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公開番号2025099037
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023215377
出願日2023-12-21
発明の名称残存型枠の施工方法及びプレキャスト製残存型枠パネル
出願人個人
代理人個人,個人,個人
主分類E02D 29/02 20060101AFI20250626BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】施工後にプレキャスト製残存型枠パネル本体のおもて側の面にひび割れが発生することを防止するための残存型枠の施工方法及びこの残存型枠の施工方法で用いるプレキャスト製残存型枠パネルを提供する。
【解決手段】残存型枠の施工方法は、プレキャスト製残存型枠パネル1の背面2aにおいて、左側の被連結金具3Aと右側の被連結金具3Bとの間の位置に、緩衝仕切部材4を設ける工程を含み、緩衝仕切部材4によって、生コンクリート12が硬化する工程で生じる自己収縮変形が拘束され、ひび割れが発生する要因である引き裂き力が分散されることにより、プレキャスト製残存型枠パネル1のパネル本体2に伝わることが抑止されで、残存型枠10が構築された後、プレキャスト製残存型枠パネル1のパネル本体2のおもて側の面にひび割れが発生することを防止できる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
背面の左右に被連結金具が設けられたプレキャスト製残存型枠パネルを用いて残存型枠を構築する残存型枠の施工方法であって、
前記プレキャスト製残存型枠パネルを積み重ねる工程と、
積み重ねられた前記プレキャスト製残存型枠パネルの背面において、左側の前記被連結金具と右側の前記被連結金具との間の位置に、緩衝仕切部材を設ける工程と、
前記緩衝仕切部材を設けた後、前記プレキャスト製残存型枠パネルの背面に生コンクリートを打設する工程と、を含み、
前記緩衝仕切部材によって、前記生コンクリートが硬化する工程で生じる自己収縮変形が拘束され、ひび割れが発生する要因である引き裂き力が分散されることにより、前記プレキャスト製残存型枠パネルの本体に伝わることが抑止されることで、前記残存型枠が構築された後、前記プレキャスト製残存型枠パネルの本体のおもて側の面にひび割れが発生することを防止する、
ことを特徴とする残存型枠の施工方法。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
背面の左右に被連結金具が設けられ、左側の前記被連結金具と右側の前記被連結金具との間の位置に緩衝仕切部材が設けられたプレキャスト製残存型枠パネルを用いて残存型枠を構築する残存型枠の施工方法であって、
前記プレキャスト製残存型枠パネルを積み重ねる工程と、
前記プレキャスト製残存型枠パネルを積み重ねた後、前記プレキャスト製残存型枠パネルの背面に生コンクリートを打設する工程と、を含み、
前記緩衝仕切部材によって、前記生コンクリートが硬化する工程で生じる自己収縮変形が拘束され、ひび割れが発生する要因である引き裂き力が分散されることにより、前記プレキャスト製残存型枠パネルの本体に伝わることが抑止されることで、前記残存型枠が構築された後、前記プレキャスト製残存型枠パネルの本体のおもて側の面にひび割れが発生することを防止する、
ことを特徴とする残存型枠の施工方法。
【請求項3】
背面の左右に被連結金具が設けられ、残存型枠の構築に用いられるプレキャスト製残存型枠パネルであって、
前記プレキャスト製残存型枠パネルの背面において、左側の前記被連結金具と右側の前記被連結金具との間の位置に、緩衝仕切部材が設けられた、
ことを特徴とするプレキャスト製残存型枠パネル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、残存型枠が構築された後において、プレキャスト製残存型枠パネル本体のおもて側の面にひび割れが発生することを防止するための残存型枠の施工方法に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
擁壁の壁面を化粧被覆する工法として、例えば、壁面から所定間隔を設けて、プレキャスト製残存型枠パネルを立設し、その壁面とプレキャスト製残存型枠パネルとの間に生コンクリートを打設する残存型枠構築方法が知られている。
【0003】
従来の残存型枠構築方法では、例えば、図6(a)に示すように、クレーターUが多く存在する背面に被連結金具103が設けられたプレキャスト製残存型枠パネル101が使用されている。この被連結金具103は、プレキャスト製残存型枠パネル101の背面から突出し、露出されている。この残存型枠構築方法は、図6(a)及び(b)に示すように、例えば、鋼矢板104の前面に、プレキャスト製残存型枠パネル101を左右方向X、及び上下方向Yに積み重ね、セパレータ111を介して、被連結金具103と鋼矢板104とを連結し、プレキャスト製残存型枠110を構築した後に、プレキャスト製残存型枠パネル101の背面と鋼矢板104との間に生コンクリート112を打設し、硬化させる。硬化する際、生コンクリート112が収縮し、ひび割れ変位が生じ、生コンクリート112にはひび割れC2が生じる。そして、このひび割れC2が生じると、プレキャスト製残存型枠パネル101に対し左右方向Xに引き裂く力が生じるため、プレキャスト製残存型枠パネル101には、ひび割れC1が生じる。プレキャスト製残存型枠パネル101の表面にひび割れC1が生じると、外観上好ましくないことに加え、プレキャスト製残存型枠パネル101の長期耐久性能が低下するおそれがある。具体的には、図7に示したように、プレキャスト製残存型枠パネルの表面に複数のひび割れが、上下方向Yに向けて生じる。
