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公開番号2025093895
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2024216086
出願日2024-12-11
発明の名称廃繊維品から染料を除去するプロセスおよびプラント
出願人サンコ テキスタイル イスレットメレリ サン ベ ティク エーエス,SANKO TEKSTIL ISLETMELERI SAN. VE TIC. A.S.
代理人弁理士法人三栄国際特許事務所
主分類D06B 9/00 20060101AFI20250617BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】ポリエステルを含むかまたはポリエステルをベースとする廃布帛のリサイクルプロセス、あるいはインディゴ染料またはインディゴイド染料を含む染色された綿繊維を含むかまたは染色された綿繊維からなる廃繊維品のリサイクルプロセスを提供する。
【解決手段】染色されたポリエステル繊維または染色されたセルロース繊維を含む廃布帛のリサイクルプロセスにおいて、染料を除去するために、極性溶媒を抽出チャンバ内の廃布帛に流す。この極性溶媒は蒸発チャンバ内で蒸発させられ、次に凝縮されて溶媒収集タンクに送られるか、または抽出チャンバに戻される。廃繊維品に存在する全てのエラストマー材料は、処理中にこの極性溶媒によって溶解される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
廃繊維品(2)から染料を除去するプロセスであって、前記廃繊維品は、ポリエステル繊維(1)用の分散染料を含む染色された前記ポリエステル繊維を含みまたは染色された前記ポリエステル繊維からなり、または前記廃繊維品は、インディゴ染料またはインディゴイド染料を含む染色された綿繊維を含みまたは染色された前記綿繊維からなり、前記プロセスは、
a)抽出チャンバ(4)に一定量の前記廃繊維品を入れ、前記抽出チャンバ(4)を加熱する工程と、
b)前記廃繊維品から前記染料を除去するのに適した溶媒(3)を前記抽出チャンバ(4)および前記廃繊維品(2)に循環させる工程と、
c)前記廃繊維品から除去される前記染料の量を増加させるために、前記抽出チャンバ(4)から排出される前記溶媒を前記抽出チャンバに戻す工程と、
d)工程c)で得られた前記溶媒の少なくとも一部を蒸発チャンバ(6)で蒸発させる工程と、
e)蒸発した前記溶媒(3)を少なくとも1つの凝縮チャンバ(7)で凝縮させる工程とを含むことを特徴とする廃繊維品(2)から染料を除去するプロセス。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)およびジメチルアセトアミド(DMAC)から選択されることを特徴とする請求項1に記載の廃繊維品(2)から染料を除去するプロセス。
【請求項3】
前記廃繊維品は、フィラメントまたは層の形態であるポリウレタン材料をさらに含むことを特徴とする請求項1または2に記載の廃繊維品(2)から染料を除去するプロセス。
【請求項4】
前記繊維品および前記抽出チャンバは、前記抽出工程中は静止状態にあることを特徴とする請求項1または2に記載の廃繊維品(2)から染料を除去するプロセス。
【請求項5】
請求項1または2に記載の廃繊維品(2)から染料を除去するプロセスであって、さらに、
f)凝縮した前記溶媒(3)の少なくとも一部を前記抽出チャンバ(4)に直接または間接に供給する工程と、
g)染料が除去されるまで工程b)~f)を必要に応じて、繰り返す工程とを含み、少なくとも前記蒸発工程および前記凝縮工程(d、e)は減圧下で行われることを特徴とする。
【請求項6】
少なくとも工程c)において、前記溶媒は、ポンプ(9)によって前記廃繊維品および前記抽出チャンバを通って循環され、前記抽出チャンバに戻されることを特徴とする請求項1または2に記載の廃繊維品(2)から染料を除去するプロセス。
【請求項7】
除去された前記染料が回収されることを特徴とする請求項1または2に記載の廃繊維品(2)から染料を除去するプロセス。
【請求項8】
前記蒸発チャンバ(6)内の圧力は、20~85ミリバール、好ましくは40~80ミリバールであり、前記蒸発チャンバ(6)内の前記溶媒の温度は、75~95℃、好ましくは80~90℃であることを特徴とする請求項1または2に記載の廃繊維品(2)から染料を除去するプロセス。
【請求項9】
前記抽出チャンバ内の前記溶媒の温度は80~100℃、好ましくは80~95℃、より好ましくは約85℃であることを特徴とする請求項8に記載の廃繊維品(2)から染料を除去するプロセス。
【請求項10】
