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公開番号2025110973
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-30
出願番号2024005075
出願日2024-01-17
発明の名称配線器具設置体
出願人未来工業株式会社
代理人弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
主分類H02G 3/02 20060101AFI20250723BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】壁への配線器具の設置作業を改善することを可能とする配線器具設置体を提供する。
【解決手段】配線器具設置体は、設置体本体と、挟持機構と、を備える。挟持機構は、設置体本体に設けられ、壁孔の周縁に壁表側から当接する挟持部と、壁孔を介して壁裏側に配置され、少なくとも壁孔の周縁下部に壁裏側から当接する下側挟持体と、設置体本体に対するネジ軸の傾動が規制された状態で設置体本体に空転可能に保持された、下側挟持体を操作するための下側操作部と、下側挟持体の後方でネジ軸に螺着され、ネジ軸の一方向の回動に従って壁に向かって螺進し、下側挟持体を後方から押圧する下側移動体と、を備える。下側挟持体は、壁と干渉せずに壁孔を通過可能な非干渉位置から、壁と対面して壁を挟持可能な挟持位置まで、設置体本体に対して相対移動可能であり、かつ、非干渉位置から挟持位置への移動は、下側挟持体の自由落下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
壁に形成された壁孔に対して配線器具を設置するための配線器具設置体であって、
内部空間を画定する周壁、前記内部空間を外部に臨ませる開口部、および、配線器具を保持する器具枠が取着される器具枠取着部を有する設置体本体と、
前記壁孔の周縁を挟持することによって、前記壁孔に挿入された前記設置体本体を前記壁に固定するための挟持機構と、を備え、
前記挟持機構は、
前記設置体本体に設けられ、前記壁孔の周縁に壁表側から当接する挟持部と、
前記壁孔を介して壁裏側に配置され、少なくとも前記壁孔の周縁下部に壁裏側から当接する下側挟持体と、
壁表側から回動操作されるネジ軸を備え、前記設置体本体に対する前記ネジ軸の傾動が規制された状態で前記設置体本体に空転可能に保持された、前記下側挟持体を操作するための下側操作部と、
前記下側挟持体の後方で前記ネジ軸に螺着され、前記ネジ軸の一方向の回動に従って前記壁に向かって螺進し、前記下側挟持体を後方から押圧する下側移動体と、を備え、
前記下側挟持体は、前記壁と干渉せずに前記壁孔を通過可能な非干渉位置から、前記壁と対面して前記壁を挟持可能な挟持位置まで、前記設置体本体に対して相対移動可能であり、かつ、前記非干渉位置から前記挟持位置への移動は、前記下側挟持体の自由落下であることを特徴とする配線器具設置体。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記非干渉位置にある前記下側挟持体の少なくとも一部が、前記内部空間内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の配線器具設置体。
【請求項3】
前記下側挟持体は、前記非干渉位置を維持すべく前記内部空間に差し入れた手指を掛けることで支持される被支持部を有しており、
前記被支持部は、前記非干渉位置および前記挟持位置のいずれにおいても前記内部空間内で指掛け可能であることを特徴とする請求項2に記載の配線器具設置体。
【請求項4】
前記下側挟持体は、前記設置体本体によって前記非干渉位置に支持される被支持部を有しており、
前記ネジ軸の回動操作によって前記下側挟持体が前記壁に向かって前進すると、前記被支持部の支持が解除され、前記下側挟持体が前記非干渉位置から前記挟持位置へと自由落下するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線器具設置体。
【請求項5】
前記周壁は、前記開口部と対向する底壁、および前記底壁から立設する側壁を備え、
前記下側挟持体は、前記非干渉位置において前記底壁の外面側に配置され、前記周壁の外側から手指によって前記非干渉位置に支持されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線器具設置体。