【0004】
上記のようなプレキャスト製残存型枠パネルの表面のひび割れを防止するための残存型枠の施工方法が開示されている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の残存型枠の施工方法は、プレキャスト製残存型枠パネルのパネル本体の背面に透湿防水機能又は遮水機能を有する隔離シートを設け、隣接する前記プレキャスト製残存型枠パネルの隔離シートの端部同士をシーリング材でつなぎ合わせることで、プレキャスト製残存型枠パネルの背面全域を、つなぎ合わされた隔離シートで覆い、プレキャスト製残存型枠パネルを用いて残存型枠を構築する残存型枠構築工程、残存型枠を構築した後に、プレキャスト製残存型枠パネルの背面側に生コンクリートを打設する工程と、生コンクリートを打設した後、生コンクリートを硬化させる養生工程とを含んでいる。上記の残存型枠の施工方法では、隔離シートを設けることで、プレキャスト製残存型枠パネルの背面に打設したコンクリート躯体との間に隙間が形成され、打設生コンクリートの硬化収縮によって生じるひび割れ変位や外力によってコンクリート躯体に生じるひび割れ変位がプレキャスト製残存型枠パネルのパネル本体にほとんど伝わらず、施工後に、プレキャスト製残存型枠パネルにひび割れが生じることを抑止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6376373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の残存型枠の施工方法では、隣接するプレキャスト製残存型枠パネルの隔離シートの端部同士をシーリング材でつなぎ合わせた後、プレキャスト製残存型枠パネルの背面側に生コンクリートを打設する。この生コンクリートを打設締め固める際に用いられるバイブレーターの振動力によって、シーリング材が剥がれてしまったり、隔離シート自体が破れてしまったりするおそれがある。そうすると、打設した生コンクリートがプレキャスト製残存型枠パネル本体の背面に密着すると同時にパネル背面に設けられた被連結金具と一体化することにより、残存型枠パネルが構築された後日において、残存型枠パネルのおもて側の面にひび割れ抑止効果が望めなくなるおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、施工後にプレキャスト製残存型枠パネル本体のおもて側の面にひび割れが発生することを防止するための残存型枠の施工方法及びこの残存型枠の施工方法で用いるプレキャスト製残存型枠パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る残存型枠の施工方法は、背面の左右に被連結金具が設けられたプレキャスト製残存型枠パネルを用いて残存型枠を構築する方法であって、前記プレキャスト製残存型枠パネルの背面において、左側の前記被連結金具と右側の前記被連結金具との間の位置に、緩衝仕切部材を設ける工程と、前記緩衝仕切部材を設けた後、前記プレキャスト製残存型枠パネルの背面に生コンクリートを打設する工程と、を含み、前記緩衝仕切部材によって、前記生コンクリートが硬化する工程で生じる自己収縮変形が拘束され、ひび割れが発生する要因である引き裂き力が分散されることにより、前記プレキャスト製残存型枠パネルの本体に伝わることが抑止されることで、前記残存型枠パネルが構築された後、前記プレキャスト製残存型枠パネルの本体のおもて側の面にひび割れが発生することを防止することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る残存型枠の施工方法は、背面の左右に被連結金具が設けられ、左側の前記被連結金具と右側の前記被連結金具との間の位置に緩衝仕切部材が設けられたプレキャスト製残存型枠パネルを用いて残存型枠を構築する方法であって、前記プレキャスト製残存型枠パネルを積み重ねる工程と、前記プレキャスト製残存型枠パネルを積み重ねた後、前記プレキャスト製残存型枠パネルの背面に生コンクリートを打設する工程と、を含み、前記緩衝仕切部材によって、前記生コンクリートが硬化する工程で生じる自己収縮変形が拘束され、ひび割れが発生する要因である引き裂き力が分散されることにより、前記プレキャスト製残存型枠パネルの本体に伝わることが抑止されることで、前記残存型枠パネルが構築された後、前記プレキャスト製残存型枠パネルの本体のおもて側の面にひび割れが発生することを防止することを特徴とする。
【0010】
本発明に係るプレキャスト製残存型枠パネルは、背面の左右に被連結金具が設けられ、残存型枠パネルの構築に用いられるプレキャスト製残存型枠パネルであって、プレキャスト製残存型枠パネルの背面において、左側の前記被連結金具と右側の前記被連結金具との間の位置に、緩衝仕切部材が設けられたことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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