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公開番号2025071763
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-08
出願番号2024095488
出願日2024-06-12
発明の名称光パワー制御装置、光パワー制御方法および光伝送システム
出願人富士通株式会社
代理人弁理士法人酒井総合特許事務所
主分類H04B 10/079 20130101AFI20250428BHJP(電気通信技術)
要約【課題】非線形SNRを精度よく推定できること。
【解決手段】光パワー制御装置100は、伝送路130を介して伝送装置110間で伝送するWDMの光信号の受信波形を取得し、受信波形に基づき、伝送路130の距離方向のパワープロファイルを算出し、パワープロファイルに基づき、伝送路130の非線形SNRを算出する制御部140を備える。制御部140は、算出した非線形SNRのばらつきを補償し、伝送路130への入力パワーを制御する制御量を算出し、制御量を伝送装置110に出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
伝送路を介して伝送装置間で伝送するWDMの光信号の受信波形を取得し、
前記受信波形に基づき、前記伝送路の距離方向のパワープロファイルを算出し、
前記パワープロファイルに基づき、前記伝送路の非線形SNRを算出する制御部を備えたことを特徴とする光パワー制御装置。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
前記制御部は、
前記非線形SNRのばらつきを補償し、前記伝送路への入力パワーを制御する制御量を算出し、
前記制御量を前記伝送装置に出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光パワー制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記伝送路の光パワーに基づき、前記伝送路の線形SNRを算出し、
前記非線形SNRのばらつきと、前記線形SNRとに基づき、GSNR(Generilized SNR)のばらつきを算出し、
前記GSNRのばらつきを補償する制御量を前記制御量として算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光パワー制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、
制御対象の波長の前記パワープロファイルに基づき、非線形実効長を算出し、
制御対象のスパンに対応する一対の前記伝送装置のうち、送信側の前記伝送装置で検出した光アンプ入力パワーと、前記パワープロファイルに基づき、当該スパンの非線形SNRを算出し、
制御対象のスパンに対応する一対の前記伝送装置のうち、受信側の前記伝送装置で検出した光アンプ入力パワーと、当該光アンプの雑音指数に基づき、当該スパンの線形SNRを算出し、
前記非線形SNRと、前記線形SNRとに基づき、前記GSNRを算出し、
制御目標とするターゲットGSNRとの差に基づき、送信側の前記伝送装置のチャネル別の減衰量を算出し、
前記チャネル別の減衰量を送信側の前記伝送装置に対し、前記制御量として出力する、
ことを特徴とする請求項3に記載の光パワー制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、
制御対象の波長の前記パワープロファイルに基づき、非線形実効長を算出し、
制御対象のスパンに対応する一対の前記伝送装置のうち、送信側の前記伝送装置で検出した光アンプ入力パワーと、前記パワープロファイルに基づき、当該スパンの非線形SNRを算出し、
制御対象のスパンに対応する一対の前記伝送装置のうち、受信側の前記伝送装置で検出した光アンプ入力パワーと、当該光アンプの雑音指数に基づき、当該スパンの線形SNRを算出し、
前記非線形SNRと、前記線形SNRとに基づき、前記GSNRを算出し、
前記制御目標とする前記ターゲットGSNRとの差に基づき、送信側の前記伝送装置の平均パワー減衰量と、プリエンファシス量を算出し、
算出した前記プリエンファシス量から、前記伝送装置の光アンプの利得およびチルト量と、WSS(Wavelength Selective Switch)のチャネル別の減衰量を算出し、
送信側の前記伝送装置のVOA(Variable Optical Attenuator)に対する前記平均パワー減衰量と、前記光アンプに対する前記利得およびチルト量と、前記WSSに対する前記チャネル別の減衰量と、を前記制御量として出力する、
ことを特徴とする請求項3に記載の光パワー制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、
制御対象の波長の前記パワープロファイルに基づき、非線形実効長を算出し、
制御対象の所望のスパンに対応する一対の前記伝送装置のうち、送信側の前記伝送装置で検出した光アンプ入力パワーと、当該光アンプの利得およびチルトに基づき、前記伝送路への入力パワーを算出し、
波長ごとにテーブルで持っている値と、前記伝送路への入力パワーと、誘導ラマン散乱とに基づき、レファレンス非線形SNRを推定し、
算出した前記非線形実効長と前記リファレンス非線形SNRに対応する非線形実効長に基づき、前記レファレンス非線形SNRを補正することで、前記非線形SNRを算出する、
ことを特徴とする請求項4に記載の光パワー制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記伝送路の終端の前記伝送装置が受信した前記光信号の受信波形を取得し、
