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公開番号2025104282
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2024211937
出願日2024-12-05
発明の名称硬化性カーボネート組成物、その調製方法及びカーボネート硬化物
出願人上緯創新育成股ふん有限公司,SWANCOR INNOVATION & INCUBATION CO.,LTD.
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08G 59/40 20060101AFI20250702BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】硬化性カーボネート組成物、その調製方法及びカーボネート硬化物を提供する。
【解決手段】本発明は、各符号が明細書に定義されるものである式(I)で示される構造を有するカーボネートエポキシ共重合体と、溶剤と、第1触媒と、第2触媒と、エポキシ成分と、を含み、これにより、硬化過程における混合均一性と溶剤溶解性を改善することができ、更にプロセス工程を簡素化し、硬化過程のエネルギー消費と副生成物の生成を低減させることができる硬化性カーボネート組成物を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
硬化性カーボネート組成物であって、
式(I)で示される構造を有し、
JPEG
2025104282000016.jpg
52
170
ただし、R

及びR

は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、アリル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数6~12の芳香族基又はハロゲン原子であり、a及びbは、それぞれ独立して、0~4の整数であり、且つnは、7~24の整数であり、
ただし、Yは、少なくとも1つのエポキシ基を有する化学構造であり、X及びZは、それぞれ独立して、単結合、例えば式(1)、式(2)、式(3)、式(4)、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)、式(9)、式(10)又は式(11)で示される構造であり、
JPEG
2025104282000017.jpg
108
170
ただし、X

及びX

は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数6~12の芳香族基であるカーボネートエポキシ共重合体と、
N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、アニソール、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート及びシクロヘキサノンからなる群から選択される溶剤と、
1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン、イミダゾール系化合物、ピリジン系化合物、第三級アミン化合物及び第四級アミン塩からなる群から選択される第1触媒と、
トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスホニウムクロリド誘導体、トリフェニルホスホニウムブロミド誘導体、トリフェニルホスホニウムヨージド誘導体及び第四級アミン塩からなる群から選択される第2触媒と、
エポキシ成分と、
を含む硬化性カーボネート組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の硬化性カーボネート組成物の調製方法であって、
ポリカーボネートと第1成分を前記溶剤に加え、且つ第1加熱温度まで昇温して撹拌し、前記ポリカーボネートと前記第1成分を溶解させた後、前記第1触媒を加えて前記第1加熱温度に維持して反応させて、カーボネートオリゴマーを含む第1混合物を形成する加アルコール分解反応工程であって、前記第1成分は、式(i)で示される構造を有し、且つ前記カーボネートオリゴマーは、式(ii)で示される構造を有する加アルコール分解反応工程を行うことと、
JPEG
2025104282000018.jpg
78
170
少なくとも2つのエポキシ基を有する第2成分を前記第1混合物に添加し、且つ第2加熱温度に維持して撹拌して、第2混合物を形成する混合工程を行うことと、
前記第2触媒を前記第2混合物に添加し、且つ第3加熱温度に維持して撹拌して、前記硬化性カーボネート組成物を形成する予備反応工程を行うことと、
を含む請求項1に記載の硬化性カーボネート組成物の調製方法。
【請求項3】
前記第1混合物の数平均分子量は、1000g/mole~5000g/moleである請求項2に記載の調製方法。
【請求項4】
前記第1成分と前記ポリカーボネートとのモル数比は、6~20である請求項2に記載の調製方法。
【請求項5】
前記第1触媒の添加量は、前記第1混合物における前記第1成分の含有量の0.1モル百分率~1.0モル百分率である請求項2に記載の調製方法。
【請求項6】
前記第1加熱温度は、110℃~170℃である請求項2に記載の調製方法。
【請求項7】
前記第2成分は、少なくとも1つのエポキシ化合物を含み、前記少なくとも1つのエポキシ化合物は、少なくとも2つのエポキシ基を有し、且つ前記少なくとも1つのエポキシ化合物の数が2つ以上である場合に、各前記少なくとも1つのエポキシ化合物は、異なる化学構造を有する請求項2に記載の調製方法。
【請求項8】
前記第2成分の添加量は、前記第2混合物の総量の15重量百分率~65重量百分率である請求項2に記載の調製方法。
【請求項9】
前記第2成分の前記添加量は、前記第2混合物の前記総量の25重量百分率~50重量百分率である請求項8に記載の調製方法。
【請求項10】
前記第2加熱温度は、60℃~150℃である請求項2に記載の調製方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性カーボネート組成物、その調製方法及びカーボネート硬化物に関し、特に、良好な貯蔵安定性を有し、且つそのカーボネート硬化物が良好な材料性質を有する、カーボネートエポキシ共重合体を含有する硬化性カーボネート組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート(Polycarbonate;PC)は、ビスフェノールAとジフェニルカーボネートなどの材料の高温でのエステル交換反応により形成される熱可塑性高分子材料である。ポリカーボネートは、5つの主要なエンジニアリングプラスチック材料の1つに属し、良好な透明性、耐衝撃性及び耐熱性を備えるため、眼鏡レンズ、光ディスク、データアクセス装置又は自動車のランプシェードなどの民生品に広く応用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
芳香族カーボネート構造とエポキシ構造がN,N-ジメチルベンジルアミン(Benzyldimethylamine;BDMA)触媒の作用下で、高温でエステル交換反応を行い、芳香族カーボネート構造が脂肪族カーボネート構造に置換されると同時に、環化副反応が発生してエチレンカーボネート構造が形成される。上記環化副反応は、硬化物の分子鎖を切断し、且つ硬化物の網状構造の完全性を破壊するため、カーボネート構造とエポキシ構造を利用して高い耐熱性を有する硬化物を調製しようとする場合、まず環化副反応による問題を解消する必要がある。
【0004】
また、化学構造がビスフェノールAよりも複雑なジフェノールモノマーを原料として使用して、カーボネートオリゴマーを合成する場合に、得られた生成物をエポキシ樹脂と溶融混合して高温で硬化させることができる。ビスフェノールAを原料として使用して調製されたカーボネートオリゴマーと比較して、ジフェノールモノマーを原料として使用して得られた硬化物は、良好な耐熱性を有するが、この合成方法の欠陥は、カーボネートオリゴマーをモノマーで且つ200℃以上の高温で合成しなければならず、更に副生成物フェノールを減圧蒸留により分離しなければならないため、大量のエネルギー消費をもたらすことである。
【0005】
また、廃ポリカーボネートをエポキシ樹脂の硬化剤として直接使用する場合に、硬化成形後の硬化物は、高い耐熱性及び分解可能性を有し、硬化物が分解されると、高分子量のフェノキシ樹脂を取得することができ、化学助剤として塗料などの他の分野に応用することができ、廃ポリカーボネートに対してより環境に優しく、且つ効果的な処理手段を提供する。しかしながら、上記処理手段の欠陥は、廃ポリカーボネートの融点が高すぎるため、エポキシ樹脂との高温溶融混合を直接行うことが困難であり、且つ廃ポリカーボネートの分子量が大きすぎて、有機溶剤への溶解性が良好ではないため、廃ポリカーボネートの溶液の固形分が10重量百分率~30重量百分率に達することしかできず、実際の応用には極めて大きな制限があることである。
【0006】
上記から分かるように、現在知られている技術では、カーボネートオリゴマーがモノマー重合によって得られる必要があり、且つ高温プロセスのエネルギー消費と副生成物の処理問題は、依然として解消すべき難題である。また、カーボネートオリゴマーとエポキシ樹脂が共硬化することができるが、硬化過程における混合均一性、溶剤溶解性又は貯蔵安定性には依然としてかなりの不足が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、その硬化物が良好な耐熱性を維持することができ、更にプロセスにおける高エネルギー消費と副生成物などの問題を解決することができると同時に、プロセスにおける混合均一性、溶剤溶解性又は貯蔵安定性などの性質を向上させる硬化性カーボネート組成物を提供することである。
【0008】
本発明の一実施形態は、式(I)で示される構造を有し、
JPEG
2025104282000002.jpg
52
170
ただし、R

