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公開番号2025051398
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-04
出願番号2023160421
出願日2023-09-25
発明の名称樹脂含浸化粧板および樹脂含浸化粧板の製造方法
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 27/00 20060101AFI20250328BHJP(積層体)
要約【課題】グロスマット調の意匠感を発現しつつ、優れた耐摩耗性を有し、意匠層の視認性が良好な樹脂含浸化粧板を提供する。
【解決手段】樹脂含浸化粧板10であって、多孔質基材1と、意匠層2と、多孔質層3と、パターン形状を有し、かつ、硬化性樹脂Xの硬化物を含有する離型層4と、を厚さ方向において、この順に有し、上記厚さ方向から見て、上記樹脂含浸化粧板は、上記離型層と重複する第1領域R1と、上記離型層と重複しない第2領域R2と、を有し、上記第2領域において、上記多孔質層の上記意匠層とは反対の面側に、硬化性樹脂Yの硬化物を含有する硬化樹脂層5が配置され、上記多孔質基材、上記第1領域における上記多孔質層、および、上記第2領域における上記多孔質層は、上記硬化性樹脂Yの硬化物を含有する、樹脂含浸化粧板である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂含浸化粧板であって、
前記樹脂含浸化粧板は、多孔質基材と、意匠層と、多孔質層と、パターン形状を有し、かつ、硬化性樹脂Xの硬化物を含有する離型層と、を厚さ方向において、この順に有し、
前記厚さ方向から見て、前記樹脂含浸化粧板は、前記離型層と重複する第1領域と、前記離型層と重複しない第2領域と、を有し、
前記第2領域において、前記多孔質層の前記意匠層とは反対の面側に、硬化性樹脂Yの硬化物を含有する硬化樹脂層が配置され、
前記多孔質基材、前記第1領域における前記多孔質層、および、前記第2領域における前記多孔質層は、前記硬化性樹脂Yの硬化物を含有する、樹脂含浸化粧板。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記樹脂含浸化粧板を断面視し、前記第1領域における前記離型層の幅をW

とし、前記第1領域における前記硬化性樹脂Yの硬化物の幅の合計をW

とした場合に、前記W

に対する前記W

の割合(W

/W

)が0.50以上である、請求項1に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項3】
前記W

が300μm以上である前記第1領域において、前記W

/W

が0.50以上である、請求項2に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項4】
前記第1領域における前記多孔質層が硬化性樹脂Xの硬化物を含み、
前記樹脂含浸化粧板を断面視し、前記多孔質層の厚さをT

とし、前記第1領域における前記多孔質層に含まれる前記硬化性樹脂Xの硬化物の最大厚さをT

とした場合に、T

/T

は、0.8以下である、請求項1に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項5】
前記第1領域における前記離型層の幅をW

