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公開番号2025095144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023210954
出願日2023-12-14
発明の名称電流共振型DC/DCコンバータ
出願人ニチコン株式会社
代理人弁理士法人みのり特許事務所
主分類H02M 3/28 20060101AFI20250619BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】昇圧動作時の損失を低減できる電流共振型DC/DCコンバータを提供する。
【解決手段】トランスTr、1次側回路11、1次側共振回路12および2次側回路13Aを含む主回路部10Aと、制御部20Aとを備える電流共振型DC/DCコンバータ1Aであって、制御部20Aは、昇圧制御時に、オンすることで2次側回路13Aに短絡電流を発生させるスイッチング素子Q6(Q8)とは異なる2次側回路13Aのスイッチング素子Q8(Q6)のオン期間を、スイッチング素子Q1(Q2)のオン期間と当該オン期間を所定の第1位相角だけ位相シフトさせたオン期間との論理和の期間とすることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
主回路部および制御部を備え、
前記主回路部は、
1次巻き線および2次巻き線を含むトランスと、
第1レグと第2レグが並列に接続され、各レグが上アームおよび下アームを含む1次側回路と、
第1共振インダクタンスおよび第1共振キャパシタンスを含み、前記第1レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と前記第2レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と間に、前記第1共振インダクタンスおよび前記第1共振キャパシタンスが前記1次巻き線に直列に接続された1次側共振回路と、
第3レグと第4レグが並列に接続され、各レグが上アームおよび下アームを含み、前記第3レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と前記第4レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と間に、前記2次巻き線が接続される2次側回路と、
を備える電流共振型DC/DCコンバータであって、
前記1次側回路の前記各レグの前記上アームおよび前記下アームは、少なくともスイッチング素子を含み、
前記2次側回路の前記各レグの前記上アームまたは前記下アームは、一方が少なくともスイッチング素子を含み、他方が少なくともダイオードを含み、
前記制御部は、前記主回路部に前記2次側回路を出力側として昇圧動作を行わせる第1の昇圧制御を行い、
前記1次側回路の前記スイッチング素子は、オンすることで前記1次側回路に共振電流を発生させる第1スイッチング素子を含み、
前記2次側回路の前記スイッチング素子は、オンすることで前記2次側回路に短絡電流を発生させる第2スイッチング素子と、前記短絡電流の電流経路に設けられた第3スイッチング素子とを含み、
前記第1の昇圧制御時の前記制御部は、
前記第3スイッチング素子のオン期間を、前記第1スイッチング素子のオン期間である第1オン期間と前記第1オン期間を所定の第1位相角だけ位相シフトさせたオン期間である第2オン期間との論理和の期間とする第1のオン期間制御を行う
ことを特徴とする電流共振型DC/DCコンバータ。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
第2共振インダクタンスおよび第2共振キャパシタンスを含み、前記第3レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と前記第4レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と間に、前記第2共振インダクタンスおよび前記第2共振キャパシタンスが前記2次巻き線に直列に接続された2次側共振回路を備え、
前記2次側回路の前記各レグの前記上アームおよび前記下アームは、少なくともスイッチング素子を含み、
前記制御部は、前記主回路部に前記1次側回路を出力側として昇圧動作を行わせる第2の昇圧制御を行い、
前記2次側回路の前記スイッチング素子は、オンすることで前記2次側回路に共振電流を発生させる第4スイッチング素子を含み、
前記1次側回路の前記スイッチング素子は、オンすることで前記1次側回路に短絡電流を発生させる第5スイッチング素子と、前記短絡電流の電流経路に設けられた第6スイッチング素子とを含み、
前記第2の昇圧制御時の前記制御部は、
前記第6スイッチング素子のオン期間を、前記第4スイッチング素子のオン期間である第3オン期間と前記第3オン期間を所定の第2位相角だけ位相シフトさせたオン期間である第4オン期間との論理和の期間とする第2のオン期間制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項3】
前記第1の昇圧制御時の前記制御部は、
前記2次側回路に同期整流動作を行わせるとともに、前記同期整流動作による電流が予め設定された第1設定値以下の場合、前記第3スイッチング素子をオフさせる
ことを特徴とする請求項1に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項4】
前記第2の昇圧制御時の前記制御部は、
前記1次側回路に同期整流動作を行わせるとともに、前記同期整流動作による電流が予め設定された第2設定値以下の場合、前記第6スイッチング素子をオフさせる
ことを特徴とする請求項2に記載の電流共振型DC/DCコンバータ。
【請求項5】
主回路部および制御部を備え、
前記主回路部は、
1次巻き線および2次巻き線を含むトランスと、
第1レグと第2レグが並列に接続され、各レグが上アームおよび下アームを含む1次側回路と、
第1共振インダクタンスおよび第1共振キャパシタンスを含み、前記第1レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と前記第2レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と間に、前記第1共振インダクタンスおよび前記第1共振キャパシタンスが前記1次巻き線に直列に接続された1次側共振回路と、
