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公開番号2025112200
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-31
出願番号2024006359
出願日2024-01-18
発明の名称車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類H02J 1/00 20060101AFI20250724BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】冗長電源を含む二系統の電源を使用して、駐車支援制御を適切に実行することが可能な車両の制御装置を提供する。
【解決手段】主電源1aを有する第1電源系統1と、冗長電源2aを有する第2電源系統2とを備え、第1電源系統1および第2電源系統2から供給される電力を使用して、電動シフト切替装置3、電動ステアリング装置4、制動装置5、および、駆動装置6をそれぞれ制御することにより自動で駐車動作を行う駐車支援制御を実行可能な車両の制御装置において、冗長電源2aの電圧が、実行閾値Vfよりも高い場合に、駐車支援制御の実行を許可し、冗長電源2aの電圧が、実行閾値Vfよりも小さい停止閾値Vtよりも低い場合に、駐車支援制御の実行を停止または禁止するとともに、実行閾値Vfと停止閾値Vtとの差を、電動シフト切替装置3による所定回数以上のシフト操作を可能にする電位差に設定する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
主電源を有する第1電源系統と、冗長電源を有する第2電源系統と、電動シフト切替装置と、電動ステアリング装置と、制動装置と、駆動装置と、を備え、前記第1電源系統および前記第2電源系統から供給される電力を使用して、少なくとも、前記電動シフト切替装置、前記電動ステアリング装置、前記制動装置、および、前記駆動装置をそれぞれ制御することにより自動で駐車動作を行う駐車支援制御を実行可能な車両の制御装置であって、
前記車両を制御するとともに、前記駐車支援制御を実行するコントロールユニットを備え、
前記コントロールユニットは、
前記冗長電源の電圧が、所定の実行閾値よりも高い場合に、前記駐車支援制御の実行を許可し、前記冗長電源の電圧が、前記実行閾値よりも小さい所定の停止閾値よりも低い場合に、前記駐車支援制御の実行を停止または禁止するとともに、
前記実行閾値と前記停止閾値との差が、前記電動シフト切替装置による所定回数以上のシフト操作を可能にする電位差に設定されている
ことを特徴とする車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、車両の制御装置に関し、特に、駐車動作を自動で行う自動駐車機能(あるいは、リモート駐車機能、駐車支援機能)を有する車両の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、駐車支援制御を実行する際に、第2の電源(冗長電源)の電力不足に応じて適切な処理を実行することを目的とした車両の制御装置が記載されている。この特許文献1に記載された車両は、第1電源装置および第2電源装置を備えている。第1電源装置は、駐車支援制御を実行する際に電力を供給する。第2電源装置は、第1電源装置に異常が発生した場合に電力を供給する。すなわち、第2電源装置は、いわゆる冗長電源である。そして、この特許文献1に記載された車両の制御装置は、上記のような二系統の電源装置を備えた車両を制御対象にして、駐車支援制御を実行する。併せて、駐車支援制御の実行中に、第2電源装置(冗長電源)の蓄電量が所定の第1閾値よりも小さくなった場合には、車両を停止させる停止制御を実行する。また、上記の第1電源装置は、第2電源装置を充電できるように、第2電源装置に接続されている。そして、特許文献1に記載された車両の制御装置は、第1電源装置で第2電源装置を充電する。それとともに、第2電源装置の蓄電量が、上記の第1閾値よりも大きい第2閾値以上になった場合に、第2電源装置への充電を終了し、その後、駐車支援制御を実施する。
【0003】
なお、特許文献2には、メイン電源系統が失陥しても、補助電源系統によって車両を速やかに制動して停止させることを目的とした車両の制御装置が記載されている。この特許文献2に記載された車両の制御装置では、自動駐車(あるいは、リモート駐車)の実行中に、第1電源系統(メイン電源系統)に異常が生じた場合、第2電源系統(補助電源系統、冗長電源)から供給する電力によって車両が速やかに停止させられる。また、自動駐車の実行中は、第1電源系統に異常が発生していなくとも、第2電源系統から電力を供給可能な状態が維持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-41514号公報
