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公開番号
2025096395
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2025062244,2021062532
出願日
2025-04-04,2021-04-01
発明の名称
距離場による高速ロボット運動の最適化
出願人
ファナック株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B25J
9/10 20060101AFI20250619BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約
【課題】距離場制約関数を使用したロボット衝突回避運動最適化技術を提供する。
【解決手段】ロボット作業空間内の障害物を表すCAD又はセンサデータをボクセルに変換し、ボクセル占有率の3次元2値行列を作成する。次に、対応する距離マップ行列を計算する。ここで、距離マップ行列の各セルには、最も近い占有セルまでの距離が含まれる。距離マップ行列は、運動計画最適化問題の制約関数として使用される。ここで、最適化問題は凸化され、次に繰り返し解かれて、障害物を回避し、移動距離などの目的関数を最小化するロボット運動プロファイルを生成する。距離場最適化技術は、迅速に計算され、障害物の数に依存しない計算時間を有する。開示した最適化技術は、ロボットと障害物の形状を近似するための幾何学的プリミティブを作成する必要がないため、設定が簡単である。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
産業用ロボットの経路を計画するための方法であって、前記方法は、
前記ロボットの作業空間内の障害物を定義する障害物データを提供するステップと、
前記障害物データから距離場行列を計算するステップであって、前記距離場行列は、前記作業空間を表す3次元(3D)行列であり、前記距離場行列の各セルには、前記障害物のいずれかの任意の部分が占有する最も近いセルまでの距離を指定する値が含まれる、ステップと、
プロセッサとメモリとを有するコンピュータを使用してロボット運動最適化問題をモデル化するステップであって、目的関数を定義するステップと、前記経路の開始点及び目標点を等式制約として定義するステップと、前記距離場行列を使用して衝突回避不等式制約を定義するステップとを含む、ステップと、
前記コンピュータによって前記運動最適化問題を解いて、前記ロボットの前記経路を導き出すステップと、を含む方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
障害物データを提供するステップが、コンピュータ支援設計(CAD)システムから前記障害物データを提供するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
障害物データを提供するステップが、前記作業空間内の前記障害物を検出するように構成された1つ又は複数のセンサから前記障害物データを提供するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記障害物データから前記距離場行列を計算するステップが、前記障害物データをボクセルに変換するステップと、占有データの2値3D行列を作成するステップと、占有データの前記2値3D行列から前記距離場行列を計算するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記距離場行列を使用して前記衝突回避不等式制約を定義するステップが、前記ロボットのアーム上の複数の点を定義するステップと、前記ロボットの計算された姿勢ごとに、前記点のそれぞれに対して障害物までの距離を、前記点を含む前記セル内の前記値から前記点に対する所定の半径を減算したものとして決定するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ロボットの計算された姿勢ごとに、ロボットから障害物までの距離が前記点のいずれかについての障害物までの最小距離として決定され、前記衝突回避不等式制約は、前記ロボットから障害物までの距離が、所定の閾値を超えている必要があることである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記ロボット運動最適化問題をモデル化するステップはこのほか、前記開始点及び前記目標点に基づいて初期参照経路を生成するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ロボット運動最適化問題をモデル化するステップはこのほか、所定の閾値を超えないロボット関節回転速度、加速度及び加加速度と、所定の閾値を超えないロボットツール中心点速度、加速度及び加加速度と、所定の制限を超えない関節位置とをはじめとする運動制限不等式制約を定義するステップを含み、前記ロボットの各関節のためのシステム力学又は運動学方程式に基づいて等式制約を定義するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記衝突回避不等式制約を一次テーラー級数展開として近似するステップをはじめ、前記ロボット運動最適化問題を解く前に前記ロボット運動最適化問題を凸化するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記運動最適化問題を解くステップは、解が所定の収束基準に収束するまで、前記運動最適化問題を繰り返し解くステップを含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、産業用ロボット運動制御の分野、さらに具体的には、障害物データをボクセルに変換し、占有ボクセル及び非占有ボクセルの3次元2値行列を作成し、各セルに最も近い占有セルまでの距離が含まれる距離マップを計算し、次に、運動最適化計算の制約として距離マップを使用して、障害物を回避する最も効率的なロボットアーム経路を計算するロボット衝突回避運動計画技術に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
