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公開番号2025101355
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218155
出願日2023-12-25
発明の名称接合方法および接合装置
出願人国立大学法人東海国立大学機構,富士精工株式会社,NTKカッティングツールズ株式会社
代理人個人
主分類B23K 20/12 20060101AFI20250630BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】金属板材を金属部材に接合するための技術を提供する。
【解決手段】接合装置34は、主軸側に設けられた押圧部品72と、積層接合体50に接触する金属板材52に押圧部品72を押し付ける付勢機構82と、主軸に取り付けられて金属板材52および積層接合体50を摩擦攪拌接合する接合工具62とを備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
金属板材を、金属部材に接触させる第1ステップと、
主軸側に設けられた押圧部品を金属板材の表面に接触させる第2ステップと、
接合工具が取り付けられた主軸を回転する第3ステップと、
押圧部品が金属板材の表面を押圧している状態で、金属板材と金属部材とを接合工具で摩擦攪拌接合する第4ステップと、
を有することを特徴とする接合方法。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
第4ステップにおいて、接合工具は回転しながら金属板材および金属部材に挿入されることを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
【請求項3】
押圧部品が金属板材の表面を押圧している状態で、金属板材および金属部材に挿入した接合工具を水平方向に動かすステップを、さらに有することを特徴とする請求項2に記載の接合方法。
【請求項4】
押圧部品が金属板材の表面を押圧する前に、押圧部品の下端に設けた突起部材を金属板材の側面に接触させて、金属板材を水平方向に動かすステップを、さらに有することを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
【請求項5】
金属部材は、複数の金属板材を積層した積層接合体である、
ことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
【請求項6】
主軸側に設けられた押圧部品と、
金属部材に接触する金属板材に押圧部品を押し付ける付勢機構と、
主軸に取り付けられて金属板材および金属部材を摩擦攪拌接合する接合工具と、
を備えることを特徴とする接合装置。
【請求項7】
摩擦攪拌接合を行う前、接合工具の先端は、押圧部品の先端よりも、金属板材に対して軸方向において後退した位置にある、
ことを特徴とする請求項6に記載の接合装置。
【請求項8】
押圧部品は、接合工具のホルダまたは主軸ハウジングに取り付けられる、
ことを特徴とする請求項6に記載の接合装置。
【請求項9】
押圧部品の下端または上部には複数のフリーボールベアリングが設けられて、押圧部品が金属板材の表面を押圧している状態で、接合工具を軸方向に垂直な方向に動かすことを可能とする、
ことを特徴とする請求項6に記載の接合装置。
【請求項10】
押圧部品は、軸方向に垂直な方向に弾性変形可能な部品を有して構成され、押圧部品が金属板材の表面を押圧している状態で、接合工具を軸方向に垂直な方向に動かすことを可能とする、
ことを特徴とする請求項6に記載の接合装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、金属板材を金属部材に接合する技術に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
摩擦撹拌接合(Friction Stir Welding : FSW)は、専用の接合工具を高速回転させながら金属材料である母材に挿入し、発生する摩擦熱により母材を軟化させ、回転力によって接合工具の挿入箇所付近の母材を塑性流動させて混ぜ合わせることで、複数の金属部材を接合する技術である。
【0003】
特許文献1は、金属板材を積層接合体上に配置する第1工程と、金属板材および積層接合体を加熱して接合する第2工程と、積層接合体に接合された一層または複数層の金属板材を加工して、一層または複数層を積み上げた積層接合体を形成する第3工程とを含み、第3工程で形成される積層接合体が積層構造物となるまで、第1工程から第3工程を繰り返し実行する積層造形方法を開示する。第3工程は、金属板材を、積層構造物の部分形状を形成するように切削する切削工程を含み、切削工程は、次回以降の第2工程のために部分形状の範囲外の領域であって、部分形状に連なる領域を残すように、金属板材を切削する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-82179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図1は、金属部材に重ねた金属板材を摩擦攪拌接合する工程を説明するための図である。図1(a)は、ベース10に固定された金属部材14の上面に、金属板材12を配置する工程を示す。金属板材12は、吸着工具16に吸着されて運ばれ、金属部材14上に載置される。金属部材14は、複数の金属板材を積層して接合した積層接合体であってよいが、成形加工した金属構造体であってもよい。
【0006】
図1(b)は、接合工具20が金属板材12および金属部材14を摩擦攪拌接合する工程を示す。テーブルなどに設けられる板材固定装置18が、金属板材12の端部をクランプして、金属板材12を金属部材14に仮固定する。主軸に固定されたホルダ22には、FSWツールと呼ばれる接合工具20が取り付けられ、接合工具20は高速回転しながら、仮固定された金属板材12および金属部材14に挿入される。接合工具20は、ショルダ部と、ショルダ部の中心から突設するプローブとを有し、プローブは、金属板材12を貫通して、金属部材14の一部に挿入される。プローブとショルダ面の回転による摩擦熱により金属板材12および金属部材14が軟化し、挿入箇所付近の母材が塑性流動して混ぜ合わさることで、金属板材12と金属部材14が固相接合する。接合工具20のショルダ面は、軟化した母材の盛り上がりを抑える役割をもつ。
【0007】
図1に示す接合装置は、積層した金属板材を上から押さえる複数の板材固定装置18を用いて金属板材12および金属部材14を仮固定する。そのため金属板材の積層および加工を実施して、所望の全体形状をもつ構造物を形成する場合に、構造物の水平方向の長さが複数の板材固定装置18の間隔および板材の寸法により制限される。また金属板材の積層を複数回繰り返して積層構造物を形成する場合は、積層構造物の高さが、板材固定装置18の高さ方向のストロークにより制限される。このため図1に示す接合装置によると、構造物の形状が、板材固定装置18による制約を受けることになる。
【0008】
本開示はこうした状況に鑑みてなされており、その目的とするところは、任意の形状の構造物を形成するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のある態様は、接合方法であって、金属板材を、金属部材に接触させる第1ステップと、主軸側に設けられた押圧部品を金属板材の表面に接触させる第2ステップと、接合工具が取り付けられた主軸を回転する第3ステップと、押圧部品が金属板材の表面を押圧している状態で、金属板材と金属部材とを接合工具で摩擦攪拌接合する第4ステップとを有する。
【0010】
本開示の別の態様は、接合装置であって、主軸側に設けられた押圧部品と、金属部材に接触する金属板材に押圧部品を押し付ける付勢機構と、主軸に取り付けられて金属板材および金属部材を摩擦攪拌接合する接合工具とを備える。接合装置は、押圧部品が金属板材の表面を押圧している状態で、金属板材と金属部材とを接合工具で摩擦攪拌接合する。
(【0011】以降は省略されています)

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