及びR

は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~6のアルキル基、アリル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数6~12の芳香族基又はハロゲン原子であり、a及びbは、それぞれ独立して、0~4の整数であり、且つnは、7~24の整数であり、Yは、少なくとも1つのエポキシ基を有する化学構造であり、X及びZは、それぞれ独立して、単結合、例えば式(1)、式(2)、式(3)、式(4)、式(5)、式(6)、式(7)、式(8)、式(9)、式(10)又は式(11)で示される構造であり、
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2025104282000003.jpg
111
170
ただし、X

及びX

は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数6~12の芳香族基であるカーボネートエポキシ共重合体と、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、アニソール、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート及びシクロヘキサノンからなる群から選択される溶剤と、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン、イミダゾール系化合物、ピリジン系化合物、第三級アミン化合物及び第四級アミン塩からなる群から選択される第1触媒と、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスホニウムクロリド誘導体、トリフェニルホスホニウムブロミド誘導体、トリフェニルホスホニウムヨージド誘導体及び第四級アミン塩からなる群から選択される第2触媒と、エポキシ成分と、を含む硬化性カーボネート組成物を提供する。
【0009】
これにより、本発明の硬化性カーボネート組成物は、固形分が高く且つ貯蔵安定性が高いなどの特性を有し、硬化過程における混合均一性と溶剤溶解性を改善することができ、更にプロセス工程を簡素化し、硬化過程のエネルギー消費と副生成物の生成を低減させることができ、且つ硬化後の生成物は、良好な耐熱性を備えることができ、エポキシ樹脂ワニス(varnish)の基礎配合物として使用されることに有利である。
【0010】
本発明の別の実施形態は、ポリカーボネートと第1成分を溶剤に加え、且つ第1加熱温度まで昇温して撹拌し、ポリカーボネートと第1成分を溶解させた後、第1触媒を加えて第1加熱温度に維持して反応させて、カーボネートオリゴマーを含む第1混合物を形成する加アルコール分解反応工程であって、第1成分は、式(i)で示される構造を有し、且つカーボネートオリゴマーは、式(ii)で示される構造を有する加アルコール分解反応工程を行うことと、
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2025104282000004.jpg
77
170
少なくとも2つのエポキシ基を有する第2成分を第1混合物に添加し、且つ第2加熱温度に維持して撹拌し、第2混合物を形成する混合工程を行うことと、第2触媒を第2混合物に添加し、且つ第3加熱温度に維持して撹拌して、硬化性カーボネート組成物を形成する予備反応工程を行うことと、を含む前記硬化性カーボネート組成物の調製方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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