前記受信波形に基づき、所定距離毎の受信パワーを算出することで、前記パワープロファイルを算出する、
ことを特徴とする請求項6に記載の光パワー制御装置。
【請求項8】
前記制御部は、
設計値に基づくレファレンスパワープロファイルと、実際の測定に基づく実測パワープロファイルと、のそれぞれを算出し、
前記レファレンスパワープロファイルおよび前記実測パワープロファイルのそれぞれをログ単位から光パワーの真数単位に変換し、
前記所定距離毎の光パワーの積算によりレファレンスおよび実測の前記非線形実効長を算出し、
前記レファレンスおよび実測の前記非線形実効長に基づき、前記非線形SNRのばらつきを補正する、
ことを特徴とする請求項5に記載の光パワー制御装置。
【請求項9】
前記制御部は、
設計値に基づき、前記光信号の全波長におけるGSNRの平均値を、前記ターゲットGSNRとしたことを特徴とする請求項4に記載の光パワー制御装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記パワープロファイルから得られる前記非線形SNRに基づき、実際に運用している前記光信号のGSNRを算出し、当該算出したGSNRを用いて前記ターゲットGSNRの値を補正することを特徴とする請求項4に記載の光パワー制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光パワー制御装置、光パワー制御方法および光伝送システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
大容量の光通信を提供するために、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)が実用化されている。WDMにより、複数の波長チャネルを使用して光信号を伝送し、多数の波長チャネルを多重化することで大容量の光通信が実現できる。
【0003】
WDM信号の伝送特性は、波長に依存する。伝送特性が波長によりばらつくと、伝送距離や波長数が制限されてしまうため、従来は光パワーや光信号対雑音(OSNR:Optical Signal-Noise Ratio)のばらつきを抑える設計や調整が行われてきた。
【0004】
また、近年、WDM伝送システムでは帯域幅が拡大され、例えば、CバンドおよびLバンドを同時に利用して光信号を伝送するマルチバンド(C+Lバンド)のWDM伝送システムが提案されている。伝送する波長帯域がCバンドのみからC+Lバンドなど帯域がさらに広がると、OSNRの波長によるばらつきを抑えても、非線形雑音+OSNRのGSNRの波長特性が均一にならないことが生じる。GSNRは、Generilized SNRの略である。
【0005】
光信号の伝送特性を向上させる光パワー制御にかかる先行技術として下記がある。例えば、ラマン増幅器を組み合わせた光増幅装置において、各ラマン励起光パワーと光増幅のOSNRに関する情報とに基づき、各ラマン増幅器の動作を調整し、出力する光信号のOSNRの劣化を防ぐ技術がある(例えば、下記特許文献1参照。)。また、ラマン増幅器を組み合わせた光増幅装置において、各スパンのOSNR偏差と非線形位相シフト偏差の関数に基づく送信パワープロファイルのプリエンファシスを行い、チャネルごとの電力偏差を決定する技術がある(例えば、下記特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2002/021203号
米国特許出願公開第2014/0147113号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の特許文献1,2等では、ラマン増幅の線形雑音のみ考慮したものでありGSNRの非線形雑音が考慮されておらず、マルチバンド化時にGSNRを波長方向で均等にすることができない。
【0008】
この対策として、例えば、非線形雑音に対するSNR(非線形SNR、非線形ノイズ量)を推定し、各波長の光パワーを調整することにより、GSNRを波長方向で均等にする制御の適用が考えられる。詳細は後述するが、非線形SNRについて、波長ごとの非線形SNRをテーブルで保持しておき、光アンプのファイバ入力パワーに応じて誘導ラマン散乱(SRS:Stimulated Raman Scattering)の影響を含めた補正により推定することが考えられる。しかし、ファイバ中の信号のパワープロファイルは励起光波長のロスプロファイルによって大きくばらつき、これにより非線形SNRがばらついてGSNR制御を精度よく行えない。光信号波長もしくは励起光波長のパワープロファイルをOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)を使って測定することも考えられるが、励起光や光信号が邪魔となりパワープロファイル自体を測定できないこともある。このように、従来技術では、非線形SNRを精度よく推定できなかった。また、非線形SNRを精度よく推定できないことにより、マルチバンド伝送の各バンドのGSNRを向上できなかった。
【0009】
一つの側面では、本発明は、非線形SNRを精度よく推定できることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面によれば、光パワー制御装置は、伝送路を介して伝送装置間で伝送するWDMの光信号の受信波形を取得し、前記受信波形に基づき、前記伝送路の距離方向のパワープロファイルを算出し、前記パワープロファイルに基づき、前記伝送路の非線形SNRを算出する制御部を備えたことを要件とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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