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公開番号
2025062487
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-14
出願番号
2023171601
出願日
2023-10-02
発明の名称
代謝物解析用データ処理装置
出願人
株式会社島津製作所
代理人
弁理士法人京都国際特許事務所
主分類
G16B
50/00 20190101AFI20250407BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約
【課題】試料に含まれる代謝物を質量分析計で分析して解析する作業の迅速化を図る。
【解決手段】代謝物分析システにおいて、制御・処理用PCは、生物の体内における代謝経路に関与する1ないし複数の酵素の基質である代謝物及び生成物である代謝物との関係を表す酵素情報を1ないし複数の酵素について記憶する酵素情報記憶部と、代謝物を質量分析計で分析するための分析条件を記憶する分析条件記憶部、関心のある酵素の発現に影響する遺伝子座に関する情報を入力させるための遺伝子座情報入力部、遺伝子座入力部に入力された遺伝子座に関する情報と、酵素情報記憶部に記憶されている情報とに基づいて、該遺伝子座の影響を受ける酵素の基質及び生成物である代謝物を分析対象代謝物として特定する代謝物特定部及び代謝物特定部で特定された分析対象代謝物を質量分析計で分析するための分析条件を分析条件記憶部から取得して出力する分析条件出力部を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
質量分析計を用いた代謝物の分析を支援するシステムであって、
生物の体内における代謝経路に関与する1ないし複数の酵素の基質である代謝物及び生成物である代謝物との関係を表す酵素情報を前記1ないし複数の酵素について記憶する酵素情報記憶部と、
代謝物を質量分析計で分析するための分析条件を記憶する分析条件記憶部と、
関心のある酵素の発現に影響する遺伝子座に関する情報を入力させるための遺伝子座情報入力部と、
前記遺伝子座入力部に入力された遺伝子座に関する情報と、前記酵素情報記憶部に記憶されている情報とに基づいて、該遺伝子座の影響を受ける酵素の基質及び生成物である代謝物を分析対象代謝物として特定する代謝物特定部と、
前記代謝物特定部で特定された分析対象代謝物を質量分析計で分析するための分析条件を前記分析条件記憶部から取得して出力する分析条件出力部と
を備える、代謝物分析支援システム。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の代謝物分析支援システムにおいて、さらに、
生物から採取された試料に含まれるDNAの塩基配列を、前記関心のある酵素を指標としてQTL解析して、該酵素の発現に影響する遺伝子座を同定する遺伝子座同定部を備える、代謝物分析支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の代謝物分析支援システムにおいて、さらに、
前記遺伝子座同定部が同定した遺伝子座に関する情報を、前記遺伝子座情報入力部に入力させるための入力指示部を備える、代謝物分析支援システム。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の代謝物分析支援システムにおいて、さらに、
生物から採取された試料に含まれるDNAの塩基配列を決定する塩基配列決定部を備える、代謝物分析支援システム。
【請求項5】
請求項4に記載の代謝物分析支援システムにおいて、
前記塩基配列確定部がDNAシーケンサーである、代謝物分析支援システム。
【請求項6】
請求項1に記載の代謝物分析支援システムにおいて、
前記酵素情報記憶部が、前記酵素情報を前記代謝経路の順に記憶しており、
前記代謝物特定部が、前記遺伝子座の影響を受ける酵素の反応よりも代謝経路における下流側または上流側の所定の数の代謝物を分析対象代謝物として特定する、代謝物分析支援システム。
【請求項7】
請求項5に記載の代謝物分析支援システムにおいて、
分析対象代謝物に含める下流側または上流側の代謝物の数を指定するための代謝物数指定部を備える、代謝物分析支援システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、代謝物解析用データ処理装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従前より、ガスクロマトグラフ質量分析装置(以下、GC/MSとよぶ)、液体クロマトグラフ質量分析装置(以下、LC/MSとよぶ)を用いた代謝物の解析が行われている。代謝とは、生物の体内における化学反応であり、このうち、生物の生命維持、成長、又は生殖に必須の成分であるDNA、RNA、タンパク質、糖質、脂質等の高分子化合物、及びその構成単位(例えば、核酸、アミノ酸、単糖類、糖リン酸、脂肪酸、有機酸等)の合成又は変換に関する代謝を一次代謝といい、それ以外の代謝を二次代謝という。一次代謝には、例えば、解糖系、TCA回路(クエン酸回路)、電子伝達系、ペントース・リン酸経路等の主要な代謝経路が含まれており、こうした代謝経路における中間生成物及び最終生成物を一次代謝物という。