第3レグと第4レグが並列に接続され、各レグが上アームおよび下アームを含み、前記第3レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と前記第4レグの前記上アームおよび前記下アームの接続点と間に、前記2次巻き線が接続される2次側回路と、
を備える電流共振型DC/DCコンバータであって、
前記1次側回路の前記各レグの前記上アームおよび前記下アームは、少なくともスイッチング素子を含み、
前記2次側回路の前記各レグの前記上アームまたは前記下アームは、一方が少なくともスイッチング素子を含み、他方が少なくともダイオードを含み、
前記制御部は、前記主回路部に前記2次側回路を出力側として昇圧動作を行わせる第1の昇圧制御を行い、
前記1次側回路の前記スイッチング素子は、オンすることで前記1次側回路に第1共振電流を発生させる第1スイッチング素子Aと、オンすることで前記1次側回路に前記第1共振電流とは逆向きの第2共振電流を発生させる第1スイッチング素子Bとを含み、
前記2次側回路の前記スイッチング素子は、オンすることで前記2次側回路に短絡電流を発生させる第2スイッチング素子と、前記短絡電流の電流経路に設けられた第3スイッチング素子とを含み、
前記第1の昇圧制御時の前記制御部は、
前記第1スイッチング素子Aのオン期間と当該オン期間を所定の第1位相角だけ位相シフトさせて反転させた期間との論理積Aを算出し、前記第1スイッチング素子Bのオン期間と当該オン期間を前記第1位相角だけ位相シフトさせて反転させた期間との論理積Bを算出し、前記第3スイッチング素子のオン期間を前記論理積Aと前記論理積Bとの論理和の期間とする反転オン期間制御を行う
ことを特徴とする電流共振型DC/DCコンバータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電流共振型DC/DCコンバータに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車の普及に合わせて、電気自動車のバッテリーを充電する充電装置や電気自動車のバッテリー電圧を負荷に供給するV2H(Vehicle to Home)装置の小型化、低コスト化および高効率化が求められている。そのため、これらの装置の電源に使用されるDC/DCコンバータには、部品点数が少なく、高効率な電流共振型DC/DCコンバータ(LLC方式DC/DCコンバータや双方向動作が可能なCLLC方式DC/DCコンバータ)が使用されている。
【0003】
一方、電気自動車の充電規格であるCHAdeMO規格では、150[V]から450[V]と広いバッテリー電圧範囲が要求されている。このため、電気自動車用の充電装置およびV2H装置では、電流共振型DC/DCコンバータが出力する直流電圧を、電気自動車のバッテリー電圧に合わせて降圧するだけでなく昇圧する必要がある。しかしながら、LLC方式あるいはCLLC方式の電流共振型DC/DCコンバータは、出力可能な電圧範囲が狭いという問題がある。
【0004】
図15(A)に、非特許文献1に記載のLLC方式DC/DCコンバータの主回路部を示す。同図に示すように、主回路部の1次側回路は、各アームがスイッチング素子Q1~Q4のフルブリッジ構成である。主回路部の2次側回路は、上アームがダイオードD5、D7で下アームがスイッチング素子Q6、Q8の回路構成である。
【0005】
非特許文献1に記載のLLC方式DC/DCコンバータの制御部(図示せず)は、図15(B)に示すように、スイッチング素子Q2、Q3の駆動パルスを位相角θだけ位相シフトさせてスイッチング素子Q6の駆動パルスとし、スイッチング素子Q1、Q4の駆動パルスを位相角θだけ位相シフトさせてスイッチング素子Q8の駆動パルスとして、主回路部に昇圧(ブースト)動作と同期整流動作を行わせている。この制御方法では、モード3、4の期間が昇圧動作の期間となり、モード1、2の期間が同期整流動作の期間となる。このため、昇圧動作による電圧範囲の拡大と、同期整流動作による電力変換効率の改善が期待できる。
【0006】
図16(A)に、モード3の期間における主回路部の電流経路を示し、図16(B)に、モード4の期間における主回路部の電流経路を示す。モード3の期間では、スイッチング素子Q6がオン、スイッチング素子Q8がオフしているので、昇圧動作時の短絡電流がスイッチング素子Q8の電流路に並列に接続されたダイオードD8を流れる。このため、短絡電流がスイッチング素子Q8を流れる場合と比較して、損失が大きくなるという問題がある。モード4の期間では、スイッチング素子Q8がオン、スイッチング素子Q6がオフしているので、昇圧動作時の短絡電流がスイッチング素子Q6の電流路に並列に接続されたダイオードD6を流れる。このため、短絡電流がスイッチング素子Q6を流れる場合と比較して、損失が大きくなるという問題がある。
【0007】
特許文献1には、双方向動作が可能なCLLC方式DC/DCコンバータが記載されている。特許文献1に記載のCLLC方式DC/DCコンバータでは、制御部は、入力電圧に対して出力電圧が一定値以下の場合に、スイッチング周波数を固定して、1次側回路と2次側回路との間で位相シフト制御を行い、昇圧動作を行わせる。この制御方法でも、非特許文献1に記載の制御方法と同様の問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
中国特許第113364301号明細書
【非特許文献】
【0009】
Hongfei Wu, et al., "A Secondary-Side Phase-Shift-Controlled LLC Resonant Converter With Reduced Conduction Loss at Normal Operation for Hold-Up Time Compensation Application", IEEE Transactions on Power Electronics (Volume: 30, Issue: 10, October 2015), pp.5352-5357
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その課題は、昇圧動作時の損失を低減できる電流共振型DC/DCコンバータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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