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公開番号2025073901
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2023185059
出願日2023-10-27
発明の名称音響拡散パネル
出願人学校法人 工学院大学
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類G10K 11/28 20060101AFI20250502BHJP(楽器;音響)
要約【課題】表面の全体に亘って凹凸を形成しなくても音響拡散効果を得ることができる音響拡散パネルを提供する。
【解決手段】音響拡散パネル(パネル10)は、音を反射する反射パネル12と、反射パネル12における音の入射方向に配置され、複数の領域に区画された減速層14と、領域ごとに異なる密度で保持された障害物30と、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
音を反射する反射パネルと、
前記反射パネルにおける音の入射方向に配置され、複数の領域に区画された減速層と、
前記領域ごとに異なる密度で保持された障害物と、
を備えた音響拡散パネル。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
複数の前記領域に同時に音が入射された場合において、
前記減速層に入射してから前記反射パネルを反射して前記減速層から出射されるまでの時間が最も速い領域及び最も遅い領域での所要時間差τ
max
は、
拡散対象音の波長をλ、拡散対象音の音速をC

として、次の(I)式で示される、
請求項1に記載の音響拡散パネル。
τ
max
=(λ/2)/C

・・・(I)
【請求項3】
複数の前記領域は、任意の素数をPとして前記減速層の幅方向を(P-1)個に分割した各領域であり、
前記素数Pの原始根を底として(P-1)個の連続した整数を冪指数として生成された(P-1)個の冪乗数をそれぞれPで除した際の各剰余をmとした場合に、
前記減速層に入射してから前記反射パネルを反射して前記減速層から出射されるまでの時間が最も速い領域及び(P-1)個の各領域での所要時間差τ

は、次の(II)式で示される、請求項2に記載の音響拡散パネル。
τ

=τ
max
×(m-1)/(P-1)・・・(II)
【請求項4】
前記障害物が球体である場合に、(P-1)個の前記領域それぞれの単位体積当たりの前記障害物の数量N

は、
前記球体の半径をa、前記減速層の厚みをLとして、次の(III)式で示される、請求項3に記載の音響拡散パネル。


={3/(2πa

)}×[[{(m-1)λ/(4(P-1)L)}+1]

-1]
・・・(III)
【請求項5】
前記障害物が、面内方向が拡散対象音の入射方向と直交する円盤である場合に、(P-1)個の前記領域それぞれの単位体積当たりの前記障害物の数量N

は、
前記円盤の半径をr、前記減速層の厚みをLとして、次の(IV)式で示される、請求項3に記載の音響拡散パネル。


={3/(8πr

)}×[[{(m-1)λ/(4(P-1)L)}+1]

-1]
・・・(IV)
【請求項6】
前記障害物が、面内方向が拡散対象音の入射方向と直交する板である場合に、(P-1)個の前記領域それぞれの、前記障害物の端面からみた単位面積当たりの前記障害物の数量N

は、
前記板の幅をd、前記減速層の厚みをLとして、次の(V)式で示される、請求項3に記載の音響拡散パネル。


={4/(πd

)}×[[{(m-1)λ/(4(P-1)L)}+1]

-1]
・・・(V)
【請求項7】
前記連続した整数は、10から始まる(P-1)個の整数である、請求項3~6の何れか1項に記載の音響拡散パネル。
【請求項8】
前記原始根が複数ある場合は、最も大きな原始根を底とする、請求項3~6の何れか1項に記載の音響拡散パネル。
【請求項9】
前記複数の領域は、
前記反射パネルの幅がW、拡散対象音の波長がλである場合に、
W/(λ/4)で示される値に最も近い素数をPとして、
前記減速層の幅方向を等分割した(P-1)個の領域である、
請求項3~6の何れか1項に記載の音響拡散パネル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、音響拡散パネルに関する。
続きを表示(約 1,000 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、音を散乱させるための二次元状原始根形拡散器が開示されている。この二次元状原始根形拡散器を形成する各ウェルは長方形ブロックにより形成され、その深さは原始根シーケンス理論を演算することにより決定されている。これにより、各ウェルの深さが他のウェルの深さと異なる深さを有する二次元状原始根形拡散器が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-87281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の二次元状原始根形拡散器は、長方形ブロックを格子状に配置して形成されている。このような二次元状原始根形拡散器を用いた音響拡散パネルは、パネル表面の全体に亘って、表面に不規則な凹凸が形成される。
【0005】
しかしながら、意匠上の理由等から、音響拡散パネルの表面の全体に亘って凹凸を形成したくない場合がある。
【0006】
本開示は、上記事実を考慮して、表面の全体に亘って凹凸を形成しなくても音響拡散効果を得ることができる音響拡散パネルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第一態様の音響拡散パネルは、音を反射する反射パネルと、前記反射パネルにおける音の入射方向に配置され、複数の領域に区画された減速層と、前記領域ごとに異なる密度で保持された障害物と、を備える。
【0008】
第一態様の音響拡散パネルは、反射パネルにおける音の入射方向に減速層が配置されている。減速層には障害物が保持されている。このため、減速層に入射した拡散対象音は障害物によって減速される。
【0009】
そして、障害物は複数の領域ごとに異なる密度で保持されている。このため、減速層を通過する拡散対象音の速度が、領域ごとに異なる。この結果、反射パネルに入射する音に対して、反射音の位相がランダムになる。
【0010】
これにより、入射音と反射音との干渉や、反射音同士の干渉によって形成される音の波形がランダムな形状となる。すなわち、入射音及び反射音によって音が増幅される位置の分布が、空間内における特定の場所に集中しない。これにより、音の拡散性を高めることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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