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公開番号
2025099864
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023216821
出願日
2023-12-22
発明の名称
電流共振型DC/DCコンバータ
出願人
ニチコン株式会社
代理人
弁理士法人みのり特許事務所
主分類
H02M
3/28 20060101AFI20250626BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】比較的汎用性が高く、簡便に同期整流制御を実行可能な電流共振型DC/DCコンバータを提供する。
【解決手段】スイッチング素子Q1~Q4を含む1次側回路1と、第1共振回路2と、絶縁トランスTrと、スイッチング素子Q5~Q8を含む2次側回路3と、制御部4とを備える電流共振型DC/DCコンバータ10において、1次側回路1から2次側回路2への順方向電力伝送時の制御部4は、第1共振回路2を流れる駆動電流の変化割合を検出し、変化割合から同期整流用のスイッチング素子Q5~Q8のターンオフタイミングを決定することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
主回路部と制御部とを備え、
前記主回路部は、
1次側コイルおよび2次側コイルを含む絶縁トランスと、
複数の第1スイッチング素子を含む1次側回路と、
前記1次側回路と前記1次側コイルとの間に設けられ、第1共振インダクタおよび第1共振コンデンサを含む第1共振回路と、
前記2次側コイルに接続され、複数の第2スイッチング素子を含む2次側回路と、
を備える電流共振型DC/DCコンバータであって、
前記主回路部は、
前記制御部の制御下で、前記1次側回路が駆動回路として動作し、前記2次側回路が同期整流回路として動作して、前記1次側回路から前記2次側回路への順方向電力伝送を行い、
前記順方向電力伝送時の前記制御部は、
前記第1共振回路を流れる駆動電流の変化割合を検出し、前記変化割合から同期整流用の前記第2スイッチング素子のターンオフタイミングを決定する
ことを特徴とする電流共振型DC/DCコンバータ。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記変化割合は、前記駆動電流の微分値の変化量であり、
前記順方向電力伝送時の前記制御部は、
前記変化量があらかじめ定めた第1閾値以上であれば、前記同期整流用の前記第2スイッチング素子をターンオフさせる
ことを特徴とする請求項1に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項3】
前記順方向電力伝送時の前記制御部は、
前記駆動回路の駆動後に前記微分値の極性が正から負に変わった後、または、前記駆動後に前記極性が負から正に変わった後、前記変化量を算出する
ことを特徴とする請求項2に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項4】
前記変化割合は、前記駆動電流の単位時間当たりの変化割合であり、
前記順方向電力伝送時の前記制御部は、
前記単位時間当たりの変化割合があらかじめ定めた第2閾値以上であれば、前記同期整流用の前記第2スイッチング素子をターンオフさせる
ことを特徴とする請求項1に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項5】
前記単位時間当たりの変化割合は、前記駆動電流の2階微分値の変化量である
ことを特徴とする請求項4に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項6】
前記順方向電力伝送時の前記制御部は、
前記微分値の前記変化量が前記第1閾値以上となるタイミングよりも、少なくともあらかじめ定めた余裕時間だけ早いタイミングで、前記同期整流用の前記第2スイッチング素子をターンオフさせる
ことを特徴とする請求項2に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項7】
前記順方向電力伝送時の前記制御部は、
前記第1スイッチング素子のターンオン後の共振電流の流れ始めの前記微分値が、あらかじめ定めた最低値未満の場合に、前記第2スイッチング素子をオフにする
ことを特徴とする請求項2に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項8】
前記順方向電力伝送時の前記制御部は、
前記変化割合から決定する前記第2スイッチング素子のターンオフタイミングよりも、前記第1スイッチング素子のターンオフタイミングの方が早い場合、前記第1スイッチング素子のターンオフタイミングで前記同期整流用の前記第2スイッチング素子をターンオフさせる
ことを特徴とする請求項1に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項9】
前記主回路部は、
前記制御部の制御下で、前記2次側回路が前記駆動回路として動作し、前記1次側回路が前記同期整流回路として動作して、前記2次側回路から前記1次側回路への逆方向電力伝送を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項10】
前記主回路部は、
前記2次側回路と前記2次側コイルとの間に設けられ、第2共振インダクタおよび第2共振コンデンサを含む第2共振回路をさらに備え、
前記逆方向電力伝送時の前記制御部は、
前記第2共振回路を流れる駆動電流の変化割合を検出し、前記変化割合から同期整流用の前記第1スイッチング素子のターンオフタイミングを決定する
ことを特徴とする請求項9に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流共振型DC/DCコンバータに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