【請求項6】
前記底壁および/または前記側壁には、前記非干渉位置における前記下側挟持体の外縁よりも内側に凹設され、前記下側挟持体を前記周壁の外側から支持するために手指を配置可能とする凹部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の配線器具設置体。
【請求項7】
前記設置体本体および前記下側移動体が協働して前記ネジ軸の傾動を規制することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の配線器具設置体。
【請求項8】
前記下側移動体は、前記設置体本体と前記下側挟持体とで前記壁を挟持する際、前記下側挟持体における、少なくとも前記ネジ軸よりも下方部分を後方から押圧することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の配線器具設置体。
【請求項9】
前記挟持機構は、
前記壁孔の前記周縁下部よりも上方に位置する周縁上部に壁裏側から当接する上側挟持体と、
壁表側から回動操作されるネジ軸を備え、前記設置体本体に対する前記ネジ軸の傾動が規制された状態で前記設置本体に空転可能に保持された、前記上側挟持体を操作するための上側操作部と、をさらに備え、
前記上側挟持体は、前記設置体本体に対して上下動することなく前記壁に向かって移動するように、前記上側操作部によって操作されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の配線器具設置体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、壁に対して配線器具を設置するための配線器具設置体に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、構造物の壁面上の予め定められた位置にスイッチ、コンセント等の配線器具を設置する際、壁に壁孔を形成し、当該壁孔を介して配線器具が取り付けられる。一般的に、配線器具は、壁裏で配線ケーブルに接続されるとともに壁表に向けて露出するように設置される。そして、配線器具を壁孔を介して壁に固定するために種々の配線器具設置体が使用されている。
【0003】
特許文献1は、スイッチ、コンセント等の配線器具を壁穴に対して取付けるために使用される配線器具取付枠(配線器具設置体)を開示する。以下、当該段落において、()内に特許文献1の符号を示す。特許文献1の配線器具取付枠(1)は全体が略方形板状に形成された取付枠本体(2)の裏面側の上下両端部に挟持具であるネジ(4)によって一対の取付金具(3)が取付けられ、一体化されたものである。取付金具(3)は金属板材を屈曲形成してなり、配線器具取付枠(1)を壁材(11)に取付けたときに壁材(11)の裏面と当接する平面状の当接部(3b)を有し、ネジ(4)が螺着されるネジ孔(3c)と、取付枠本体(2)の角孔(2b)に挿入される突起(3a)とが設けられている。この取付金具(3)は取付枠本体(2)に形成された上下方向に長い一対の長孔(2e)を挿通するネジ(4)が取付金具(3)のネジ孔(3c)に螺着されることによって取付枠本体(2)に仮締め状態で一体化されている。また、配線器具取付枠(1)の角孔(2b)は取付金具(3)が所定距離上下動できる高さに形成されている。ネジ(4)を仮締めして取付枠本体(2)と取付金具(3)とを一体化してなる配線器具取付枠(1)を壁材(11)に取付けるには、予め、上下一対の取付金具(3)をそれぞれ取付枠本体(2)において壁孔(12)の中心方向に寄せておく。そして、この状態で、取付金具(3)を壁孔(12)内に挿入し、取付枠本体(2)を壁材(11)の表面に当接させる。このとき、取付金具(3)が壁孔(12)の中心方向に寄せられているので、当接部(3b)の左右の両端部(3d)が壁孔(12)の周縁と干渉して挿入の妨げとなることがなく、円滑に挿入することができる。取付金具(3)を壁孔(12)内に挿入した後は、各取付金具(3)の突起(3a)及びネジ(4)をそれぞれ取付枠本体(2)の角孔(2b)及び長孔(2e)内で移動させて取付金具(3)を上下離間方向に摺動させ、当接部(2b)を壁材(11)の裏面に対向させる。次に、ネジ(4)を取付金具(3)のネジ孔(3c)に螺着して、取付枠本体(2)の裏面と取付金具(3)の当接部(3b)とで壁材(11)を挟持する。