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公開番号
2025080334
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-26
出願番号
2023193422
出願日
2023-11-14
発明の名称
車両用駆動装置
出願人
株式会社アイシン
代理人
弁理士法人R&C
主分類
B60L
7/14 20060101AFI20250519BHJP(車両一般)
要約
【課題】低温環境下において車両を減速させる走行状況において、バッテリへの入力電流が制限される場合であっても、回転電機及びインバータの少なくとも一方を、バッテリ及びキャビンの少なくとも一方を温める熱源として利用することができる技術を実現する。
【解決手段】車両用駆動装置は、回転電機と、バッテリと電気的に接続され、回転電機を駆動制御するためのインバータと、熱媒が循環する熱媒回路71と、インバータを制御するインバータ制御部と、を備える。熱媒回路71は、回転電機及びインバータの少なくとも一方との熱交換が行われる第1熱交換部81と、バッテリ及び車両のキャビンの少なくとも一方との熱交換が行われる第2熱交換部82と、を備える。インバータ制御部は、バッテリの温度が予め定められたしきい値以下であって回転電機に負トルクを発生させる場合に、アクティブショートサーキット制御を実行する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
回転電機と、前記回転電機と車輪との間で駆動力を伝達する動力伝達機構と、バッテリと電気的に接続され、前記回転電機を駆動制御するためのインバータと、熱媒が循環する熱媒回路と、前記インバータを制御するインバータ制御部と、を備えた車両用駆動装置であって、
前記熱媒回路は、前記回転電機及び前記インバータの少なくとも一方との熱交換が行われる第1熱交換部と、前記バッテリ及び車両のキャビンの少なくとも一方との熱交換が行われる第2熱交換部と、を備え、
前記インバータは、交流1相分のアームが上段側スイッチング素子と下段側スイッチング素子との直列回路により構成され、
前記インバータ制御部は、前記バッテリの温度が予め定められたしきい値以下であって前記回転電機に負トルクを発生させる場合に、前記インバータの全ての前記上段側スイッチング素子をオフ状態とすると共に全ての前記下段側スイッチング素子をオン状態とする、又は、前記インバータの全ての前記上段側スイッチング素子をオン状態とすると共に全ての前記下段側スイッチング素子をオフ状態とするアクティブショートサーキット制御を実行する、車両用駆動装置。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
前記熱媒回路は、前記熱媒と外気との熱交換を行うラジエータを更に備え、
前記第1熱交換部は、前記ラジエータよりも下流側に配置され、
前記第2熱交換部は、前記第1熱交換部よりも下流側に配置されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項3】
前記車輪は前記車両の前輪及び後輪のいずれか一方である第1車輪であり、前記回転電機は第1回転電機であり、前記動力伝達機構は第1動力伝達機構であり、前記インバータは第1インバータであり、前記熱媒回路は第1熱媒回路であり、
第2回転電機と、前記第2回転電機と前記前輪及び前記後輪のいずれか他方である第2車輪との間で駆動力を伝達する第2動力伝達機構と、前記第2回転電機を駆動制御するための第2インバータと、熱媒が循環する第2熱媒回路と、を更に備え、
前記バッテリは、前記第2インバータとも電気的に接続され、
前記インバータ制御部は、前記第2インバータも制御するように構成され、
前記第2熱媒回路は、前記第2回転電機及び前記第2インバータの少なくとも一方との熱交換が行われる第3熱交換部と、前記バッテリ及び前記キャビンの少なくとも一方との熱交換が行われる第4熱交換部と、を備え、
前記インバータ制御部は、前記第1インバータの前記アクティブショートサーキット制御を実行する場合に、前記アクティブショートサーキット制御により発生する前記第1回転電機のトルクと、前記第2回転電機に発生させるトルクとの合計が、前記車両の走行のために求められているトルクとなるように、前記第2インバータを制御する、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
【請求項4】
前記インバータ制御部は、前記アクティブショートサーキット制御の実行中に、前記上段側スイッチング素子及び前記下段側スイッチング素子のいずれかオン状態としている方である対象スイッチング素子の温度が、予め定められた切替温度以上となったと判定した場合には、前記上段側スイッチング素子及び前記下段側スイッチング素子のいずれかオフ状態としている方のスイッチング素子をオン状態とし、前記対象スイッチング素子をオフ状態とする切替処理を実行する、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機と、バッテリと電気的に接続され、回転電機を駆動制御するためのインバータと、インバータを制御するインバータ制御部と、を備えた車両用駆動装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
