TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025102134
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219390
出願日2023-12-26
発明の名称静電荷像現像用トナーの製造方法
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/08 20060101AFI20250701BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】印字面の光沢性と高温下での保管時の耐ドキュメントオフセット性のいずれにも優れた静電荷像現像用トナーの製造方法に関すること。
【解決手段】少なくとも非晶性樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂をオープンロール型混練機を用いて溶融混練する工程1、該工程1で得られた混練物を粉砕した後、得られた粉砕物を無機微粒子と混合する工程2、該工程2で得られた混合物を粉砕し、分級する工程3を含む、静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記結晶性ポリエステル樹脂が脂肪族ジオールを含有するアルコール成分と脂肪族ジカルボン酸系化合物を含有するカルボン酸成分との重縮合物であり、該アルコール成分が炭素数2以上6以下の短鎖脂肪族ジオールを含有及び/又は該カルボン酸成分が炭素数4以上8以下の短鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物を含有する、静電荷像現像用トナーの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも非晶性樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂をオープンロール型混練機を用いて溶融混練する工程1、該工程1で得られた混練物を粉砕した後、得られた粉砕物を無機微粒子と混合する工程2、該工程2で得られた混合物を粉砕し、分級する工程3を含む、静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記結晶性ポリエステル樹脂が脂肪族ジオールを80モル%以上含有するアルコール成分と脂肪族ジカルボン酸系化合物を80モル%以上含有するカルボン酸成分との重縮合物であり、該アルコール成分が炭素数2以上6以下の短鎖脂肪族ジオールを含有及び/又は該カルボン酸成分が炭素数4以上8以下の短鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物を含有し、前記結晶性ポリエステル樹脂の前記非晶性樹脂に対する質量比が2/98以上18/82以下である、静電荷像現像用トナーの製造方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
工程2における無機微粒子の使用量が、粉砕物100質量部に対して、0.3質量部以上10質量部以下である、請求項1記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【請求項3】
結晶性ポリエステル樹脂の融点が、60℃以上100℃以下である、請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【請求項4】
非晶性樹脂が、非晶性ポリエステル樹脂を含有する、請求項1~3いずれか記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真システムの発展に伴い、高画質化及び高速化に対応した静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう)の開発が求められている。例えば、マシンの高速化によって、定着時に記録紙に塗工されたトナーへ加わる熱量が低下するため、トナーにより優れた低温定着性が要求されている。
【0003】
そこで、トナーの結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂がトナーの低温定着性向上に有効であることが知られており、非晶性ポリエステル樹脂との併用が検討されている(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-159022号公報
特開2020-85971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
結晶性ポリエステル樹脂を含有するトナーは、熱定着工程にてトナーが素早く可塑化して変形できるため、印字面の光沢性に優れる。その一方で、印字物を高温下で保管した際に、印字層を形成するトナーが可塑化すると、他の紙が重なった時にその裏面にトナーの一部が移行する現象(ドキュメントオフセット)が発生し、他の紙を汚してしまうという課題がある。
【0006】
本発明は、印字面の光沢性と高温下での保管時の耐ドキュメントオフセット性のいずれにも優れた静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、少なくとも非晶性樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂をオープンロール型混練機を用いて溶融混練する工程1、該工程1で得られた混練物を粉砕した後、得られた粉砕物を無機微粒子と混合する工程2、該工程2で得られた混合物を粉砕し、分級する工程3を含む、静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記結晶性ポリエステル樹脂が脂肪族ジオールを80モル%以上含有するアルコール成分と脂肪族ジカルボン酸系化合物を80モル%以上含有するカルボン酸成分との重縮合物であり、該アルコール成分が炭素数2以上6以下の短鎖脂肪族ジオールを含有及び/又は該カルボン酸成分が炭素数4以上8以下の短鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物を含有し、前記結晶性ポリエステル樹脂の前記非晶性樹脂に対する質量比が2/98以上18/82以下である、静電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の方法により、印字面の光沢性と高温下での保管時の耐ドキュメントオフセット性のいずれにも優れた静電荷像現像用トナーが得られる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、非晶性樹脂と結晶性ポリエステル樹脂を含むトナーを溶融混練法により製造する際に、混練物の粗粉砕物を無機微粒子と混合した後、微粉砕を行うことにより、静電荷像現像用トナーを得る方法である。本発明の方法により、印字面の光沢性と高温下での保管時の耐ドキュメントオフセット性のいずれにも優れたトナーが得られる理由は定かではないが、以下のように推察される。なお、下記メカニズムは推定であり、これに限定されるものではない。
【0010】
本発明では、短鎖脂肪族ジオール及び/又は短鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物を用いた結晶性ポリエステル樹脂を用いることで、樹脂中のエステル基間が近接し、非晶性樹脂との親和性が向上する。さらに、オープンロール型混練機によって非晶性樹脂と結晶性ポリエステル樹脂を含む原料を溶融混練することで、非晶性樹脂中の結晶性ポリエステル樹脂の分散性が向上し、その結果、得られるトナーが熱定着時に可塑化されやすくなり、少ない熱エネルギーでも十分変形できるため、印字面が平滑になりやすく光沢性が向上する。ここで、印字されたトナーはなおも熱により可塑化しやすいため、印字物を高温下で保管した際に印字物同士が付着し、色移りが生じやすくなる。しかしながら、本発明の方法では、混練物を粗粉砕した後、無機微粒子の存在下でさらに微粉砕するため、トナー表面に均一かつ強固に無機微粒子を付着させることができ、印字後もトナー表層に固着した無機微粒子がスペーサーとして機能することで、印字物同士が貼りつきにくくなり、ドキュメントオフセットを抑制できるものと考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

花王株式会社
容器
今日
花王株式会社
飲料
6日前
花王株式会社
容器
13日前
花王株式会社
容器
20日前
花王株式会社
研磨液
29日前
花王株式会社
注出部材
今日
花王株式会社
製造装置
27日前
花王株式会社
注出部材
今日
花王株式会社
消臭方法
今日
花王株式会社
アイマスク
2日前
花王株式会社
空洞充填材
27日前
花王株式会社
皮膚化粧料
28日前
花王株式会社
吸収性物品
6日前
花王株式会社
カプセル剤
6日前
花王株式会社
皮膚洗浄方法
27日前
花王株式会社
洗浄剤組成物
13日前
花王株式会社
洗浄剤組成物
13日前
花王株式会社
発泡剤組成物
13日前
花王株式会社
パッドカバー
6日前
花王株式会社
洗浄剤組成物
13日前
花王株式会社
消臭剤組成物
今日
花王株式会社
抗菌剤組成物
1日前
花王株式会社
消臭剤組成物
今日
花王株式会社
皮膚接着外用剤
今日
花王株式会社
電界紡糸用溶液
16日前
花王株式会社
皮膚接着外用剤
今日
花王株式会社
岩盤の掘削方法
13日前
花王株式会社
水系顔料分散体
13日前
花王株式会社
リパーゼ変異体
13日前
花王株式会社
炭酸発泡組成物
13日前
花王株式会社
分散液の製造方法
8日前
花王株式会社
身体用水性組成物
14日前
花王株式会社
皮膚化粧料組成物
14日前
花王株式会社
身体用水性組成物
14日前
花王株式会社
ケア支援システム
9日前
花王株式会社
電子写真用トナー
1日前
続きを見る