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公開番号2025101372
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218183
出願日2023-12-25
発明の名称ガス回収装置、ガス回収方法および気液接触装置
出願人株式会社クボタ,クボタ環境エンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人森本国際特許事務所
主分類B01D 53/18 20060101AFI20250630BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ガス中の特定成分を吸収液により吸収する吸収塔を備えたガス回収装置において、吸収液における特定成分の吸収効率を向上する。
【解決手段】ガス回収装置100は、ガス中の特定成分を吸収液Lに吸収させる吸収塔1を備える。吸収塔1は、吸収塔1の上方から吸収液Lを供給する吸収液供給部21と、吸収塔1の下方からガスGを供給するガス供給部31と、吸収塔1内を上下方向の複数の区画Sに仕切るとともに、吸収液供給部21からの吸収液Lを下方に通過させ、ガス供給部31からのガスGを上方に通過させる貫通孔10hを複数有する上下複数段の多孔板10とを有する。多孔板10は、上段の多孔板11が下段の多孔板13よりも貫通孔10hによる開孔面積が小さい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガス中の特定成分を吸収液に吸収させる吸収塔を備えたガス回収装置であって、
吸収塔は、
吸収塔の上方から吸収液を供給する吸収液供給部と、
吸収塔の下方からガスを供給するガス供給部と、
吸収塔内を上下方向の複数の区画に仕切るとともに、吸収液供給部からの吸収液を下方に通過させ、ガス供給部からのガスを上方に通過させる複数の貫通孔を有する上下複数段の多孔板と
を有し、
上段の多孔板が下段の多孔板よりも貫通孔による開孔面積が小さい
ことを特徴する、ガス回収装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
上段の多孔板は、貫通孔の大きさおよび/または貫通孔の数が異なることで、下段の多孔板よりも開孔面積が小さい
ことを特徴とする、請求項1に記載のガス回収装置。
【請求項3】
複数の多孔板のうち、少なくとも一つの多孔板は、多孔板における開孔面積を変更可能な開孔面積変更部を有する
ことを特徴とする、請求項1に記載のガス回収装置。
【請求項4】
多孔板によって上下方向に仕切られた隣接する各区画における気相部分の圧力差を取得する圧力差取得部を有する
ことを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のガス回収装置。
【請求項5】
前記圧力差に基づいて、多孔板における開孔面積、吸収塔内への吸収液の供給量、吸収塔内へのガス供給量の少なくとも一つを調整する調整部を有する
ことを特徴とする、請求項4に記載のガス回収装置。
【請求項6】
吸収塔にて特定成分を吸収した吸収液から特定成分を排出させて吸収液を再生する再生塔をさらに備える
ことを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のガス回収装置。
【請求項7】
吸収塔内を上下方向の複数の区画に仕切るとともに、貫通孔を複数有する多孔板を複数段備え、
上段の多孔板が下段の多孔板よりも貫通孔による開孔面積が小さい吸収塔を備えたガス回収装置を用いるガス回収方法であって、
吸収塔においてガス中の特定成分を吸収液に吸収させる吸収工程を有し、
吸収工程では、貫通孔が吸収塔の上方から供給された吸収液を下方に通過させるとともに、吸収塔の下方から供給されたガスを上方に通過させる
ことを特徴とする、ガス回収方法。
【請求項8】
吸収工程では、
多孔板によって上下方向に仕切られた隣接する各区画における気相部分の圧力差を取得し、
前記圧力差に基づいて、多孔板における開孔面積、吸収塔内への吸収液の供給量、吸収塔内へのガス供給量の少なくとも一つを調整する
ことを特徴とする、請求項7に記載のガス回収方法。
【請求項9】
ガス回収装置は、再生塔をさらに備え、
再生塔において、吸収工程にて特定成分を吸収した吸収液から特定成分を排出させて吸収液を再生する再生工程をさらに備える
ことを特徴とする、請求項7または請求項8に記載のガス回収方法。
【請求項10】
前記吸収塔は、特定成分を吸収した吸収液から特定成分を排出させて吸収液を再生する再生塔であり、
前記吸収液供給部は、前記吸収塔の上方から、特定成分を吸収した吸収液を供給し、
前記ガス供給部は、前記吸収塔の下方から高温ガスを供給する
ことを特徴する、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のガス回収装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス回収装置、ガス回収方法および気液接触装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、二酸化炭素、二酸化硫黄などの特定成分を含んだ排ガスなどから化学吸収法により特定成分を分離回収するガス回収装置が提案されている。例えば特許文献1に記載のガス回収装置は、排ガスとアミン系化合物などを含んだ吸収液とを吸収塔内において接触(気液接触)させることで、排ガスからの特定成分として二酸化炭素を吸収液に含ませて分離回収する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7353228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のガス回収装置は、特定成分を含有するガスと、吸収液とを気液接触させる吸収塔に、複数段の吸収部が備えられる。つまり、ガス回収装置は、吸収塔内において多段階で気液接触させる構成を備え、吸収液は各段階において再利用される。これにより、吸収液中における特定成分の濃度を上昇させて、吸収液中における単位量あたりの特定成分の回収量を増加できることで、ガス回収装置は、吸収塔におけるガスの特定成分の吸収効率を向上させる。
【0005】
このような多段階で気液接触させる構成の吸収塔を備えたガス回収装置として、例えば図8に示すようなガス回収装置900がある。ガス回収装置900の吸収塔9は、吸収塔9内の空間を上下方向に複数の区画S1~S4(S)に分割するように、複数の貫通孔91h~93h(90h)を有する複数段の多孔板91~93(90)を備える。複数の多孔板90は、吸収塔9の下方から供給されるガスGを上方に通過させるとともに、吸収塔9の上方から供給される吸収液Lを下方に通過させる。
【0006】
図8に示すように、各区画Sでは、上方から供給される吸収液Lが各多孔板90上に貯留されて、各々の吸収液Lの水位が、第1~第3水位H91~H93(H9)となる。
【0007】
吸収塔9の下方から供給される被処理ガスGは、各貫通孔90hを上方に通過して、各多孔板90上に貯留された吸収液L中を通過することで、被処理ガスGと吸収液Lとが気液接触する。気液接触することで、被処理ガスG中の特定成分が吸収液Lに吸収される。
【0008】
図9に示すように、一般的に吸収液Lの水位Hが高いほど気液接触の時間が長くなることで、吸収液Lにおける被処理ガスG中の特定成分の吸収効率は向上する。図9は、従来のガス回収装置900における水位Hと、被処理ガスG中における特定成分の吸収液Lへの移動速度との関係を示す図である。図9では、特定成分の例を二酸化炭素として、吸収液Lの例としてアミン水溶液を用いた。
【0009】
しかしながら、図8、図10Aに示すように、ガス回収塔900の構成では、第3水位H93、第2水位H92、第1水位H91の順に、すなわち上方の区画Sほど、水位Hが低くなる。図10Aは、従来のガス回収装置900における水位Hの時間変化を示す図である。したがって、上方の区画Sほど、気液接触の時間が短くなることで、気液接触効率が低下し、吸収液Lにおける特定成分の吸収効率が低下する結果、ガス回収塔900は、吸収塔9全体における特定成分の吸収効率が低下するという課題がある。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、被処理ガス中の特定成分を吸収液により吸収する吸収塔を備えたガス回収装置において、吸収液における特定成分の吸収効率を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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