【0003】
生物の体内に含まれる様々な代謝物の種類や濃度を網羅的に解析する手法はメタボロミクス(メタボローム解析)と呼ばれ、様々な分野への応用が期待されている。例えば医療分野では、疾病の早期発見を目的としたバイオマーカーの探索や疾病の原因物質の特定などへの応用が可能であり、食品分野では、メーカー間の製品比較や原材料の産地比較などの品質評価や品質予測、或いは、機能性成分の探索などへの応用が可能である。
【0004】
しかしながら、メタボロミクスの対象となる代謝物はその種類が数千種類もあり、ゲノミクスの対象である遺伝子やプロオミクスの対象であるタンパク質と比べると非常に多い。GC/MS、LC/MSを用いれば、多数の代謝物を網羅的に分析することができるものの、全ての代謝物を同じ条件で一斉に分析することはできない。また、代謝物の数が多い分、代謝物の分析結果を解析するために時間がかかるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-066655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、試料に含まれる代謝物を質量分析計で分析して解析する作業の迅速化を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために成された本発明に係る代謝物分析支援システムは、
質量分析計を用いた代謝物の分析を支援するシステムであって、
代謝経路に関与する1ないし複数の酵素の基質である代謝物及び生成物である代謝物との関係を表す情報を前記1ないし複数の酵素について記憶する酵素情報記憶部と、
代謝物を質量分析計で分析するための分析条件を記憶する分析条件記憶部と、
関心のある酵素の発現に影響する遺伝子座に関する情報を入力させるための遺伝子座情報入力部と、
前記遺伝子座入力部に入力された遺伝子座に関する情報と、前記酵素情報記憶部に記憶されている情報とに基づいて、該遺伝子座の影響を受ける酵素の基質及び生成物である代謝物を特定する代謝物特定部と、
前記代謝物特定部で特定された代謝物を質量分析計で分析するための分析条件を前記分析条件記憶部から取得して出力する分析条件出力部と
を備えるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る代謝物分析支援システムでは、ユーザにとって関心のある酵素の発現に影響する遺伝子座に関する情報が遺伝子座入力部に入力されると、その情報と、酵素情報記憶部に記憶されている情報とに基づいて、前記遺伝子座の影響を受ける酵素の基質及び生成物である代謝物がそれぞれ特定され、それら代謝物を質量分析計で分析するための分析条件が出力される。ユーザにとって関心のある酵素の例として、例えばヒトの特定の疾患や特定の体質に関連する代謝物の生成に関与する酵素、動植物の有用な形質に関連する代謝物の生成に関与する酵素等が挙げられる。つまり、本発明では、メタボローム-QTL解析の対象である代謝物にターゲットを絞り、その代謝物に適した分析条件で質量分析することが可能となる。したがって、生物から採取された試料に含まれる代謝物を質量分析計で分析して解析する作業の迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る代謝物分析支援システムを代謝物分析システムに適用した一実施例のブロック構成図。
分析条件設定画面の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ヒトを含む様々な生物の形質の多くは複数の遺伝子の組み合わせ(遺伝子座)によって決定される。このような形質は総称して量的形質(quantitative trait)とよばれ、量的形質を決定する遺伝子座は量的形質遺伝子座(QTL:quantitative trait locus)とよばれている。量的形質の中には複数のQTLの影響を受けるものもある。したがって、生物の有用な量的形質に影響を及ぼすQTLが分かれば、そのQTLと関連性の高いDNAマーカを用いた有用個体の抽出が可能となる。生物のDNAの塩基配列から、或る量的形質に影響を及ぼすQTLやQTLの効果、QTLの数等を解析することをQTL解析という。
(【0011】以降は省略されています)
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