以上によって、配線器具取付枠(1)の壁材(11)への取付けは完了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-089041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の従来の配線器具取付枠(配線器具設置体)は、壁に配線器具を設置する作業において、上下一対の取付金具をそれぞれ取付枠本体の中心方向に寄せた状態で壁孔を通過させ、取付金具を挿入した後、上下一対の取付金具を上下離間方向にそれぞれ摺動させて位置合わせした上で、ネジを螺回動させて、取付枠本体の裏面と上下一対の取付金具とで壁を挟持するように構成されている。すなわち、ユーザーは、壁表側から上下一対の取付金具を見えない状態でそれぞれ挟持位置に移動させ、(少なくとも上方の)取付金具を手で把持しながら、ネジを螺回動操作することが必要であった。また、当該配線器具取付枠では、取付枠本体に形成された長孔をネジが貫通し、ネジの先端に取付金具が螺合されていることから、ネジが長孔内で動いてその長手方向に傾動し易い。そのため、ユーザーが、ネジの姿勢を壁面に対して垂直に維持する操作もまた必要となる。したがって、従来の配線器具取付枠では、配線器具を壁孔を介して壁材に固定する作業に困難性を伴うことが問題として挙げられる。さらに、作業において、ネジの姿勢の傾きや、取付金具の位置ずれが起こり易いことから、壁への配線器具の安定した固定が困難であることもまた問題点として挙げられる。
【0006】
本発明は、上記課題の少なくとも一方を解決するためになされたものであり、その目的は、壁への配線器具の設置作業を改善することを可能とする配線器具設置体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の配線器具設置体は、壁に形成された壁孔に対して配線器具を設置するための配線器具設置体であって、
内部空間を画定する周壁、前記内部空間を外部に臨ませる開口部、および、配線器具を保持する器具枠が取着される器具枠取着部を有する設置体本体と、
前記壁孔の周縁を挟持することによって、前記壁孔に挿入された前記設置体本体を前記壁に固定するための挟持機構と、を備え、
前記挟持機構は、
前記設置体本体に設けられ、前記壁孔の周縁に壁表側から当接する挟持部と、
前記壁孔を介して壁裏側に配置され、少なくとも前記壁孔の周縁下部に壁裏側から当接する下側挟持体と、
壁表側から回動操作されるネジ軸を備え、前記設置体本体に対する前記ネジ軸の傾動が規制された状態で前記設置体本体に空転可能に保持された、前記下側挟持体を操作するための下側操作部と、
前記下側挟持体の後方で前記ネジ軸に螺着され、前記ネジ軸の一方向の回動に従って前記壁に向かって螺進し、前記下側挟持体を後方から押圧する下側移動体と、を備え、
前記下側挟持体は、前記壁と干渉せずに前記壁孔を通過可能な非干渉位置から、前記壁と対面して前記壁を挟持可能な挟持位置まで、前記設置体本体に対して相対移動可能であり、かつ、前記非干渉位置から前記挟持位置への移動は、前記下側挟持体の自由落下であることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の配線器具設置体は、請求項1に記載の配線器具設置体において、前記非干渉位置にある前記下側挟持体の少なくとも一部が、前記内部空間内に配置されることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の配線器具設置体は、請求項2に記載の配線器具設置体において、前記下側挟持体は、前記非干渉位置を維持すべく前記内部空間に差し入れた手指を掛けることで支持される被支持部を有しており、
前記被支持部は、前記非干渉位置および前記挟持位置のいずれにおいても前記内部空間内で指掛け可能であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の配線器具設置体は、請求項1に記載の配線器具設置体において、前記下側挟持体は、前記設置体本体によって前記非干渉位置に支持される被支持部を有しており、
前記ネジ軸の回動操作によって前記下側挟持体が前記壁に向かって前進すると、前記被支持部の支持が解除され、前記下側挟持体が前記非干渉位置から前記挟持位置へと自由落下するように構成されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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