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公開番号2025089645
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-16
出願番号2023204394
出願日2023-12-04
発明の名称要因推定システムおよび車両
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G08G 1/16 20060101AFI20250609BHJP(信号)
要約【課題】車両の認識装置の異常の要因を適切に推定すること。
【解決手段】車両の外界状況を検出する車載検出器の異常の要因を推定する要因推定システムは、車載検出器の異常が検知された車両から送信された異常情報を記憶する記憶部と、異常情報を送信した車両が異常を検知時に走行した走行区域の気象情報を取得する取得部と、記憶部に記憶された複数の異常情報の中から、走行区域の気象情報と関連性を有する異常情報を抽出する抽出部と、抽出部で抽出された異常情報に対して車載検出器の異常に至る要因を推定するための要因推定モデルを生成するモデル生成部と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
車両の外界状況を検出する車載検出器の異常の要因を推定する要因推定システムであって、
前記車載検出器の異常が検知された前記車両から送信された異常情報を記憶する記憶部と、
前記異常情報を送信した前記車両が前記異常を検知時に走行した走行区域の気象情報を取得する取得部と、
前記記憶部に記憶された複数の前記異常情報の中から、前記走行区域の気象情報と関連性を有する異常情報を抽出する抽出部と、
前記抽出部で抽出された前記異常情報に対して前記車載検出器の異常に至る要因を推定するための要因推定モデルを生成するモデル生成部と、
を備えることを特徴とする要因推定システム。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
請求項1に記載の要因推定システムにおいて、
前記抽出部は、前記抽出した異常情報から前記車載検出器による検出精度の低下を示す異常情報をさらに抽出し、
前記モデル生成部は、前記抽出部で抽出された前記異常情報に対応する前記気象情報に基づいて、前記車載検出器の前記異常に至る要因としての霜または霧を発生させる気象条件を、前記要因推定モデルとして生成する、
ことを特徴とする要因推定システム。
【請求項3】
請求項1に記載の要因推定システムにおいて、
前記取得部は、前記気象情報を外部装置から取得し、
前記モデル生成部は、前記外部装置から取得された前記気象情報のうちの少なくとも一つの観測項目に対する閾値を、前記要因推定モデルとして生成する、
ことを特徴とする要因推定システム。
【請求項4】
請求項1に記載の要因推定システムにおいて、
前記抽出部は、前記記憶部に記憶された複数の前記異常情報の中で、同じ日に同じ車両で所定時間以内に複数回取得された前記異常情報のうちの2回目以降の異常情報を除外する、
ことを特徴とする要因推定システム。
【請求項5】
請求項1に記載の要因推定システムにおいて、
前記モデル生成部で生成された前記要因推定モデルに基づいて、前記車載検出器の異常に至る要因が霜または霧であると推定する要因推定部をさらに備える、
ことを特徴とする要因推定システム。
【請求項6】
請求項1に記載の要因推定システムで生成された前記要因推定モデルを記憶する記憶部と、
自車両の外界状況を検出する車載検出器と、
前記車載検出器に付着する水滴または氷を除去する除去装置と、
自車位置を検出する自車位置検出部と、
外部装置から前記自車位置を含む走行区域の現在の気象情報を取得する取得部と、
前記気象情報と前記要因推定モデルとに基づいて、前記除去装置を作動させる制御部と、
を備えることを特徴とする車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の外界状況を検出する車載検出器の異常の要因を推定する要因推定システム、および車両に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
この種の技術として、車載カメラのレンズ上の汚れを判別することにより、画像認識アプリケーションのパラメータを調整するか、レンズの汚れ除去を行うか、あるいはアプリケーションのフェールを判定するかをアプリケーション毎に決定する技術が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5863968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術では、アプリケーションのフェールを判定するものの、その要因を推定することまでは考慮されていなかった。
車両制御に必要な車載検出器は、運転支援、自動運転等に欠かせないものとなっている。その車載検出器の異常の要因を推定する技術は、車載検出器の早期復旧に結び付くことから交通の利便性および安全性の向上につながる。これにより、持続可能な輸送システムの発展に寄与することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、車両の外界状況を検出する車載検出器の異常の要因を推定する要因推定システムであって、車載検出器の異常が検知された車両から送信された異常情報を記憶する記憶部と、異常情報を送信した車両が異常を検知時に走行した走行区域の気象情報を取得する取得部と、記憶部に記憶された複数の異常情報の中から、走行区域の気象情報と関連性を有する異常情報を抽出する抽出部と、抽出部で抽出された異常情報に対して車載検出器の異常に至る要因を推定するための要因推定モデルを生成するモデル生成部と、を備える。
本発明の他の態様による車両は、上記態様の要因推定システムで生成された要因推定モデルを記憶する記憶部と、自車両の外界状況を検出する車載検出器と、車載検出器に付着する水滴または氷を除去する除去装置と、自車位置を検出する自車位置検出部と、外部装置から自車位置を含む走行区域の現在の気象情報を取得する取得部と、気象情報と要因推定モデルとに基づいて、除去装置を作動させる制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、車両の車載検出器の異常の要因を適切に推定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施の形態による要因推定システムの概略構成図。
図1のサーバ装置の要部構成を示すブロック図。
車両の制御システムの概略構成を例示するブロック図。
サーバ装置で実行される処理の一例を示すフローチャート。
サーバ装置で実行される処理の他の例を示すフローチャート。
車両で実行される処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、図面を参照して発明の実施の形態について説明する。
<要因推定システムの概要>
発明の実施の形態に係る要因推定システムは、車両の車載検出器に対する診断時に不具合(異常と呼んでもよい)が生じていると判定された場合に、不具合のうちの一時故障について、その車載検出器を不具合に至らしめた要因を推定する。一時故障とは、一旦は異常と診断されるも、一定時間が経過すると解消して正常復帰するような不具合をいう。
一時故障の要因を推定することにより、一時故障した車載検出器に対して無駄な修理や交換を行うことを避けることが可能になる。また、推定した要因に対処することで、一時故障した車載検出器が正常復帰するまでの時間を短縮することが可能になる。
【0009】
図1は、実施の形態による要因推定システム50の概略構成図である。図1において、車両101および102と、要因推定装置としてのサーバ装置10と、気象情報を提供する外部サーバ装置30と、を要因推定システム50として例示する。上述したように、要因推定システム50は、車両101等における自己診断で車載検出器の一時故障と診断された場合に、その車載検出器を一時故障に至らしめた要因を推定する。
【0010】
車両101および102は、それぞれ制御システム101Uおよび102Uを搭載する。制御システム101Uおよび102Uは、サーバ装置10と通信網20を介して互いに通信可能に構成される。通信網20には、インターネット網や携帯電話網等に代表される公衆無線通信網だけでなく、所定の管理地域毎に設けられた閉鎖的な通信網、例えば無線LAN(Local Area Network)、Wi-Fi(登録商標)等も含まれる。
図1では、車両101および102のみを表示しているが、車両101および102以外にも多数の車両が存在してもよい。この場合には多数の車両がそれぞれ走行した場合に得られる複数の情報を用いることが可能になる。
また、例えば車両101または車両102の1台のみがサーバ装置10と通信してもよい。この場合には1台の車両が複数回走行した場合に得られる複数の情報を用いることが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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