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公開番号2025063187
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-15
出願番号2025005276,2022172479
出願日2025-01-15,2022-10-27
発明の名称インターロイキン-34を標的とする化合物及び方法
出願人イーライ リリー アンド カンパニー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07K 16/24 20060101AFI20250408BHJP(有機化学)
要約【課題】ヒトインターロイキン-34(IL-34)に対する抗体を含む、化合物、医薬組成物、及び方法を提供する。
【解決手段】本開示は、IL-34抗体、それを含む組成物、並びに神経変性疾患、例えばアルツハイマー病又はタウオパチー疾患などの免疫介在性疾患を治療するための抗体及び/又はその組成物の使用方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ヒトIL-34に結合する抗体であって、前記抗体が、重鎖可変領域(VH)と、軽鎖可変領域(VL)と、を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域(HCDR)HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域(LCDR)LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、
前記HCDR1が、配列番号5を含み、
前記HCDR2が、配列番号6を含み、
前記HCDR3が、配列番号7を含み、
前記LCDR1が、配列番号8を含み、
前記LCDR2が、配列番号9を含み、及び
前記LCDR3が、配列番号10を含む、抗体。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記VHが、配列番号3を含み、前記VLが、配列番号4を含む、請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体が、配列番号1を含む重鎖(HC)と、配列番号2を含む軽鎖(LC)と、を含む、請求項1又は2に記載の抗体。
【請求項4】
配列番号11又は12をコードする配列を含む、核酸。
【請求項5】
請求項4に記載の核酸を含む、ベクター。
【請求項6】
前記ベクターが、配列番号11をコードする第1の核酸配列と、配列番号12をコードする第2の核酸配列と、を含む、請求項5に記載のベクター。
【請求項7】
配列番号11をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号12をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む、組成物。
【請求項8】
請求項5又は6に記載のベクターを含む、細胞。
【請求項9】
配列番号11をコードする核酸配列を含む第1のベクターと、配列番号12をコードする核酸配列を含む第2のベクターと、を含む、細胞。
【請求項10】
前記細胞が、哺乳動物細胞である、請求項8又は9に記載の細胞。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【発明の詳細な説明】
【0001】
本開示は、神経炎症及び急性又は慢性炎症性疾患の分野で有用であると期待される、ヒトインターロイキン-34(IL-34)に対する抗体を含む、化合物、医薬組成物、及び方法に関する。特に、実施形態は、アルツハイマー病、並びに他のタウオパチーに関連する治療及び/又は診断用途に有用であると期待される。
続きを表示(約 3,000 文字)【0002】
認知症の主な原因であるアルツハイマー病(AD)は、65歳から69歳までの人口の1%で発症し、95歳以上では40%~50%に増加する。AD患者は、認知機能障害及び記憶機能の欠損を含む明白な臨床症状を示す。これらの患者では、ADの存在は、死後の組織病理学的検査で大脳皮質に見られる重度の老人プラーク負荷及び神経原線維変化(NFT)によって確認される。成熟老人プラークは、アミロイド前駆体タンパク質の酵素処理に由来する細胞外β-アミロイドペプチド、及び過剰リン酸化タウタンパク質のフィラメントに由来する細胞内神経原線維変化(NFT)から構成されている。神経原線維変化などの過剰リン酸化タウの凝集体は、アルツハイマー病における認知機能障害の程度に関連している。AD及びその他の様々なタウオパチーでは、タウ凝集体は、疾患のリスク、発症、及び/又は進行に関連する特定の脳領域及びパターンに現れ、これらの領域及びパターンは、当業者に知られている。
【0003】