特開2021-14173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記載された車両の制御装置では、二系統の電源装置を備えるとともに、第1閾値および第2閾値の、大きさが異なる二つの閾値を設けて、上記のような駐車支援制御および停止制御の実行ならびに解除の判断が行われる。具体的には、図1のタイムチャートに示すように、第2電源装置の電圧(キャパシタ電圧;第2電源装置の蓄電量に相当)に対する第1閾値α、および、第2閾値βが設けられている。そして、特許文献1に記載された車両の制御装置では、第2電源装置の電圧が第2閾値を上回っている場合に駐車支援制御が開始され、その駐車支援制御の実行中に、冗長電源である第2電源装置の電圧が第1閾値よりも小さくなると、駐車支援制御が中止されてしまう。例えば、図1のタイムチャートに示すように、時刻t1で第2電源装置の電圧が第2閾値βに到達すると、駐車支援制御の実行が可能になる。それとともに、その時刻t1から駐車支援制御による駐車動作が開始される。その後、時刻t2でPレンジからDレンジへのシフト操作が行われ、そのシフト操作の際に第2電源装置の電力が消費されることに伴い、第2電源装置の電圧が第1閾値αを下回ると、停止制御が実行されて車両が停止する。すなわち、駐車支援制御が途中で終了させられる。
【0006】
このように、特許文献1に記載された車両の制御装置や従来の制御技術では、上記のような駐車支援制御(あるいは、自動駐車制御、リモート駐車制御等)によって車両が駐車動作を開始したものの、冗長電源の蓄電量が減少することによって、その駐車動作が途中で止められてしまうおそれがある。
【0007】
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、二系統の電源を使用して駐車支援制御を実行する車両を対象にして、所定回数のシフト操作を可能にして、駐車支援制御を適切に実行することが可能な車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明は、主電源を有する第1電源系統と、冗長電源を有する第2電源系統と、電動シフト切替装置と、電動ステアリング装置と、制動装置と、駆動装置と、を備え、前記第1電源系統および前記第2電源系統から供給される電力を使用して、少なくとも、前記電動シフト切替装置、前記電動ステアリング装置、前記制動装置、および、前記駆動装置をそれぞれ制御することにより自動で駐車動作を行う駐車支援制御を実行可能な車両の制御装置であって、前記車両を制御するとともに、前記駐車支援制御を実行するコントロールユニットを備え、前記コントロールユニットは、前記冗長電源の電圧が、所定の実行閾値よりも高い場合に、前記駐車支援制御の実行を許可し、前記冗長電源の電圧が、前記実行閾値よりも小さい所定の停止閾値よりも低い場合に、前記駐車支援制御の実行を停止または禁止するとともに、前記実行閾値と前記停止閾値との差が、前記電動シフト切替装置による所定回数以上のシフト操作を可能にする電位差に設定されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明は、駐車支援制御を実行することにより、駐車動作を自動で行う自動駐車機能、または、リモート駐車機能、もしくは、駐車支援機能を有する車両を制御対象にして、源失陥時の車両の安全性を担保するための冗長電源を備えている。この発明の車両の制御装置は、冗長電源の電圧が、予め設定された実行閾値よりも高い場合に、駐車支援制御を実行する。駐車支援制御を実行する際には、例えば、電動シフト切替装置を作動させるために冗長電源の電力が消費され、冗長電源の電圧が低下する。その冗長電源の電圧が、予め設定された停止閾値よりも低くなった場合には、駐車支援制御の実行を禁止する。駐車支援制御が実行中であれば、その駐車支援制御を停止する。そして、この発明の車両の制御装置では、上記の冗長電源の電圧に対する実行閾値(電位)と停止閾値(電位)との差(すなわち、電位差、電圧)が、電動シフト切替装置による所定回数以上のシフト操作を可能にする電位差に設定されている。所定回数は、例えば、駐車支援制御による駐車動作が完了するシフト操作の回数に設定される。このような上下二つの閾値を設けて駐車支援制御の実行および停止を判断することにより、この発明の車両の制御装置では、冗長電源の電圧が十分に高い状態、すなわち、冗長電源の蓄電量が十分にある状態で、駐車支援制御による自動駐車が実施される。そのため、駐車支援制御を実行する際には、その駐車支援制御による駐車動作を途中で停止することなく、自動駐車を完了することができる。
【0010】
したがって、この発明の車両の制御装置によれば、二つの系統の電源を使用して駐車支援制御を実行する車両を対象にして、駐車支援制御による駐車動作において、駐車が完了する所定回数のシフト操作を可能にして、駐車支援制御を適切に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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