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公開番号2025079661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-22
出願番号2023192482
出願日2023-11-10
発明の名称光受信装置及び光伝送システム
出願人富士通株式会社
代理人個人
主分類H04B 10/61 20130101AFI20250515BHJP(電気通信技術)
要約【課題】THP(Tomlinson-Harashima Precoding)技術に起因するサンプリング位相誤差の検出精度低下を抑制する光受信装置及び光伝送システムを提供する。
【解決手段】光受信装置は、光信号に応じた電気的なアナログ信号を出力するコヒーレント受信器と、前記アナログ信号をデジタル信号に変換する変換器と、前記デジタル信号のDGD(Differential Group Delay)をスクランブルするスクランブラと、前記スクランブラが出力するデジタル信号を入力とし、PE(Power Envelope)手法に基づいて、前記変換器のサンプリング周波数とサンプリング位相のいずれか一方又は両方を調整する調整部と、を備える。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
光信号に応じた電気的なアナログ信号を出力するコヒーレント受信器と、
前記アナログ信号をデジタル信号に変換する変換器と、
前記デジタル信号のDGD(Differential Group Delay)をスクランブルするスクランブラと、
前記スクランブラが出力するデジタル信号を入力とし、PE(Power Envelope)手法に基づいて、前記変換器のサンプリング周波数とサンプリング位相のいずれか一方又は両方を調整する調整部と、
を備える光受信装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記光受信装置は、THP(Tomlinson-Harashima Precoding)技術に基づいてプリコーディングされたデジタル信号をデコーディングする復号化部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の光受信装置。
【請求項3】
前記コヒーレント受信器は、伝送路の符号間干渉を低減する所定技術が利用されて送信された前記光信号を受信し、
前記スクランブラは、前記サンプリング位相を補償する前に、前記デジタル信号とサンプリングの周波数誤差を補償し、前記光信号の偏波回転に関する第1変数と群遅延時間差に関する第2変数の少なくとも一方を無作為に変化させた所定信号を出力し、
前記調整部は、前記変換器が出力する前記デジタル信号に対する適応等化処理により更新される係数と前記PE手法とに基づいて前記所定信号のサンプリング位相誤差を検出し、前記サンプリング位相誤差に基づいて前記サンプリング周波数と前記サンプリング位相のいずれか一方又は両方を調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光受信装置。
【請求項4】
前記スクランブラは、前記第1変数と前記第2変数の両方を無作為に変化させた所定信号を出力する、
ことを特徴とする請求項3に記載の光受信装置。
【請求項5】
前記スクランブラは、前記偏波回転の量を算出する伝達関数に基づく第1算出結果が独立的に設定される第1MIMO(Multi Input Multi Output)フィルタと、前記群遅延時間差の量を算出する伝達関数に基づく第2算出結果が独立的に設定される第2MIMOフィルタと、を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の光受信装置。
【請求項6】
前記スクランブラは、前記偏波回転の量を算出する伝達関数と前記群遅延時間差の量を算出する伝達関数の従属的な積に基づく第3算出結果が設定される単一のMIMOフィルタを含む、
ことを特徴とする請求項4に記載の光受信装置。
【請求項7】
伝送路の符号間干渉を低減する所定技術を第1デジタル信号に適用して、前記第1デジタル信号に応じた光信号を送信する光送信装置と、前記光信号を受信する光受信装置と、を含む光伝送システムであって、
前記光受信装置は、
前記光信号を受信し、前記光信号に応じた電気的なアナログ信号を出力するコヒーレント受信器と、
前記アナログ信号を第2デジタル信号に変換する変換器と、
前記第2デジタル信号のDGD(Differential Group Delay)をスクランブルするスクランブラと、
前記スクランブラが出力するデジタル信号を入力とし、PE(Power Envelope)手法に基づいて、前記変換器のサンプリング周波数とサンプリング位相のいずれか一方又は両方を調整する調整部と、
を含むことを特徴とする光伝送システム。
【請求項8】
前記光送信装置は、THP(Tomlinson-Harashima Precoding)技術に基づいて前記第1デジタル信号をプリコーディングする符号化部を備え、
前記光受信装置は、前記THP技術に基づいて前記第2デジタル信号をデコーディングする復号化部を備える、
ことを特徴とする請求項7に記載の光伝送システム。
【請求項9】
前記スクランブラは、前記サンプリング位相を補償する前に、前記第2デジタル信号とサンプリングの周波数誤差を補償し、前記光信号の偏波回転に関する第1変数と群遅延時間差に関する第2変数の少なくとも一方を無作為に変化させた所定信号を出力し、
前記調整部は、前記変換器が出力する前記第2デジタル信号に対する適応等化処理により更新される係数と前記PE手法とに基づいて前記所定信号のサンプリング位相誤差を検出し、前記サンプリング位相誤差に基づいて前記サンプリング周波数と前記サンプリング位相のいずれか一方又は両方を調整する、
ことを特徴とする請求項7に記載の光伝送システム。
【請求項10】
光信号を送信する光送信装置と、前記光信号を受信する光受信装置と、を含む光伝送システムであって、
前記光送信装置は、
伝送路の符号間干渉を低減する所定技術を利用して、電気的な第1デジタル信号をプリコーディングする符号化部と、
プリコーディングした後の前記第1デジタル信号に、複数の同一パターンを含むトレーニングシーケンスを挿入する挿入部と、
前記トレーニングシーケンスを挿入した後の前記第1デジタル信号を前記光信号に変調する変調器と、を含み、
前記光受信装置は、