サイトカインは正常な恒常性組織機能を調節し、これらのサイトカインネットワークの調節不全は病的状態に関連している。血液由来の免疫細胞がほとんど循環しない中枢神経系(CNS)は、調節不全のサイトカインネットワークに対して特に脆弱であると思われる。神経変性疾患では、CNS常駐細胞が炎症誘発性サイトカインの主要な産生因子であり、調節不全のサイトカインネットワーク及び神経炎症に寄与し得る。中枢神経系の損傷には、常在ミクログリア、末梢由来単球、マクロファージ、及び樹状細胞からなる自然免疫応答をもたらす循環する免疫細胞の動員が関与し得る。ミクログリア及びマクロファージの活性化状態は、厳密には炎症促進性又は抗炎症性ではなく、それよりも様々な機能状態を有し得る。ミクログリア及び/又は末梢由来単球及びマクロファージは、壊死組織片を取り除き、再生と恒常性を促進する抗炎症表現型を獲得する可能性がある。神経機能障害若しくは損傷は、ミクログリアを活性化して炎症誘発性サイトカインを産生し、血流から白血球を動員することもあり得る。アルツハイマー病(AD)などの神経変性状態では、ミクログリアの活性化が頻繁に見られ、細胞外のベータアミロイドプラーク及び過剰リン酸化タウ凝集体の蓄積に対する組織反応を反映している。神経炎症は、神経変性疾患の重要な要素であり、CNS細胞による炎症誘発性サイトカインの産生の上昇を特徴としている(Becher,B.,Spath,S.&Goverman,J.Cytokine networks in neuroinflammation.Nat Rev Immunol 17,49-59(2017))。神経炎症及びミクログリオーシスは、アルツハイマー病におけるプラーク蓄積、パーキンソン病及びハンチントン病における神経細胞死及び機能障害などの神経変性疾患の根底にあるメカニズムであると考えられている。
【0004】
ミクログリオーシスには、炎症シグナルに応答したミクログリアの異常な増殖及び/又は肥大が含まれる。概して、IL-34は、炎症及び免疫プロセスの調節において強力で多面的なサイトカインとして作用し、正常組織の恒常性におけるCNS常在ミクログリアの増殖の重要な調節サイトカインである。IL-34は、皮質、前嗅核、及び海馬のニューロンによって発現される。IL-34は、CSF-1と低い配列相同性を示すが、同様の一般構造を有し、両方のサイトカインが共通の受容体CSF-1Rに結合し、受容体の自己リン酸化及び二量体化を引き起こし、その後複数のシグナル伝達経路が活性化される(A.Freuchet,et al J Leukoc Biol 2021 Oct;110(4):771-796)。IL-34は、分泌型ホモ二量体サイトカインであり、CSF1Rの2つの活性化リガンドの1つとして作用し、受容体の自己リン酸化及び二量体化を引き起こし、その後複数のシグナル伝達経路が活性化される(例えば、CSF-1RによるヘリカルサイトカインIL-34及びCSF-1の二重認識の構造的基礎、Structure 20,676-687,and Felix J,De Munck S,Verstraete K,Meuris L,Callewaert N,Elegheert J.et al.を参照)。ヒトIL-34ポリペプチドは、例えば、米国特許第9,770,486号に開示されており、リーダー配列を有する242アミノ酸、及び成熟型の222アミノ酸からなる(配列番号31)。
【0005】
抗IL-34抗体は、当技術分野で説明されており、例えば、WO2016/196679は、様々な抗IL-34抗体及びその潜在的使用について詳述している。しかしながら、現在まで、IL-34を標的とするいかなる抗体も、治療的使用には承認されていない。
【0006】
したがって、代替及び/又は改善された抗IL-34抗体、その医薬組成物、並びにIL-34が関与する免疫介在性疾患、及び/若しくは神経炎症性障害などの抗IL-34抗体で治療可能な疾患、及び/若しくはアルツハイマー病に関連する治療及び/又は診断適用のためにそれらを使用する方法に対する満たされていない必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0007】
本開示発明の実施形態は、新規の抗ヒトIL-34抗体を提供する。いくつかの実施形態によれば、本開示は、軽鎖可変領域(LCVR)と、重鎖可変領域(HCVR)と、を含む抗体を提供し、LCVRは、相補性決定領域(CDR)、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、HCVRは、CDR、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、これらは、表1に提供されるCDRの組み合わせの集団から選択される。本明細書で使用される配列識別子は、表1及び明細書全体に列挙され、配列は、本明細書に提供されるアミノ酸及びヌクレオチド配列表に示す。
TIFF
2025063187000001.tif
92
125
【0008】
したがって、本開示の実施形態は、ヒトIL-34に結合する抗体を提供し、抗体は、重鎖可変領域(VH)及び軽鎖可変領域(VL)を含み、VHは、重鎖相補性決定領域(HCDR)HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、VLは、軽鎖相補性決定領域(LCDR)LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、HCDR1は、配列番号5を含み、HCDR2は、配列番号6を含み、HCDR3は、配列番号7を含み、LCDR1は、配列番号8を含み、LCDR2は、配列番号9を含み、LCDR3は、配列番号10を含む。
【0009】
したがって、本開示の実施形態は、配列番号4のアミノ酸配列を有するLCVR、及び配列番号3のアミノ酸配列を有するHCVRも提供する。
【0010】
したがって、本開示の実施形態は、ヒトIL-34に結合する抗体を更に提供し、抗体は、配列番号1を含む重鎖(HC)と、配列番号2を含む軽鎖(LC)と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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