とした場合に、前記W

が300μm以上である前記第1領域において、前記T

/T

が0.8以下である、請求項4に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項6】
前記多孔質層および前記離型層の間に、浸透抑制層が配置されている、請求項1に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項7】
前記浸透抑制層は、パターン形状を有し、
前記浸透抑制層の前記パターン形状は、前記離型層の前記パターン形状に対応している、請求項6に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項8】
前記浸透抑制層は、ベタ層である、請求項6に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項9】
前記多孔質層は、繊維材料を含む、請求項1に記載の樹脂含浸化粧板。
【請求項10】
前記繊維材料は、紙または不織布である、請求項9に記載の樹脂含浸化粧板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、樹脂含浸化粧板および樹脂含浸化粧板の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、多孔質基材にメラミン樹脂等の前駆体(未硬化樹脂)を含浸させた後、熱プレスを行うことで樹脂の前駆体を硬化させることにより得られる樹脂含浸化粧板が知られている。樹脂含浸化粧板は、住居や店舗、公共施設などの壁面、家具、床面などに用いられている。
【0003】
グロスマット調の意匠感を表現したメラミン化粧板が知られている。例えば、特許文献1には、多孔質基材の表面の一部の領域に離型層を有し、上記離型層を有しない、上記多孔質基材の表面の残部の領域には、熱硬化性樹脂層を有すると共に上記多孔質基材中に熱硬化性樹脂が含浸され硬化されている、化粧板が開示されている。このようなメラミン化粧板の製造においては、例えば、チタン紙の表面の一部に絵柄と同調した離型層を配置した化粧シートを用い、メラミン樹脂等の前駆体(未硬化樹脂)を化粧シートに含浸させる工程、未硬化樹脂層上にリリースフィルムを配置した後に、未硬化樹脂を熱硬化させてメラミン層を得る工程、リリースフィルムを剥離することにより、離型層の上を被覆している領域のメラミン層を剥離する剥離工程が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6716877号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、グロスマット調の意匠感を表現したメラミン化粧板の製造工程においては、メラミン層の一部を剥離する剥離工程が必要となる。剥離工程においては、離型層と重複する領域と、離型層と重複しない領域との間で、メラミン層が割れることによって、離型層と重複する領域のメラミン層が部分的に剥離される。この際、メラミン層が厚いと強度が上がり、割れにくく剥離性が低下する。そのため、剥離性維持の観点から、メラミン層を厚くすることは困難である。その結果、メラミン化粧板の耐摩耗性を向上させることが困難となる。
【0006】
本願の発明者らは、多孔質層を、意匠層の多孔質基材とは反対側の面に配置することで、樹脂含浸化粧板の耐摩耗性を向上させることを試みた。多孔質層を設けることで、メラミン層の厚さを増加させた場合と同様の効果が生じ、意匠層を摩耗から保護することができ、耐摩耗性の向上を図ることができる。また、多孔質層は、メラミン層を形成する硬化性樹脂(硬化性樹脂Y)の硬化物を含むことにより透明性が向上する。一方で、多孔質層の意匠層とは反対側の面に離型層を形成する際に、離型層形成用インキが離型層形成領域(第1領域)の多孔質層に染み込む。離型層形成用インキは、硬化性樹脂Yを弾くため、第1領域における多孔質層に硬化性樹脂Yが含浸されない問題が生じる。そのため、第1領域における多孔質層は透明性が低下し、意匠層の視認性が阻害される問題が生じることを新たに知見した。
【0007】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、グロスマット調の意匠感を発現しつつ、優れた耐摩耗性を有し、意匠層の視認性が良好な樹脂含浸化粧板を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示においては、樹脂含浸化粧板であって、上記樹脂含浸化粧板は、多孔質基材と、意匠層と、多孔質層と、パターン形状を有し、かつ、硬化性樹脂Xの硬化物を含有する離型層と、を厚さ方向において、この順に有し、上記厚さ方向から見て、上記樹脂含浸化粧板は、上記離型層と重複する第1領域と、上記離型層と重複しない第2領域と、を有し、上記第2領域において、上記多孔質層の上記意匠層とは反対の面側に、硬化性樹脂Yの硬化物を含有する硬化樹脂層が配置され、上記多孔質基材、上記第1領域における上記多孔質層、および、上記第2領域における上記多孔質層は、上記硬化性樹脂Yの硬化物を含有する、樹脂含浸化粧板を提供する。
【0009】
また、本開示においては、多孔質基材と、意匠層と、多孔質層と、パターン形状を有し、かつ、硬化性樹脂Xの硬化物を含有する離型層と、硬化性樹脂Yを含有する硬化性樹脂層と、リリースフィルムとを、厚さ方向において、この順に有する積層体を作製する積層体作製工程と、上記積層体を、加熱および加圧し、上記硬化性樹脂Yを硬化させつつ、上記硬化性樹脂層から硬化樹脂層を形成し、硬化積層体を得る加熱加圧工程と、上記硬化積層体から上記リリースフィルムを剥離することで、上記厚さ方向において上記離型層と重複する第1領域に配置された上記硬化樹脂層を除去しつつ、上記厚さ方向において上記離型層と重複しない第2領域に配置された上記硬化樹脂層を残存させる剥離工程と、を有し、上記積層体作製工程において、上記多孔質基材、上記第1領域における上記多孔質層、および、上記第2領域における上記多孔質層に、上記硬化性樹脂Yを含浸させる、樹脂含浸化粧板の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本開示においては、グロスマット調の意匠感を発現しつつ、優れた耐摩耗性を有し、意匠層の視認性が良好な樹脂含浸化粧板を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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