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公開番号2025066921
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023176502
出願日2023-10-12
発明の名称電波吸収体
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人平和国際特許事務所
主分類H05K 9/00 20060101AFI20250417BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】電波吸収特性が高く、かつ、吸収帯域幅が広い電波吸収体を提供する。
【解決手段】第一の誘電体と、第二の誘電体とを、積層した構造を有し、第一の誘電体と第二の誘電体の、最大吸収周波数における複素誘電率が下記式(1)及び(2)を満たす、電波吸収体。
8≦ε1’-ε2’≦40 (1)
5.5≦ε1”-ε2”≦25 (2)
(式(1)中、ε1’は第一の誘電体の複素誘電率の実部であり、ε2’は第二の誘電体の複素誘電率の実部である。式(2)中、ε1”は第一の誘電体の複素誘電率の虚部であり、ε2”は第二の誘電体の複素誘電率の虚部である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第一の誘電体と、第二の誘電体とを、積層した構造を有し、
前記第一の誘電体と前記第二の誘電体の、最大吸収周波数における複素誘電率が下記式(1)及び(2)を満たす、電波吸収体。
8≦ε

’-ε

’≦40 (1)
5.5≦ε

”-ε

”≦25 (2)
(式(1)中、ε

’は第一の誘電体の複素誘電率の実部であり、ε

’は第二の誘電体の複素誘電率の実部である。式(2)中、ε

”は第一の誘電体の複素誘電率の虚部であり、ε

”は第二の誘電体の複素誘電率の虚部である。)
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記第二の誘電体の厚さt2に対する前記第一の誘電体の厚さt1の比(t1/t2)が0.08~0.4である、請求項1に記載の電波吸収体。
【請求項3】
最大吸収周波数が75GHz~110GHzの範囲である、請求項1又は2に記載の電波吸収体。
【請求項4】
前記第一の誘電体の厚さt1と、前記第二の誘電体の厚さt2の和(t1+t2)が、0.5mm以下である、請求項1~3のいずれかに記載の電波吸収体。
【請求項5】
前記第一の誘電体が、樹脂と炭素繊維とを含む、請求項1~4のいずれかに記載の電波吸収体。
【請求項6】
前記炭素繊維の含有量が5質量%以上である、請求項1~5のいずれかに記載の電波吸収体。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の電波吸収体と、
前記電波吸収体の、第二の誘電体側に電波反射体と、を積層して含む、電波吸収構造体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電波吸収体に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
現代社会において電波は、放送、通信、医療、化学分析、位置測定、遠隔操作等、様々な分野で利用されている。例えば、周波数帯が30GHz~300GHzである電波を使用するミリ波レーダーは、車両の自動運転を支える重要技術の1つである。
【0003】
ミリ波レーダーは、上記周波数帯の電波を使用して、対象物との距離、速度、角度を測定する。利用技術の1つである車両自動運転を例に挙げると、ADAS(先進運転支援システム)の普及に伴い、前方監視用レーダーとして長距離を検知できる76GHz~79GHzのミリ波レーダーが使用されている。ミリ波レーダーは、ミリ波を発信し、対象物で反射して戻ってきたミリ波を受信用のアンテナで受け取ることにより、対象物との距離等を検出する。
【0004】
ミリ波レーダーの装置では、アンテナと制御回路との間に電波を遮蔽する遮蔽部材を設けている。これにより、対象物以外(路面等)で反射したミリ波の受信による、検出精度の低下を抑制している。
遮蔽部材として、例えば、特許文献1及び2には、樹脂と炭素繊維を含む成形体及び組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-161208号公報
特開2020-111730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ミリ波レーダー等のセンサ及び通信装置は、小型化及び軽量化が要求されるため、構成部材である電波吸収体(遮蔽部材)も、高い電波吸収特性を保持したまま、より薄く、軽量であることが求められる。
また、高い電波吸収特性が得られるため、多くの電波吸収体には磁性材料が用いられている。しかしながら、磁性材料の共鳴吸収により、吸収幅が狭いという課題があった。
本発明は、電波吸収特性が高く、かつ、吸収帯域幅が広い電波吸収体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討した結果、異なる複素誘電率を有する2種の誘電体の積層構造を有し、該誘電体の複素誘電率の実部の差及び虚部の差が所定の関係を満たすことにより、電波吸収特性が高く、吸収帯域幅が広い電波吸収体が得られることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
本発明によれば、以下の電波吸収体が提供される。
1.第一の誘電体と、第二の誘電体とを、積層した構造を有し、
前記第一の誘電体と前記第二の誘電体の、最大吸収周波数における複素誘電率が下記式(1)及び(2)を満たす、電波吸収体。
8≦ε

’-ε

’≦40 (1)
5.5≦ε

”-ε

”≦25 (2)
(式(1)中、ε

’は第一の誘電体の複素誘電率の実部であり、ε

’は第二の誘電体の複素誘電率の実部である。式(2)中、ε

”は第一の誘電体の複素誘電率の虚部であり、ε

”は第二の誘電体の複素誘電率の虚部である。)
2.前記第二の誘電体の厚さt2に対する前記第一の誘電体の厚さt1の比(t1/t2)が0.08~0.4である、1に記載の電波吸収体。
3.最大吸収周波数が75GHz~110GHzの範囲である、1又は2に記載の電波吸収体。
4.前記第一の誘電体の厚さt1と、前記第二の誘電体の厚さt2の和(t1+t2)が、0.5mm以下である、1~3のいずれかに記載の電波吸収体。
5.前記第一の誘電体が、樹脂と炭素繊維とを含む、1~4のいずれかに記載の電波吸収体。
6.前記炭素繊維の含有量が5質量%以上である、1~5のいずれかに記載の電波吸収体。
7.1~6のいずれかに記載の電波吸収体と、
前記電波吸収体の、第二の誘電体側に電波反射体と、を積層して含む、電波吸収構造体。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電波吸収特性が高く、かつ、吸収帯域幅が広い電波吸収体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る電波吸収構造体の概略側面図である。
(a)は実施例1の電波吸収構造体の吸収特性のシミュレーション結果であり、(b)は誘電体Aの複素誘電率の測定結果である。
実施例1~4で作製した電波吸収構造体の、吸収特性のシミュレーション結果である。
比較例1~4で作製した電波吸収構造体の、吸収特性のシミュレーション結果である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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