特許ウォッチ

公開番号2025095083
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023210884
出願日2023-12-14
発明の名称浴室給湯システム
出願人株式会社ノーリツ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類G06Q 50/10 20120101AFI20250619BHJP(計算;計数)
要約【課題】給湯機が設置された住居の世帯人数を適切に推定することができる浴室給湯システムを提供する。
【解決手段】サーバは、学習済みモデルを用いて、所定の給湯機から取得したデータから所定の給湯機が設置された住居の世帯人数を推定するように構成され、所定の給湯機から取得したデータは、第1期間における湯水の合計使用量および燃料の合計使用量の少なくとも1つを含む第1データ、第1期間における浴室への合計入室時間および浴槽への合計入浴時間の少なくとも1つを含む第2データ、ならびに第1期間における浴室への合計入室回数および浴槽への合計入浴回数の少なくとも1つを含む第3データを含み、学習済みモデルは、複数の給湯機から取得した第1データ、第2データ、第3データを含む説明変数データを説明変数とし、複数の給湯機のそれぞれに対して予め登録された世帯人数を目的変数とする機械学習によって生成された学習済みモデルである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
複数の住居の浴室に設置された浴槽に給湯するために、住居ごとに少なくとも１つ設置された複数の給湯機と、前記複数の給湯機と通信可能に接続されたサーバと、を備えた浴室給湯システムであって、
前記サーバは、機械学習により生成された学習済みモデルを用いて、前記複数の給湯機に含まれる所定の給湯機から取得したデータから前記所定の給湯機が設置された住居の世帯人数を推定するように構成され、
前記所定の給湯機から取得したデータは、
第１期間における湯水の合計使用量および燃料の合計使用量の少なくとも１つを含む第１データ、
前記第１期間における前記浴室への合計入室時間および前記浴槽への合計入浴時間の少なくとも１つを含む第２データ、ならびに
前記第１期間における前記浴室への合計入室回数および前記浴槽への合計入浴回数の少なくとも１つを含む第３データを含み、
前記学習済みモデルは、前記複数の給湯機から取得した前記第１データ、前記第２データ、および前記第３データを含む説明変数データを説明変数とし、前記複数の給湯機のそれぞれに対して予め登録された世帯人数を目的変数とする機械学習によって生成された学習済みモデルである、浴室給湯システム。
続きを表示（約 680 文字）【請求項２】
前記サーバは、
前記複数の給湯機における前記説明変数データと、対応する前記世帯人数を取得し、
前記説明変数データを説明変数とし、前記世帯人数を目的変数とする機械学習を行い、前記学習済みモデルを生成する、請求項１に記載の浴室給湯システム。
【請求項３】
前記説明変数データは、
前記第１期間における前記浴室への入室時間の標準偏差および前記浴槽への入浴時間の標準偏差の少なくとも１つを含む第４データ、ならびに
前記第１期間における前記浴室への入室時刻の標準偏差および前記浴槽への入浴時刻の標準偏差の少なくとも１つを含む第５データのうちの少なくとも何れか１つを含む、請求項１または２に記載の浴室給湯システム。
【請求項４】
前記サーバが推定した前記世帯人数を報知する報知器を備えた、請求項１または２に記載の浴室給湯システム。
【請求項５】
前記世帯人数を記憶する記憶装置と、
報知器と、を備え、
前記サーバは、前記学習済みモデルを用いて推定された前記世帯人数と、前記記憶装置に記憶されている世帯人数とが異なる場合に、前記報知器に報知させる、請求項１または２に記載の浴室給湯システム。
【請求項６】
前記所定の給湯機は、給湯機本体と、前記給湯機本体を制御する制御器とを含み、
前記制御器は、前記サーバが推定した前記世帯人数のデータを受け取り、前記世帯人数に基づいて前記給湯機本体の制御を行う、請求項１または２に記載の浴室給湯システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、浴室給湯システムに関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
浴槽への給湯機能を有する給湯機とサーバとをネットワークを介して通信可能に接続することで、給湯機の使用状態等の種々のデータをサーバに送信する浴室給湯システムが知られている。サーバにおいて給湯機毎の種々のデータを取得することにより、ユーザの使用状況に応じたメンテナンスや使用方法の提案を行うことができる。
【０００３】
このような給湯機に関するデータとして給湯機が設置される住居の世帯人数を取得することが考えられる。しかし、ユーザが給湯機に対して世帯人数を設定入力するようにした場合、ライフイベント等により世帯人数が変化しても、世帯人数の更新が行われない恐れがある。また、そもそも、世帯人数の設定入力を行わずに給湯機を使用するユーザも想定される。このため、サーバが世帯人数のデータを適切に取得できない恐れがある。
【０００４】
下記特許文献１には、世帯におけるエネルギーの消費実績を示すエネルギー消費実績データに基づいて当該世帯における出産の有無を推定するシステムが記載されている。また、下記特許文献２には、家電機器の操作日時を含む操作ログ情報に基づいてユーザの生活様式の変化を推定することが記載されている。また、下記特許文献３には、住宅における消費電力データの履歴に基づいて当該住宅の電力使用状況が変化するライフイベントの有無を判定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１６－１１０２８１号公報
特開２０２０－３５０９３号公報
特開２０２１－３９４９７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
上記のようなライフイベント等の推定を給湯システムに適用するには、上記特許文献１～３は、改善の余地がある。
【０００７】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、給湯機が設置された住居の世帯人数を適切に推定することができる浴室給湯システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記目的を達成するために、本発明のある態様に係る浴室給湯システムは、複数の住居の浴室に設置された浴槽に給湯するために、住居ごとに少なくとも１つ設置された複数の給湯機と、前記複数の給湯機と通信可能に接続されたサーバと、を備えた浴室給湯システムであって、前記サーバは、機械学習により生成された学習済みモデルを用いて前記複数の給湯機に含まれる所定の給湯機から取得したデータから前記所定の給湯機が設置された住居の世帯人数を推定するように構成され、前記所定の給湯機から取得したデータは、第１期間における湯水の合計使用量および燃料の合計使用量の少なくとも１つを含む第１データ、前記第１期間における前記浴室への合計入室時間および前記浴槽への合計入浴時間の少なくとも１つを含む第２データ、ならびに前記第１期間における前記浴室への合計入室回数および前記浴槽への合計入浴回数の少なくとも１つを含む第３データを含み、前記学習済みモデルは、前記複数の給湯機から取得した前記第１データ、前記第２データ、および前記第３データを含む説明変数データを説明変数とし、前記複数の給湯機のそれぞれに対して予め登録された世帯人数を目的変数とする機械学習によって生成された学習済みモデルである。
【０００９】
上記構成によれば、給湯機が設置される住居の世帯人数が給湯機および浴室の使用状況に基づいて推定される。この際、世帯人数との高い相関関係を有する湯水または燃料の合計使用量に関する第１データ、入室時間または入浴時間に関する第２データ、および、入室回数または入浴回数に関する第３データを説明変数とし、対応する給湯機１において予め登録された世帯人数を目的関数とする機械学習によって生成された学習済みモデルが用いられる。したがって、世帯人数を推定したい住居に設置された給湯機の第１データ、第２データおよび第３データを学習済みモデルに入力することにより、対象の住居の世帯人数を精度よく推定することができる。
【００１０】
前記サーバは、前記複数の給湯機における前記説明変数データと、対応する前記世帯人数を取得し、前記説明変数データを説明変数とし、前記世帯人数を目的変数とする機械学習を行い、前記学習済みモデルを生成してもよい。これにより、機械学習に用いられるデータの受け渡しをスムーズに行うことができる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許