LLC方式の電流共振型DC/DCコンバータでは、2次側の整流回路の整流素子をダイオードからスイッチング素子に置き換え、整流回路に対して同期整流制御を行うことで、整流素子の導通損を低下させることができ、電力変換効率を改善させることができる。特に、双方向動作が可能なLLC方式またはCLLC方式の電流共振型DC/DCコンバータにおいては、1次側および2次側にスイッチング回路を備え、当該スイッチング回路が駆動回路にも整流回路にもなるので、整流素子をダイオードからスイッチング素子に置き換える必要がなく、もともと備えられているスイッチング素子を活用できる。このため、電流共振型DC/DCコンバータにおいては、同期整流制御を行う利点が大きい。
【0003】
電流共振型DC/DCコンバータにおける同期整流制御には、整流回路のスイッチング素子に流れる電流を検出してオンオフ制御を行う電流方式と、整流回路のスイッチング素子の電流路の端子間電圧を検出してオンオフ制御を行う電圧方式とが知られている。
【0004】
しかしながら、LLC/CLLC方式の電流共振型DC/DCコンバータでは、スイッチング素子の駆動周波数が100[kHz]以上になるため、電流方式の場合は、少なくとも整流回路の各レグに設けられた電流検出器と、その検出電流を高速で比較する比較器あるいは検出電流を高速で処理するデジタル処理器とが必要になり、コストアップにつながるという課題がある。また、同期整流電流は大きく変化するので広い測定範囲が必要になるにもかかわらず、電流方式の場合は、ゼロ付近の電流を検出する必要があり(電流値がゼロになる直前の電流を検出することが効率の改善につながるため)、電流値がゼロ付近ではノイズの影響を受け易く、検出が難しいという課題がある。
【0005】
電圧方式の場合は、スイッチング素子の寄生インダクタンスの影響により、スイッチング素子の端子間電圧を正確に検出できないという課題がある。加えて、例えば、電気自動車用のバッテリー電圧は450[V]と高圧であるため、使用できる高耐圧の検出素子がなく、電圧方式の場合は用途が限られるという課題がある。
【0006】
特許文献1には、1次側で検出した共振電流の検出信号だけを用いて、基準電源で発生したCR充放電波形のような基準電圧信号と共振電流の検出信号とを比較し、同期整流用のスイッチング素子のオンオフ制御を行う方法が記載されている。しかしながら、現実の共振電流は、共振インダクタンス、共振コンデンサおよび励磁インダクタンスによる共振定数のバラつきによって変動するので、基準電源を現実の回路の動作と正確に合わせて作製することは困難であり、現実の個々の回路ごとに対応する基準電源を作製することも現実的ではない。よって、特許文献1に記載の方法は汎用性が低い。
【0007】
特許文献2には、2次側の同期整流用のスイッチング素子を、1次側の駆動信号に同期してオンさせ、オフ時間を計算で求めてオフさせる方法が記載されている。オフ時間の計算には正確な回路定数が必要になるが、実際の回路定数は部品の特性バラつきにより異なるため、正確な回路定数を特定することは困難である。よって、特許文献2に記載の方法は現実的ではなく、汎用性が低い。
【0008】
特許文献3には、共振型のDC/DCコンバータにおいて、トランスの1次側コイルの両端に発生する電圧を積分した積分信号と、その信号に比例する積分信号とを生成して、これらの信号と1次側の共振電流信号とを比較して得たタイミング信号に基づいて、同期整流素子をオンオフさせる方法が記載されている。しかしながら、特許文献3に記載の方法では、積分信号を生成する積分回路が固定定数回路となっている。共振型のDC/DCコンバータは、励磁インダクタンスのバラつきが大きいので、製品ごとに積分回路を調整する必要があるが、入力電圧が変化すると励磁電流が変化することも含め、製品ごとに積分回路を調整することは、困難であり現実的ではない。また、駆動周波数が共振電流よりも大きい場合と小さい場合とでは、1次側に流れる電流波形の様子が異なり、単純に1次側コイルの電圧を積分した信号と比較するだけでは、正確なタイミングで同期整流素子をオンオフさせることはできない。特に、周波数変調制御だけでなく、位相シフト制御、バースト制御、ブースト制御等を行うと、共振電流波形が間欠的となるため、さらに同期整流素子をオンオフさせるタイミングの決定が困難になる。
【0009】
特許文献4には、ワイヤレス受電装置において、所定の時点から検出電流波形(共振電流波形)のピークが検出される時点までの計測時間に基づいて、実際の共振電流の次のゼロクロス点を予測する方法、および、検出電流波形のピークを当該検出電流波形の微分値に基づいて検出する方法が記載されている。しかしながら、これらの方法は、磁界共振回路を対象にしたもので、2次側の受電電流が正弦波になっていることを前提にして、ゼロクロス点を予測している。一方、電流共振型DC/DCコンバータでは、トランス結合が強い電流共振型の場合であっても、共振電流は、駆動周波数によって共振周波数の前後で大きく変わり、正弦波にはならない。
【0010】
特許文献4に記載の方法を電流共振型DC/DCコンバータに適用した場合、上記のとおり共振電流は正弦波にはならないため、単に共振電流のピークを検出するだけでは、共振電流の次のゼロクロス点を予測することはできない。特に、周波数変調制御だけでなく、位相シフト制御、バースト制御、ブースト制御等を行うと、共振電流波形が間欠的となるため、共振電流のピークを検出することさえ困難になる。なお、特許文献4に記載の方法と特許文献3に記載の方法とを組み合わせた場合、仮に共振電流のピークを検出できたとしても、それによって同期整流電流のゼロクロス点を予測することはできず、簡便に同期整流制御を実行することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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