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公開番号2025041197
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-26
出願番号2023148342
出願日2023-09-13
発明の名称結晶の製造方法
出願人公益財団法人 塩事業センター
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類B01D 9/02 20060101AFI20250318BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】簡便な操作により高純度の結晶を得ることができる結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】晶析により目的成分の結晶及び前記目的成分以外の他の成分の結晶が析出する液体に、前記目的成分の種晶及び前記他の成分の種晶のうち少なくとも1つを添加する工程と、前記液体から、前記目的成分の結晶及び前記他の成分の結晶を析出させる工程と、前記目的成分の結晶を回収する工程と、を有する、結晶の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
晶析により目的成分の結晶及び前記目的成分以外の他の成分の結晶が析出する液体に、前記目的成分の種晶及び前記他の成分の種晶のうち少なくとも1つを添加する工程と、
前記液体から、前記目的成分の結晶及び前記他の成分の結晶を析出させる工程と、
前記目的成分の結晶を回収する工程と、を有する、
結晶の製造方法。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記析出後の液体から、前記目的成分の結晶及び前記他の成分の結晶を含む混合物を固液分離した後に、前記混合物から前記目的成分の結晶を分離して、前記目的成分の結晶を回収する、請求項1に記載の結晶の製造方法。
【請求項3】
前記液体から前記目的成分の結晶及び前記他の成分の結晶を析出させる工程の少なくとも一部において、前記目的成分の結晶及び前記他の成分の結晶が同時に析出する、請求項1に記載の結晶の製造方法。
【請求項4】
前記液体を冷却することで、前記液体から、前記目的成分の結晶及び前記他の成分の結晶を析出させる、請求項1に記載の結晶の製造方法。
【請求項5】
前記液体は製塩苦汁であり、前記目的成分は塩化カリウムである、請求項1~4のいずれか1項に記載の結晶の製造方法。
【請求項6】
前記製塩苦汁に、前記目的成分の種晶として塩化カリウムの種晶を添加する、請求項5に記載の結晶の製造方法。
【請求項7】
前記製塩苦汁に、前記他の成分の結晶として塩化ナトリウムの種晶を添加する、請求項5に記載の結晶の製造方法。
【請求項8】
前記製塩苦汁に、前記目的成分の種晶及び前記他の成分の種晶として塩化カリウムの種晶及び塩化ナトリウムの種晶を添加する、請求項5に記載の結晶の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、結晶の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
イオン交換膜法製塩においては、原料海水をイオン交換膜電気透析装置により濃縮してかん水が得られる。得られるかん水から、加熱蒸発晶析により塩化ナトリウムを析出させて回収する。塩化ナトリウムを回収した後の残液は、製塩苦汁として排出される。さらに、製塩苦汁から塩化カリウムを析出させることができ、塩化カリウムは、清涼飲料水、加工食品、食塩代替物(減塩食品)、園芸品、飼料等に利用されている。
【0003】
製塩苦汁から塩化カリウムを得る方法としては、例えば、特許文献1では、高温度のイオン交換膜にがりを冷却し、生成する塩化カリウムと塩化ナトリウムより主としてなる混合沈殿物を分離し、該沈殿物に含まれる塩化ナトリウムを溶解するのに必要な水と溶解分離し塩化カリウムを回収することを特徴とする塩化カリウムの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭55-56014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法では、塩化カリウムと塩化ナトリウムより主としてなる混合沈殿物から塩化カリウムを回収するために、該沈殿物に含まれる塩化ナトリウムを水に溶解させて分離する工程が必要であるため、操作が複雑であり、また、塩化ナトリウムを水に溶解させるための設備や多量の水が必要となる、等の課題があった。
【0006】
本発明の目的の一つは、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、高純度の結晶を簡便な操作により得ることができる結晶の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、製塩苦汁に塩化ナトリウム種晶及び塩化カリウム種晶のいずれか一方または両方を添加するという簡便な操作を含む方法により、高純度の塩化カリウムの結晶が得られることを見出した。さらに、本発明者らは、製塩苦汁から塩化カリウムを得ようとする場合に限らず、液体からの晶析によって目的とする成分を析出させて回収しようとする際に、目的とする成分とともに目的とする成分以外の成分もが析出して分離が困難となるような如何なる場合においても、かかる手法が有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は下記<1>に関するものである。
<1> 晶析により目的成分の結晶及び前記目的成分以外の他の成分の結晶が析出する液体に、前記目的成分の種晶及び前記他の成分の種晶のうち少なくとも1つを添加する工程と、
前記液体から、前記目的成分の結晶及び前記他の成分の結晶を析出させる工程と、
前記目的成分の結晶を回収する工程と、を有する、
結晶の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の製造方法によれば、高純度の結晶を簡便な操作により得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施例1において、固液分離された結晶のふるい分けにより計測した粒径と成分の分布を表すグラフである。
図2は、実施例2において、固液分離された結晶のふるい分けにより計測した粒径と成分の分布を表すグラフである。
図3は、比較例1において、固液分離された結晶のふるい分けにより計測した粒径と成分の分布を表すグラフである。
図4は、実施例1~4及び比較例1における、塩化ナトリウム種晶の添加量(g)と得られた塩化カリウムの純度(%)との関係を表すグラフである。
図5は、実施例1~4及び比較例1における、塩化ナトリウム種晶の添加量(g)と得られた塩化カリウムの結晶のメジアン径D
50
(μm)との関係を表すグラフである。
図6は、実施例5において、固液分離された結晶のふるい分けにより計測した粒径と成分の分布を表すグラフである。
図7は、実施例6において、固液分離された結晶のふるい分けにより計測した粒径と成分の分布を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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