さらに、処理された前記廃繊維品から溶媒を回収する工程を含み、好ましくは、当該溶媒を回収する工程は、前記廃繊維品をプレス、圧搾、回転、または遠心分離することから選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の廃繊維品(2)から染料を除去するプロセス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、布帛、糸、フィラメント、衣類などの繊維品材料をリサイクルするために、廃繊維品から染料を除去するプロセスおよびプラントに関する。より詳細には、本発明は、ポリエステル繊維およびフィラメント、染料、場合によってはエラストマー材料を含む廃布帛から、および衣類からポリエステル材料を回収するプロセスに関する。本発明はまた、インディゴ染料またはインディゴイド染料を含む染色された綿繊維を含む、または染色された綿繊維からなる廃繊維品をリサイクルするプロセスに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
「廃布帛」としても知られる使用済み布帛のリサイクルは、繊維品産業における主要なターゲットとなっており、リサイクルのための新しい効率的なプロセスが活発に研究されている。目標の1つは、広く使われている布帛に含まれるポリエステル繊維およびフィラメントをリサイクルすることである。もう1つの目標は、綿布帛およびセルロース布帛をリサイクルすることである。
【0003】
ポリエステル布帛または綿布帛のリサイクルにおける問題は、布帛のポリエステル繊維または綿繊維およびフィラメントから染料を除去することにある。
【0004】
特許文献1は、ヘキサフルオロイソプロピルアルコールおよび塩素化炭化水素および/または芳香族炭化水素を含む溶液にポリエステルを溶解することにより、廃繊維品を含む廃ポリエステル材料をリサイクルすることを開示している。溶解前に、PETボトルおよび廃繊維品材料から色および不純物を取り除くために、ジクロロメタン(DCM)による前処理が行われる。この方法では、染料を効果的かつ完全に除去することはできない。
【0005】
特許文献2は、大気圧下での沸点が160℃以上のグリコールエーテル系化合物を含む脱色剤をポリエステルの融点以下の温度に加熱しながらポリエステルから着色剤を除去することにより脱色ポリエステルを製造する方法を記載している。
【0006】
特許文献3は、磁気的に帯電した染料吸着材を使用して、分散染料で染色された繊維品廃棄物を熱水環境下で脱色する方法およびシステムを開示している。繊維品材料は、水および染料吸着材として磁性活性炭を含む脱色反応器中で攪拌下、約100℃~170℃に加熱したときに得られるような自己発生圧力下で処理される。超音波発生装置(9)を起動して、繊維品材料から水中への染料分子の放出を加速する。ポリエステル繊維から放出された染料は、このプロセスの最後に磁場を活性化することによって収集された磁性活性炭に吸着される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2022/118244号
米国特許出願公開第2022/169786号明細書
欧州特許出願公開第3699355号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一般に、公知の方法では、ポリエステル材料または綿繊維が部分的に劣化し、穏やかな条件下で操作して劣化を軽減しようとすると、染料が部分的にしか除去されない。ポリマーの劣化は、回収されたポリエステル材料の再利用の可能性に悪影響を及ぼす恐れがある。同様に、綿繊維の劣化は、リサイクルされた綿繊維から生産された糸の機械的特性を損ない、場合によっては外観を損なう恐れがある。
【0009】
特に、染色またはプリントされたポリエステルの衣類から、装飾および染料、すなわち分散染料をすべて除去できるプロセス、または、布帛および衣類を劣化させることなく綿の衣類からインディゴ染料およびインディゴイド染料を除去できるプロセスがあれば、非常に有用であり、こうして処理され、脱色された衣類を別の色で再度染色したり、新しいプリントまたは装飾を施すためにプリントしたりすることができる。
【0010】
さらなる問題は、ポリエステルベースの布帛および衣類には、布帛糸中のエラスタンタイプのフィラメントとして、またはスポーツ衣類などの装飾として衣類に印刷された層として、ポリウレタン材料が含まれることが多いことである。ポリエステル繊維をリサイクルする場合、エラストマー材料の存在が問題となる場合がある。綿ベースの布帛および衣類でも同じ問題がある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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