上記のような車両用駆動装置の一例が、特開2012-165526号公報(特許文献1)に開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示す符号は特許文献1のものである。特許文献1の車両用駆動装置は、駆動モータ(10)と、バッテリ(20)と電気的に接続され、駆動モータ(10)を駆動制御するためのインバータ(11)と、インバータ(11)を制御するモータECU(12)と、を備えている。そして、特許文献1には、バッテリ(20)の放電による自己発熱によってバッテリ(20)を暖機することや(段落0023)、上記の自己発熱に加えて駆動モータ(10)やインバータ(11)に発生する熱も利用してバッテリ(20)を暖機することが記載されている(段落0044)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-165526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には記載されていないが、回転電機(特許文献1では、駆動モータ)やインバータに発生する熱は、バッテリを温める熱源としてだけでなく、車両のキャビンを温める熱源として利用することもできる。そして、熱源として利用するための回転電機やインバータの発熱は、特に、低温環境下において車両を走行させる走行状況において行えることが望ましい。例えば、低温環境下において車両を減速させる走行状況では、車両の減速エネルギを回転電機によって回生電流に変換してバッテリに供給する回生動作を実行して、回転電機やインバータを発熱させることが考えられる。しかし、バッテリの温度が低いためにバッテリへの入力電流(充電電流)が制限される場合には、回生動作の実行も制限されるため、上記のように回転電機やインバータを発熱させて熱源として利用することが難しくなる。なお、特許文献1には、この点についての記載はない。
【0005】
そこで、低温環境下において車両を減速させる走行状況において、バッテリへの入力電流が制限される場合であっても、回転電機及びインバータの少なくとも一方を、バッテリ及びキャビンの少なくとも一方を温める熱源として利用することができる技術の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る車両用駆動装置は、回転電機と、前記回転電機と車輪との間で駆動力を伝達する動力伝達機構と、バッテリと電気的に接続され、前記回転電機を駆動制御するためのインバータと、熱媒が循環する熱媒回路と、前記インバータを制御するインバータ制御部と、を備えた車両用駆動装置であって、前記熱媒回路は、前記回転電機及び前記インバータの少なくとも一方との熱交換が行われる第1熱交換部と、前記バッテリ及び車両のキャビンの少なくとも一方との熱交換が行われる第2熱交換部と、を備え、前記インバータは、交流1相分のアームが上段側スイッチング素子と下段側スイッチング素子との直列回路により構成され、前記インバータ制御部は、前記バッテリの温度が予め定められたしきい値以下であって前記回転電機に負トルクを発生させる場合に、前記インバータの全ての前記上段側スイッチング素子をオフ状態とすると共に全ての前記下段側スイッチング素子をオン状態とする、又は、前記インバータの全ての前記上段側スイッチング素子をオン状態とすると共に全ての前記下段側スイッチング素子をオフ状態とするアクティブショートサーキット制御を実行する。
【0007】
本構成によれば、低温環境下において車両を減速させる走行状況において、バッテリの温度が低いためにバッテリへの入力電流が制限される場合であっても、インバータのアクティブショートサーキット制御を実行することで、回転電機に負トルク(減速トルク)を発生させつつ、回生電流を回転電機やインバータに消費させてこれらを発熱させることができる。そして、回転電機及びインバータの少なくとも一方に発生する熱を、熱媒回路によってバッテリ及び車両のキャビンの少なくとも一方に伝えてこれらの少なくとも一方を温めることができる。このように、本構成によれば、低温環境下において車両を減速させる走行状況において、バッテリへの入力電流が制限される場合であっても、回転電機及びインバータの少なくとも一方を、バッテリ及びキャビンの少なくとも一方を温める熱源として利用することができる。
【0008】
車両用駆動装置の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る車両用駆動装置が搭載された車両の模式図
実施形態に係るインバータの回路図
実施形態に係る熱媒回路の概略構成図
実施形態に係る制御フロー図
【発明を実施するための形態】
【0010】
車両用駆動装置の実施形態について、図面を参照して説明する。図1に示すように、車両用駆動装置1は、第1回転電機11と、第1動力伝達機構51と、第1回転電機11を駆動制御するための第1インバータ21と、を備えている。本実施形態では、車両用駆動装置1は、更に、第2回転電機12と、第2動力伝達機構52と、第2回転電機12を駆動制御するための第2インバータ22と、を備えている。本実施形態では、第1回転電機11が「回転電機」に相当し、第1動力伝達機構51が「動力伝達機構」に相当し、第1インバータ21が「インバータ」に相当する。
(【0011】以降は省略されています)
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