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公開番号2025087219
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201722
出願日2023-11-29
発明の名称溶接部材
出願人スズキ株式会社
代理人弁理士法人東京国際特許事務所
主分類B23K 11/14 20060101AFI20250603BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】取扱性に優れながらも溶接対象であるピラーの防錆性を向上させることができる溶接部材を提供する。
【解決手段】溶接部材1は、所定のパネル111に近い下側、所定のパネル111から遠い上側を有して所定のパネル111にプロジェクション溶接するための溶接部材である。溶接部材1は、本体部3と、本体部3から突出して所定のパネル111と接触すると本体部3と所定のパネル111とを非接触に隔てるための複数の突起部5と、本体部3の上端3aおよび下端3bから間隔を空けて、少なくとも本体部3の外側面の一部を覆うように設けられた外側発泡材7と、を備える。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
所定のパネルに近い下側、前記所定のパネルから遠い上側を有して前記所定のパネルにプロジェクション溶接するための溶接部材であって、
本体部と、
前記本体部から突出して前記所定のパネルと接触すると前記本体部と前記所定のパネルとを非接触に隔てるための複数の突起部と、
前記本体部の上端および下端から間隔を空けて、少なくとも前記本体部の外側面の一部を覆うように設けられた外側発泡材と、を備える溶接部材。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
前記本体部は、上下方向に貫通する第1貫通孔を有し、
前記第1貫通孔の上端および下端から間隔を空けて前記第1貫通孔の内周面の一部を覆い、かつ、前記上下方向に貫通する第2貫通孔を有する内側発泡材を備える請求項1に記載の溶接部材。
【請求項3】
それぞれの前記突起部は、前記本体部の前記外側面よりも前記本体部の外側に突出して一部が前記外側発泡材に覆われている突出部を含む請求項1に記載の溶接部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、溶接部材に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
発泡材料を中空構造体に取り付けることができる中空構造体用発泡部材が知られている。この中空構造体用発泡部材は、中空構造体の内部空間を充填する発泡体を形成するための発泡部材である。中空構造体用発泡部材は、発泡体を形成するための発泡材料と、発泡材料に装着され、中空構造体に溶接可能な溶接片とを備えている。中空構造体はピラーである。発泡材料に装着された溶接片は、ピラーのインナーパネルにスポット溶接される。したがって、溶接片とインナーパネルとの合わせ面の大部分、つまり溶接されていない部分は、微少な隅間を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-340857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、中空構造体用発泡部材を固定したピラーに防錆処理を実施した場合に、スポット溶接された溶接片とインナーパネルとの合わせ面の微少な隙間は、防錆剤が入り込めずに防錆未処理部となる。ピラーの内部には、発泡材料が充填されていても水が進入する場合がある。この場合に、ピラーの内部に留まった雨水や洗車時の水は、毛細管現象によって合わせ面の微小な隙間に入り込む。そのため、防錆未処理部となった合わせ面から腐食が進行する虞がある。なお、防錆処理は、例えば、電着塗装における電着処理である。また、防錆剤とは、例えば、電着塗料である。
【0005】
また、発泡材料に対して溶接片が大型であるため、インナーパネルに対しての溶接片の位置決めが困難となる。そのため、事実上、中空構造体用発泡部材は、適用部位が限定されるだけでなく、溶接片の大きさに起因して取扱性が低下する。
【0006】
そこで、本発明は、取扱性に優れながらも溶接対象であるピラーの防錆性を向上させることができる溶接部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明の実施形態に係る溶接部材は、所定のパネルに近い下側、前記所定のパネルから遠い上側を有して前記所定のパネルにプロジェクション溶接するための溶接部材であって、本体部から突出して前記所定のパネルと接触すると前記本体部と前記所定のパネルとを非接触に隔てるための複数の突起部と、前記本体部の上端および下端から間隔を空けて、少なくとも前記本体部の外側面の一部を覆うように設けられた外側発泡材と、を備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、取扱性に優れながらも溶接対象であるピラーの防錆性を向上させることができる溶接部材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態に係る溶接部材が適用される車両構造体の一例を示す概略図。
(A)本発明の実施形態に係る溶接部材の斜視図、(B)本発明の実施形態に係る溶接部材の正面図。
(A)本発明の実施形態に係る溶接部材の本体部および複数の突起部の拡大斜視図、(B)本発明の実施形態に係る溶接部材の本体部および複数の突起部の拡大正面図。
本発明の実施形態に係る溶接部材をプロジェクション溶接する際の概略図。
本発明の実施形態に係る溶接部材のプロジェクション溶接された状態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態に係る溶接部材について、図1から図5を参照して説明する。なお、複数の図面中の、同じまたは相当する構成には同一の符号が付されている。
(【0011】以降は省略されています)

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