前記光信号を受信し、前記光信号に応じた電気的なアナログ信号を出力するコヒーレント受信器と、
前記アナログ信号を第2デジタル信号に変換する変換器と、
前記第2デジタル信号に対する適応等化処理により更新される係数に基づいて、前記光信号のサンプリング位相を補償するサンプリング位相補償器と、
前記サンプリング位相を補償する前に、前記同一パターンの相関に基づいて、前記第2デジタル信号が備える前記トレーニングシーケンスの開始位置を決定し、前記開始位置に基づく第1サンプル数と前記光送信装置側の前記トレーニングシーケンスの第2サンプル数とのサンプル数差またはサンプル数比率に基づいて、前記変換器のサンプリング周波数誤差を推定するサンプリング周波数誤差推定部と、を含む、
ことを特徴とする光伝送システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本件は光受信装置及び光伝送システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
光送信装置と光受信装置とを備え、光ファイバといった伝送路を介して光信号を伝送する光伝送システムが知られている(例えば特許文献1及び2参照)。また、伝送路の符号間干渉を送信側で補償する技術としてTHP(Tomlinson-Harashima Precoding)技術も知られている(例えば特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-166627号公報
特開2010-045491号公報
米国特許出願公開第2009/0122854号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したTHP技術は光送信装置が備えるDSP(Digital Signal Processor)などに実装される。THP技術が実装されたDSPは、DSPに入力されたデジタル信号に対し、THPを実行する。これにより、光受信装置が光信号を受信する前に、符号間干渉が事前に補償される。光送信装置はTHPが実行されたデジタル信号を光信号に変換して伝送路に送信する。光受信装置は伝送路からこの光信号を受信し、光信号をデジタル信号に変換する。
【0005】
ここで、光受信装置はアナログ信号の一部を取得しデジタル信号に変換するサンプリングを実行する。アナログ信号には周期的に送信データを表すパルス、すなわちシンボルが含まれている。信号品質を最も高くするには、各シンボルのピークをデジタル信号に変換する必要があり、光受信装置にシンボルが到達するタイミングとサンプリングが実行されるタイミングが一致する必要がある。各シンボルが光受信装置に到達するタイミング、すなわち理想的なサンプリングタイミングを基準として、1シンボル区間内で実際にサンプリングが実行されたタイミングを、サンプリング位相と呼ぶ。光受信装置は、常に理想的なサンプリングタイミングを維持するため、サンプリング位相誤差を検出し、上記誤差を何らかの方法で補償する機構を持つ。これにより、デジタル信号の信号品質が向上する。
【0006】
しかしながら、光送信装置でTHPが実行された場合、光受信装置ではTHPに起因してデジタル信号の信号波形の規則性が喪失し、サンプリング位相誤差の検出精度が低下する。これにより、光受信装置が決定するサンプリングタイミングと理想的なサンプリングタイミングとの差が拡大してしまう。結果的に、デジタル信号の信号品質が低下するおそれがある。
【0007】
そこで、1つの側面では、THP技術に起因するサンプリング位相誤差の検出精度低下を抑制する光受信装置及び光伝送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの実施態様では、光受信装置は、光信号に応じた電気的なアナログ信号を出力するコヒーレント受信器と、前記アナログ信号をデジタル信号に変換する変換器と、前記デジタル信号のDGD(Differential Group Delay)をスクランブルするスクランブラと、前記スクランブラが出力するデジタル信号を入力とし、PE(Power Envelope)手法に基づいて、前記変換器のサンプリング周波数とサンプリング位相のいずれか一方又は両方を調整する調整部と、を備える。
【0009】
1つの実施態様では、光伝送システムは、伝送路の符号間干渉を低減する所定技術を第1デジタル信号に適用して、前記第1デジタル信号に応じた光信号を送信する光送信装置と、前記光信号を受信する光受信装置と、を含む光伝送システムであって、前記光受信装置は、前記光信号を受信し、前記光信号に応じた電気的なアナログ信号を出力するコヒーレント受信器と、前記アナログ信号を第2デジタル信号に変換する変換器と、前記第2デジタル信号のDGDをスクランブルするスクランブラと、前記スクランブラが出力するデジタル信号を入力とし、PE手法に基づいて、前記変換器のサンプリング周波数とサンプリング位相のいずれか一方又は両方を調整する調整部と、を含むことを特徴とする。
【0010】
1つの実施態様では、光伝送システムは、光信号を送信する光送信装置と、前記光信号を受信する光受信装置と、を含む光伝送システムであって、前記光送信装置は、伝送路の符号間干渉を低減する所定技術を利用して、電気的な第1デジタル信号をプリコーディングする符号化部と、プリコーディングした後の前記第1デジタル信号に、複数の同一パターンを含むトレーニングシーケンスを挿入する挿入部と、前記トレーニングシーケンスを挿入した後の前記第1デジタル信号を前記光信号に変調する変調器と、を含み、前記光受信装置は、前記光信号を受信し、前記光信号に応じた電気的なアナログ信号を出力するコヒーレント受信器と、前記アナログ信号を第2デジタル信号に変換する変換器と、前記第2デジタル信号に対する適応等化処理により更新される係数に基づいて、前記光信号のサンプリング位相を補償するサンプリング位相補償器と、前記サンプリング位相を補償する前に、前記同一パターンの相関に基づいて、前記第2デジタル信号が備える前記トレーニングシーケンスの開始位置を決定し、前記開始位置に基づく第1サンプル数と前記光送信装置側の前記トレーニングシーケンスの第2サンプル数とのサンプル数差またはサンプル数比率に基づいて、前記変換器のサンプリング周波数誤差を推定するサンプリング周波数誤差推定部と、を含む、ことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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