産業用ロボットを使用して、製造、組み立て及び材料の移動操作を幅広く実施することは周知である。多くのロボット作業空間環境では、障害物が存在し、その障害物はロボットの運動の経路にある可能性がある。障害物は、機械及び備品などの恒久的な構造物である場合もあれば、一時的なものであるか移動可能なものである場合もある。ロボットが溶接などの操作を実行している間、ロボットがワークピース内又はその周辺を動作する必要があるため、ロボットによって操作されている大きなワークピース自体が障害物になる可能性がある。ロボットと障害物との衝突を絶対に避けなければならない。
【0003】
衝突回避ロボット運動計画のための従来技術には、ロボットの各アーム周りと各障害物周りに、球、円柱などの幾何学的プリミティブを定義することが含まれる。衝突回避運動最適化計算の複雑さを管理可能なレベルに低減するために、幾何学的プリミティブを使用する。しかし、各障害物周りと各ロボットアーム周りに幾何学的プリミティブを定義することは、面倒で時間のかかる一連の作業である。さらに、ロボットによって溶接されているか、塗装されている車体などの一部の物体は、幾何学的プリミティブを使用した近似には適していない。
【0004】
衝突回避ロボット運動計画のための従来技術の別の問題には、最適化問題の計算時間が障害物の数とともに劇的に増大することが挙げられる。ロボットの作業空間に障害物が複数存在する場合、ロボットの動作中に衝突回避の計算をリアルタイムで実行する必要がある環境では、運動計画の計算に時間がかかりすぎて実用的ではない。
【0005】
上記の環境に照らして、設定が容易であり、ロボット作業空間内の障害物の数に関係なく、衝突回避ロボット運動を迅速に計算する、改良されたロボット運動最適化技術が必要である。
【発明の概要】
【0006】
本開示の教示に従って、距離場制約関数を使用するロボット衝突回避運動最適化技術を開示する。ロボット作業空間内の障害物を表すCAD又はセンサデータをボクセルに変換し、ボクセル占有の3次元(3D)2値行列を作成する。次に、対応する3D距離場行列を計算する。ここで、距離場行列の各セルには、障害物ボクセルが占有する最も近いセルまでの距離が含まれる。距離場行列は、運動計画最適化問題の制約関数として使用される。ここで、最適化問題は凸化され、次に繰り返し解かれて、障害物を回避し、移動距離などの目的関数を最小化するロボット運動プロファイルが生成される。距離場最適化技術は迅速に計算され、障害物の数に依存しない計算時間を有する。開示した最適化技術は、ロボットと障害物の形状を近似するための幾何学的プリミティブを作成する必要がないため、設定が簡単である。
【0007】
現在開示している装置及び方法の追加の特徴が、添付の図面と併せて、以下の説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
障害物の近くで動作する産業用ロボットであって、ロボット及び障害物は、当技術分野で知られている技術で使用されるように、衝突回避計算のために定義され使用される、対応する幾何学的プリミティブを有する、産業用ロボットの図。
車体の近くで動作する産業用ロボットであって、ロボットは、図1に示すように対応する幾何学的プリミティブを有するが、当技術分野で知られている技術で使用されるように、車体は、幾何学的プリミティブに関して容易にモデル化されない、産業用ロボットの図。
(3A)は、本開示の一実施形態による、CADデータとして定義されたロボット作業空間内の障害物の図であり、(3B)は、本開示の一実施形態による、体積要素(ボクセル)に変換された(3A)の障害物の図である。
本開示の一実施形態による、障害物CAD又はセンサデータをボクセルに変換し、次にボクセル占有の2値行列に変換し、最後に距離場行列に変換するためのデータフローを示すブロック図。
本開示の一実施形態による、図4の距離場行列によって表される作業空間で動作するロボットの図。
運動計画に含まれる衝突回避制約なしに定義された経路をたどり、結果として障害物の衝突をもたらすロボットの多段階図。
本開示の一実施形態による、衝突回避運動計画によって定義された経路をたどるロボットの多段階図。
本開示の一実施形態による、幾何学的プリミティブを使用する従来の距離計算技術及び距離場行列を使用する距離計算についての距離計算時間対障害物の数のグラフ。
本開示の実施形態による、距離場制約関数を使用するロボット衝突回避運動最適化のためのシステムの図。
本開示の一実施形態による、距離場制約関数を使用するロボット衝突回避運動最適化のための方法のフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
距離場制約関数を使用するロボット衝突回避運動最適化技術に向けられた本開示の実施形態に関する以下の考察は、本質的に単なる例示であり、開示した装置及び技術又はその用途又は使用を制限することを意図するものでは決してない。
【0010】
産業用ロボットをさまざまな製造、組み立て、材料移動操作に使用することは周知である。多くのロボット作業空間環境では、障害物が存在し、その障害物はロボットの運動の経路にある可能性がある。即ち、障害物は、ロボットが現在位置決めされている場所とロボットの目的地の位置との間に配置されている可能性がある。障害物は、機械及び備品などの恒久的な構造物である場合もあれば、一時的なものであるか移動可能なものである場合もある。ロボットが溶接などの操作を実行している間、ロボットがワークピース内又はその周辺を動作する必要があるため、ロボットによって操作されている大きなワークピース自体が障害物になる可能性がある。ツールが、定義された障害物とのロボットの衝突を回避する経路をたどるように、ロボットの運動を計算するための技術が当技術分野で開発されてきた。
(【0011】以降は省略されています)
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