ホールスラスタシステムの運用を継続させるための別の課題が生じてしまう場合がある。このため、従来技術では、宇宙機に遂行させるミッション(任務)を考慮した場合に、電力処理部を小型化、低コスト化するのは困難な場合があった。
【0007】
本発明は、上記の課題認識に基づいてなされたものであり、ホールスラスタに電力を供給する電力処理部の小型化を実現することができる電圧発生装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る電圧発生装置は、宇宙機の推進力を発生させるホールスラスタシステムに備えられる電圧発生装置であって、前記ホールスラスタシステムを構成するホールスラスタが有するアノード電極とカソード電極との間に電力を供給するアノード電源における前記アノード電極側の第1の線路に第1端が接続され、前記第1端の入力電圧に応じた出力電圧を出力する第2端が、前記カソード電極に接続されるホローカソードに近接して配置されたキーパー電極に接続される、電圧発生装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、ホールスラスタに電力を供給する電力処理部の小型化を実現することができる電圧発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係る電圧発生装置を有する電力処理部を備えたホールスラスタシステムの構成の一例を示す図である。
実施形態に係る電圧発生装置を用いたホールスラスタシステムの動作の一例を示す図である。
実施形態に係る電圧発生装置における別の構成の一例を示す図である。
実施形態に係る電圧発生装置におけるさらに別の構成の一例を示す図である。
実施形態に係る電圧発生装置が用いるアノード電源の構成、および電圧発生装置の接続の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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